1997/3/31 Update
Epistemology and Learning, The Media
Lab.,MIT
- 前に「Essay & Misc.」で紹介したMITの研究グループです。So what?(だから、なんなんだ?)と聞きたくなるようなプロジェクトは一つもないですし、「あれもできた、これもできた」といった類の「かるいノリ」はありません。最新の「認知」の理論が根底に流れる研究であり、また「現代」の思想背景も確実におさえていると思います。学ぶべきところは多そうです。
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1997/4/5 Update
Elliot Soloway , Joseph S krajicik
, Phyllis Blumenfeld, Ronald Marx
Technological support for teachers transitioning
to project-based science practices
本論文は、1997年2月に中京大学でおこなわれた「CSCL conference」で筆者が報告したものです。アメリカではいくつかの教師支援のCSCLがありますが、その中のひとつにはいります。子ども支援も大切なのですが、教師支援も今後考えていかなければならないことなのかもしれません。
1997/10/10 Update
電縁交響主義 -ネットワーク・コミュニティの出現-
金子郁容氏・松岡正剛氏・中村雄二郎氏・岡田智雄氏他、たくさんの研究者・ネットワーク関係者によって構成された「NIFTYネットワークコミニュティ研究会」の第1期・第2期の成果をまとめた本です。「分析単位」・「研究方法論」ともに、参考になりました。
1997/12/5 Update
生徒が輝くパソコン教育 -Computers in the Classroom-
Apple社の教育助成金による実践記録です。6つの学校の事例研究となっています。アメリカと日本では、文化も違いますし、学校の抱える問題も異なっています。この事例を「How
to 」にすることは危険だと思いますが、それでも、学ぶべき事はたくさんあります。教師を含め、学校の周囲のコミニュティが如何に「教育現場」にテクノロジーを志向し、どんな問題にぶち当たっていったのかを垣間みることが出来ます。
○Andrea Gooden 1996. Computers in the Classroom. Apple computer Inc. 畑中伸介・田中泉共訳 1997. 生徒が輝くパソコン教育. (NTT出版)
○Education & Technology : Reflections on computing in classroom.
1996. Apple press.
(The Apple Classroom Tomorrow : ACOT)の10周年記念研究論文集
1997/12/5 Update
マルチメディアデザイン論
「マルチメディア人体」というCD-ROMの制作の過程をつづった本。マルチメディアやインターネットなどのメディアを利用した学習環境を構築したい際には、是非、ご一読なさることをおすすめする。著者のひとり、菊江氏はNHKのプロデューサー。「トキ・ヒト・モノ・カネ」をマネージし、制作物のプランニングを行っていく過程は、非常に示唆に富む。もうひとりの著者、飯吉氏は教育工学研究者。各種の認知理論的枠組みをもとに、CD-ROMタイトルをデザインし、最終的な評価までキチンと行う姿勢は、非常にすばらしい。
メディアの進歩ははやい。しかし、この本に示されているメディア構築のデザイン論は、今後しばらく古くなることはないと思われる。
Reference
○菊江賢治・飯吉透(1996) マルチメディアデザイン論 アスキー出版
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