Learning of Tomorrow research group 2002

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LOT研究会について
 2002年4月4日現在の文章です。研究会の目的、ルール、研究会メンバー等が記されています。(PDFファイル)
  
2002年4月4日
 初回の研究会でした。初回の研究会出席者は12名でした。まず、A4一枚の自己紹介レジュメをもとにして10分ほど全メンバーが自己紹介をしました。そのあとで、最近出版されたばかりのCSCL2の第一章を皆さんで輪読しました。担当は、望月さん(総合研究大学院大学)でした。

 今回読んだ論文は、CSILEの論文ですね。

Hewitt, J.(2002) From A Focus on Tasks to a Focus on Understanding: The Cultural Transformation of A Tronto Classroom. Koschmann, T., Hall, R. and Miyake, N.(eds.)(2002) CSCL2 - Carrying Forward the Conversation -. LEA,NJ pp.11-41
(望月さん:総合研究大学院大学 要約・作成)

 トピックスの方は、時間切れでした。

 研究会終了後は、懇親会が開かれ、こちらも初回とは思えないヒートアップぶりでした。アツイ議論....そしてモノヅクリ研究のアポリアが全員に共有されたところで、時間切れとなってしまいました。残念。個人的には、久しぶりにものすごく考えさせられました。この話は、また別の機会にでも。

  
2002年5月9日
 今回のリーディングは、前回読むことができなかった以下の論文でした。

Stahl, G.(2002) Contributions to a Theoretical Framework for CSCL. Proceedings of CSCL 2002 p62-p71
(一色さん:東京大学情報学環 要約・作成)

上記のオリジナル原稿はこちら

 今回はトピックもありました。今回のトピックは、宇治橋さん(NHKエデュケーショナル)と稲垣さん(関西大学大学院)によるNHKフルデジタルカリキュラムと交流学習についてのご発表でした。

宇治橋さん発表資料 菊江賢治・武田一則・宇治橋祐之(2001) NHKフルデジタルカリキュラムの開発および利用実験 日本教育工学会における発表原稿

稲垣さん発表資料 放送番組と連動した学校間交流学習コミュニティの設計

  
2002年6月6日
 今回のリーディングは、WILD(Wireless Internet Learning Devices)についてでした。去年あたりからHandheld Computerの教育場面での活用が進んできています。本論文は、そのHandheld Computerの活用法、理論的根拠などを述べた論文です。

Roschelle, J. & Pea, R.(2002) A walk on the WILD side : How wireless handhelds may change CSCL. Proceedings of CSCL 2002
(中原:メディア教育開発センター 要約・作成)

上記のオリジナル原稿はこちら

 今回のトピックでは、加藤さんに、CSCL2の論文をご報告いただきました。身体メタファを用いたVideo mediated collaborationの支援に関する論文です。「対面メタファ」と「身体メタファ」、それぞれのメタファを用いてビデオカメラ・テレビを配置した協調作業の比較実験でした。

加藤さん報告資料 Designing a vide-mediated collaboration system based on body metaphor

  
緊急アナウンス:SIGLESへの誘い
  このたび、LOT研究会の特別研究会「SIGLES」を立ち上げることになりましたので、ご案内いたします。

 近年、にわかにe-Learning(Web-based Training)が注目されています。ウェブを活用した学習環境をデザインする際、学習論や学習科学の知見が資 する部分が多いと思います。

 本特別研究会の目的は、「学習論、およびLearning science(学習科学)の知見を三宅なほみ先生にレクチャーいただき、その内容を討議の上、実際の学習環境デザインに資する方策を共同で考察すること」にあります。

 皆様のご参加をお待ちしております。
 詳細は、こちらまで

  
2002年7月4日
 今回のリーディングは、コミュニティ志向のテクノロジーについてのレポートを読みました。このレポートは、最近、Community of practiceの概念でよく知られているWengerによって執筆されたものです。

Wenger, E.(2001) Supporting communities of practice : a survey of community-oriented technologies.
(山内さん:東京大学 要約・作成)

http://www.ewenger.com/(ウェンガーのページ)
http://www.ewenger.com/tech/index.htmのシェアウェアレポート

 今回のトピックでは、内川さんがメディアリテラシーについて、自らの体験をもとに報告してくれました。

内川さん報告資料 メディアリテラシーと放送部の取り組み

  
2002年8月1日
 今回のリーディングは、教師教育改革の磁場にはたらくポリティクスを言説分析によって明らかにした論文です。いわゆる研究知見の翻訳や再解釈を通して、いかに教育論争においてポリティクスが行使されるかを見事に明らかにしています。 もう戻れない。

Marilyn Cochran-Smith and Mary Kim Fries(2001) Sticks, Stones, and Ideology: The Discourse of Reform in TeacherEducation. Educational Researcher. Vol.30 No.8 November 2001 American Educational Research Association(AERA) pp3-15
(鈴木さん:茨城大学 要約・作成)

