Learning of Tomorrow research group : SIGLES

SIGLES

Spesial Interest Group of LEarning Science


SIGLESについて
 近年、にわかにe-Learning(Web-based Training)が注目されています。ウェブを活用した学習環境をデザインする際、学習論や学習科学の知見が資 する部分が多いと思います。
 本特別研究会の目的は、「学習論、およびLearning science(学習科学)の知見を三宅なほみ先生にレクチャーいただき、その内容を討議の上、実際の学習環境デザインに資する方策を共同で考察すること」にあります。
 
  研究会の目的、ルールが記されています。
  
第1回 2002年8月31日
 初回の研究会が2002年8月31日、都内某所で開催されました。研究会は2部構成でした。

 第一部は、心理学、認知科学の歴史を三宅先生のご経験をふまえて、ご説明いただきました。個人的には、心理学と情報技術の進展、そして国内の学習研究者の思いがそれぞれに輻輳し、学習研究を発展させた、今にいたっているのだなぁ、アタリマエのことなのですが、非常に不思議に思いました。

  

   
 三宅なほみ先生。当日は、約80分×2のプレゼンテーションが行われました。
  
  

   
 左の写真は、上田先生。右の写真は、菅谷さんと、北陸先端大学院大学の尾澤くん。
  


 第二部は、学習科学の概要、最近の北米の教育実践についてご説明いただきました。2002年の「学習科学とテクノロジー」のキーワードは、「inquiry(inquiry-based learning)」「science skills learning」「sustainable community」になるだろうとのことでした。

三宅先生レクチャー パワーポイント資料

三宅先生レクチャー ハンドアウト資料

  
第2回 2002年9月28日

 第二回研究会は、2002年9月28日、都内某所で開催されました。今日のお題は、協調的認知活動と学びでした。 以下、アウトラインです。

0) 協調活動とは何か?

1) 認知的な協調過程をあつかった先行研究の概説

・Miyake(1986) ・・・ミシンの理解活動(Task doing & Monitoring)
・Hatano & Inagaki(1991) ・・・仮説実験授業
・Roschelle(1992) ・・・協調活動のメリットは、収斂にある
・Teasley(1995) ・・・The role of talk
・Dunbar(1995) ・・・科学モノ
・Schwartz(1995) ・・・The emergence of abstract representation
・Okada & Simon(1997) ・・・科学モノ
・Barron(2000) ・・・Jasperを使った実験
・Shirouzu, Miyake & Masukawa(2002) ・・・折り紙

2) 協調研究の争点:2つのモデル

1. Convergence model(協調学習のメリットは、収束にこそある)
2. Diversity-integration model(協調学習のメリットは、多様性を活かしつつ、それを統合するときに発生する)

3) 協調「学習」の歴史

・Lave(1977) ・・・LCHC Newsletter
・Lave(1988) ・・・Cognition in practice
・Brown, Collins & Duguid(1989)・・・Educational Researcher
・Rogoff(1991) ・・・Apprenticeship in thinking
・Resnick(1991) ・・・Socially shared cognition, No child left behind act
・Scardamalia & Bereiter(1994) ・・・JLS Vol.3, CSILE(Intentional learningをサポートするコンピュータシステム)
・O'Malley(1995) ・・・CSCLの黎明
・Koshmann(1996) ・・・CSCLの黎明
・Bransford, Brown & Cocking(1999) ・・・How people learn(協調学習、コンピュータテクノロジー、カリキュラム)
・Koshmann, Hall & Miyake(2001) ・・・CSCL2

4) International Society of Learning Scienceが立ち上がる

5) Miyake(1986)で言いたかったこと

・一人一人の理解過程は個別、それらが並置して協調学習の場を構成している
・一人一人に「納得s」がくる(視点の安定/移動とレベル推移が連動する)
・「納得s」のズレが個人にとって見直しの契機になる
・それぞれの見直しが、各自の理解深化を促進する

6) いろいろな課題をやってみた

・でも、いろいろやってみたけど二人の「成績がぐんといい」というデータはなかなか出てこない
・9点問題は二人でやった方がうまくいく(例外)

7) 二人の方がいいのはどういう課題か?

・Demonstability, Sharablityが高い方がいい
・Local check ablility(相手がやっているときに、すぐに判定ができる可能性)は低い方がいい
・この2つの条件をみたす課題は、二人の方がうまくいく・・・でも、それはなかなか少ない

8) Shirouzu, Miyake & Masukawa(2002) Cognitive Science. Vol.26 No.2

・折り紙の4分の3の、3分の2に斜線を引いてください

・人は外を積極的に使っている
・人は軌跡を積極的に使う
・しかし、「外」や「軌跡」に無心に反応するわけではない/みたいものを見に行く
・一人一人を問題解決についてproto-planを持っていて、それがうまくいく限り、それを遂行する
・その「作り替え」程度のことはする

9) 協調過程の下位プロセス / 学習環境設計に活かせるもの

・目的の共有(○○がしたい・・Driving question)
・初期仮説(仮説がなければ、inquiryはできない)
・解法の公開、共有(inquiry, cross talk)
・多様の結果の公開、共有
・結果の統合・理論づくり
・多様な理論の公開、共有
・理論の統合と精緻化

・協調の文化の形成(≠反協調的、競争的、反モノローグ)

三宅先生レクチャー パワーポイント資料
   

  
第3回 2002年11月16日
 第三回研究会は、2002年11月16日、都内某所で開催されました。 今日の話題は、10月末に行われましたThe international Society of the Learning Sciencesについてです。

0) 学習科学に関する学会が立ち上がりました!

