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東京大学大学院 学際情報学府にて
中原の研究指導をご希望の方へ

 


  中原は「東京大学 大学総合教育研究センター」に所属しながら、「東京大学大学院 学際情報学府 文化人間情報学コース」「東京大学教養学部 学際科学科 総合情報学コース」を学内兼任しています。学部生は授業を担当するほか、卒論指導を行うことができます。大学院では毎年2名程度の修士大学院生を募集しています。博士課程については毎年1名から2名程度です(ただし博士からの大学院入学に関して、ハードルは低くはありません。博士からの大学院入学をめざしていらっしゃる方は、中原まで、事前に御連絡を御願いします)。

 下記は、大学院にて、中原に研究指導をご希望の方々に、中原の研究について理解して頂くため執筆しました。ぜひ、ご覧下さい。

      
 どんな学問をしていますか?
 

 僕の専門分野は「経営学習論(Management Learning)」です。経営学習論とは「経営・組織における学習」を探求する学際的な研究領域です。新人の採用、育成、マネジャーやリーダーの育成などが主要な研究テーマですが、近年は、高等教育 / 大学教育も射程に入れながら、先端的な研究も行っています。

 東京大学大学院 情報学環の教員紹介

  
 中原さんは、どういう研究をしていますか?
 

 研究の実際は「つくる系」と「明らかにする系」の2つの種類に分かれます。

 「つくる系」とは、人材育成の現場・教育現場・学習現場の問題やニーズを見定め、それに応じたソリューションを考え、手を動かして人工物(ルール・制度・ワークショップ等をふくむ)をつくり、学習効果を評価をする研究です。

 一方、「明らかにする系」とは、ある特定の「学びの場」「職場の学習」が、なぜ、機能しているのか、何の要因が学習に影響を与えているのか、を明らかにする研究です。

 こうした一連の活動を、人文社会科学の様々な研究方法論にのっとって行うことをめざしています。何かをつくる、何かを明らかにするためなら、方法論は問いません。定量的調査、定性的調査(フィールドワーク)なども、適宜、行っています。

 いずれにしても、科学的根拠をもった実証的な研究(scientific field-based research)を志向しています。特に近年は、特に「大人の学びを科学する」を合い言葉に、企業・組織の人材育成・学習に関する研究が増えています。

  
 えっとー、もうちょっと、具体的にはどんなことを?
 

 僕自身は、近年は、下記の研究に取り組んできました(全研究プロジェクトリストはこちら)。

ワークプレイスラーニング調査
 企業の職場(ワークプレイス)を単位とした各種の定量的調査研究を行っています。職場における互酬、信頼といった社会関係資本の問題、学習風土の問題、また、マネジャーのリーダーシップの問題と学習の関係を調べています。近年は、採用研究・マネジャーとしての発達にも研究を進めています。
「職場学習論」「経営学習論」「活躍する組織人の探究」という著書を東京大学出版会から刊行しました。

ダイアログ / 学習 / ワークショップ
 社会構成主義の立場から、ダイアログを通した学習 / ワークショップについて研究をしています。研究成果は「研修開発入門」「ダイアローグ 対話する組織」「学び学」「プレイフルデザイン」という著書で刊行されています。

大学生と企業 / グローバルに活躍できる日本人の育成など
 大学教育 / 大学生活と企業での活躍の関係に関する探索的な研究。グローバルに活躍できる日本人マネジャーの育成に関する研究など、経営と学習 / 人材マネジメント上、解決すべき社会的課題を探究しています。

  
 こんな人が来てくれると嬉しいです!
 

1)研究方法論をみっちり自学自習したいと願う学生
2)共同作業/共同研究が好きな学生
3)高いバイタリティのある学生
4)学生同士でお互いに高めあい/助け合いのできる学生
5)実証的な研究をしたいと願う学生

 1)研究に必要な様々なスキルを自学自習することを厭わない方々が受験して下さると嬉しいです。何事も「型」が重要です。

 2)に関して、中原研究室の研究は、他企業・組織等と連携した共同研究が非常に多くなる傾向があります。
 
 3)学問を修めるためには、それなりの努力が必要です。

 4)一生の財産になりますよ。

 5)具体的に「手を動かしたり」「足を動かすこと」が重要です。フットワークが軽い学生さんに入学して頂けると嬉しいです。

  
 どのような研究指導をしますか?
 