オリジナルはこちらから入手できます

 今回のトピックでは、中原美和さんが「博物館の評価」についてレポートしてくれました。

中原さん報告資料 「博物館の評価」 PPT資料 LZH圧縮

  
2002年9月5日

 今回のLOT研究会は、デザイン特集でした。

 リーディングは、ACMのデザイン関係の学会の論文で、永井さんが発表してくれました。シナリオ・ベースド・デザインの方法論を用いた研究でした。発表のあとには、デザイン研究がかかえる問題、特に方法論的問題を全員で検討しました。

Battarbee, K., Baerten, N. and Loeber S.(2002) Pools and Satellites - Intimacy in the city. Proceedings of DIS2002 ACM SIGCHI at The British Museum, London 25-28 June 2002. p237 - 245
(永井さん:多摩美術大学 要約・作成)

 トピックは、八重樫さん@武蔵野美術大学のご発表で、ご自身のデザイン教育についてでした。デザイン教育と情報教育を越境するような実践でした。

八重樫さん報告資料 「デザイン教育を変える」

  
2002年10月3日
 今回のリーディングは、マイケル=コールたちのFifth Dimensionに関する論文でした。ある手続きにのっとった学習の場の運営と、様々な者秋的リソースを組み合わせて構成される学習環境について討論が行われました。

Kaptelinin, V. & Cole, M.(2002) Individual and Collective Activities in Educational Computer Game Playing. Koshmann, T., Hall, R. & Naomi, M.(eds)(2002) CSCL2:Carrying forward the conversation. LEA, NJ pp303-316
  
(田口さん:NIME 要約・作成)

 今回のトピックでは、望月さん@総研大が「コミュニケーションメディアの多様化とグループワーク」についてレポートしてくれました。PCでのコミュニケーションよりも、ケータイを使ったコミュニケーションが、ワカモノタチの間で支配的になっていく中で、僕らはどんな学習環境をつくりだしていけばいいのでしょうか。これは大きな今後の課題かもしれません。

望月さん報告資料 「コミュニケーションメディアの多様化とグループワーク」

  
2002年11月7日
 今回11月から来年2月まで、LOT研究会では「学習科学がやってきた!」と題して、雑誌「認知科学」のVol.9 No.3 2002の中から、数編の論文を読んでいきます。今回の研究会では、カール=ベライタの論文と、三宅先生らの論文を読みました。

Bereiter, C.(2002) Design research for sustained innovation. 認知科学(Cognitive Studies) Vol.9 No.3 pp321-327
  
(西森さん:NIME 要約・作成)

三宅なほみ・三宅芳雄・白水始(2002) 学習科学と認知科学. 認知科学 Vol.9 No.3 pp328-327
  
(西森さん:NIME 要約・作成)

 今回のトピックでは、酒井さん@東京大学大学院が「メディア・リテラシー学習を支援する教師用ポータルサイトの開発」についてレポートしてくれました。

酒井さん報告資料 「メディア・リテラシー学習を支援する教師用ポータルサイトの開発」

  
2002年12月12日
 今回の研究会では、Learning by Designの論文を読みました。ジョージア・テックのKolodnerらの論文で、ものづくりを通した科学教育のお話です。 1) LBD(Learning By Design)の2つの輪について、2)通常の問題解決学習と何が違うのかについて、議論が及びました。

Kolodner, J. L.(2002) Learning by design : Iterations of design challenges for better learning of science skills. 認知科学(Cognitive Studies) Vol.9 No.3 pp338-350
  
(菊池さん:東京工業大学 要約・作成)

 今日のトピックは、中原が社会人大学院について、報告致しました。この報告は、社会人大学院研究会の共同研究の成果であり、来年3月に本が出版されます。

中原報告資料 「私を社会人大学院につれてって」

  
2003年1月8日
 今回の研究会では、SlottaらのWISE論文を読みました。この論文では、1) WISEの紹介、2)WISEの運営についてパートナーシップが重要だ、ということが主張されていました。 システムインテグレーターの立場から、北山さんが近年のLMS(Learning Management System)との違いについて言及してくれました。

Slotta, J. D.(2002) Pertnerships in the web-based inquiry science environment(WISE). 認知科学(Cognitive Studies) Vol.9 No.3  pp351-361
  
(北山さん 要約・作成)

 今日のトピックは、田口さんが高等教育機関を対象としたIT調査について報告してくれました。この研究は、メディア教育開発センターが毎年実施しているもので、今年で3年目になります。現在の大学がどの程度IT化されているか、よくわかりました。

田口さん報告資料「高等教育機関を対象としたIT調査」(PPT+LZH圧縮)

  
2003年2月6日
 今回の研究会は、今年度最後の研究会となりました。
 今回は、Kuppermanらのキャラクター・ロールプレイング論文を読みました。
CSCL研究のコンテンツは、科学教育にかたよりがちなのですが、この論文のテーマは、政治学。Web上の学習環境で、ロールプレイングを通して、政治と民主主義のダイナミズムを学ぶ、みたいな話でした。

Kupperman, J., Weisserman, G. & Goodman, F.(2002) The secret lives of students and politicians : Students as co-designers of their own learning. 認知科学(Cognitive Studies) Vol.9 No.3 pp362-384
  
(永井さん:東京工業大学 要約・作成)

  



 NAKAHARA,Jun
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