 研究指導としては、下記があります。

  1) ゼミナール(各人の研究発表・最新の英語文献購読)
  2) 共同研究1(修士・博士課程における自分の研究の遂行)
  3) 共同研究2(中原が行っている共同研究への参加)

 1)のゼミナールは、毎週水曜日、午前10時から12時で実施しています。ゼミナールでは、英語文献購読と研究報告を行います。ゼミの様子は、@nakaharalabのアカウントでTweetされていますので、どうぞご覧下さい。

 2)とは、学生の皆さんが個人の研究テーマをお持ちになって修士論文や博士論文を執筆なさるパターンです。その場合でも中原との共同研究として実施して頂きます。そのプロセスで、様々なことを総合的に学んで下さい。

  3)は、中原が興味をもって探求する研究課題に、参加なさる場合です。大きな研究プロジェクトの中で、ひとつの知的作業に従事して頂きます。プロジェクトには様々な方々が参加しているでしょう。そうした共同研究者の中で、徒弟的に研究に必要なセンスや技術を身につけることができます。そこでの貢献をもとに、修士論文や博士論文を執筆することも可能です。


これらの詳細については、出願前でしたら、お答えすることができます。

  
 オフィシャルの研究指導以外に学ぶチャンスはありますか?
 

あります。中原が開催する自主的な研究会、シンポジウム等に優先的に参加できます。むしろ、それらには積極的に参加してください。

自主的な研究会やシンポジウムについてはこちらをご覧下さい。

  
 中原研究室の大学院生は、何を研究していますか?
 

中原研究室は、学びの総合デパートです。英語教育、認知科学、教師教育・・・など、学生が興味をもっている研究分野は、非常に多岐にわたります。共通するのは、「学び」に関連しているということです。詳細は、中原研究室のメンバーリストをご覧ください。

  
 内部進学、外部進学で有利不利はあるんですか?
 

あるわけありません。

  
 社会人でも学ぶことはできますか?
 

東京大学大学院・学際情報学府は、働きながら学ぶ、たくさんの社会人の学生さんがいらっしゃいました。中原研にも、多くの社会人大学院生が在籍していました(しています)。

ただし、大学院学際情報学府は、いわゆる社会人大学院ではないため、授業等は平日・日中に行われます。中原研の場合は、ゼミは水曜日の午前中です。

仕事を続けながらの学習は、長期履修を行い、かつ、iii onlineなどの学際情報学府のe-learningサイトなどを駆使すれば不可能ではありませんが、最低でも週に1日ないしは2日は大学院のために学習する時間は必要だと思います。

  
 ここに書いてあることは、絶対ですね?
 

絶対ではありません。変わる可能性があります。

 これは皆さんに、現在の研究室の状況をお伝えするために執筆致しました。中原研は「変わること、変えること」が重要な価値になっています。研究室のあり方も、状況に合わせて変えていきます。

  
 ぜひ、お逢いしたいのですが・・・
 

今年から研究室訪問は、毎年6月に開催される「学際情報学府・修士入試説明会」の午前中に実施することになりました。2014年は5月31日に大学院公式の入試説明会が実施されます。わたしの研究室に関しては、同日5月31日午前10時30分から研究室個別の入試説明会を行います。大学院生から話を聞く機会もつくります。履歴書、研究計画書などをお持ちのうえ、ご参加ください。なお、個別のご相談は行っておりません(入学希望者が多いため)。あしからずご了承ください。

「学際情報学府・修士入試説明会」の入試説明会のご案内は、「学際情報学府のホームページ」。研究室個別の入試説明会のご案内は、中原のブログ中原のTwitterなどで入手ください。

  

NAKAHARA,Jun
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