・The International Society of the Learning Sciencesが立ち上がった
・2002/10/25 ICLS2002 Seattle, Wahington

1) 2002年夏のキーワード

1. Inquiry-based learning
2. Science skills learning
3. Sustainable community
  - 学習者の学習を長期にわたって支援する
  - 教師も学習者として巻き込む

2) 白水さんのまとめた学習科学のトレンド

・学習過程の理解のために
  - 学習過程を実際のインタラクションの中で細かく見ていく(Micro-genesis)
・学習過程を社会的、文化的関係に埋め込まれたものとして見ていく(Interplay)
・学習過程を感情もともなうイベントだとして見ていく(Afective)

3) ICLS2002のセッション「Assesment of Complex Learning」のお話

・Organized by Naomi Miyake and James, W. Pellegrino
・このセッションの結果は、三宅先生のホームページからダウンロード可能である

・話題の中に、No child left behind (George W. Bush)があった。アセスメントは注目されている
 - No child left behindは...
   - 2005年から2006年に、3年生から8年生、リーディングと算数で一年に一回アセスメント
   - 2005年から2006年に、9年生から12年生、リーディングと算数で一回アセスメント
   - 2007年から2008年に、3年生から5年生、6年生から9年生、10年生から12年生、
    それぞれで1回科学のテスト
 - 100%の子どもがProficient Level
 - テストによってNarrowing of instructionがおこる懸念も・・・
 - 100%の子どものレベル向上をめざすのは、アメリカでは珍しいのではないか

・1人目のスピーカ:「Knowing what students know」の著者、James, W. Pellegrino
 - cognitive science と mesurement scienceが一緒になってAssesmentを考える
 - The Assesment triangle : Assesment as a process of reasoning from evidence
 - Assesmentを行う上で考えていかなければならないこと
 - 以下の3点がMust be coordinated...
   1.Cognition
    - 学習者は知識をどのように表象するか、という認知モデル
   2.Observation
    - 学習者のパフォーマンスをいかに観察するか・
   3.Interpretation
    - でてきたデータをいかに解釈するか?

・2人目のスピーカ:Robert, A. Bjork
 - PerformanceとRetention
 - その場で効率のよい学びができたときに、人は学んだなー、と思う。
  つまり、人はRetentionという観点からは効果のあがらない方略で学んでいるとき、
  人は「学んでいる」と感じる・・・

・3人目のスピーカ:WISEプロジェクトのMarcia, C. Linn
 - 学習や認知のモデルの中に、アセスメントがコーナーストーンとして統合される必要性
 - 実践をやりながら、オブザベーションをやりながら、それを解釈して次に活かす
 - Linnたちは、Knowledge Integration Perspectiveを大切にしている
   1. 学習者はInterpretiveである
     - 学習者は既存の知識をや経験に基づいて、新たな情報を解釈している
   2. 学習はCulturalなモノゴトに左右される
     - 標準、規範、他の学習者の認識
   3. 学習者はDeliberate
     - 学習者は個人で自分の学習をガイドしていく
 -Assesing knowledge integration
   - だんだんとLinnたちのWISEの効果はあがってきている
   - 最初の年と7年後の実践では、学習者のパフォーマンスは400%あがる
 -Genetically modified foods(遺伝子組み換えの授業)
   - 最初は食べなきゃいいじゃん、という話になる
   - そう簡単じゃないことがだんだんとわかってくる
   - Deliberate question(最終的に何がわかったかを学習者に問う)

・4人目のスピーカ:Carl Bereiter
 - CSILEの開発、現在はKnowledge forum(Sophisticated BBS)として商用
 - Knowledge Forumの場合、LearningはBBS上でおこる、だからそれを分析すればよい
 - Levels of explanatory inquiry(Chan & Lee 2001)
  - 学生の書き込みのうち、物事を問う質問(Question)だけに注目する。そして、それを分類する
    レベル1. 用語の説明を求めるもの
    レベル2. なぜ、どのようにのような質問
    レベル3. これが原因でこれがこうなるのはなぜですか、わたしはこう思うんだけど(自己推測)
    レベル4. わたしは○○のように思っている(自己説明)。でも、それが正しいとすると、これはどうよ?

・5人目のスピーカ:Shirouzu Hajime

・6人目のスピーカ:Allan Collins

4) ICLS2002のClosing remarks、Jim Greenoのお話

・パスツールのアナロジーで学習科学を語った
 - パスツールは、細菌というものを発見し、公衆衛生問題等に適用可能な統一理論をつくった。
 - 学習科学も、パスツールが細菌を発見したように、学習・教育問題に適用可能な統一理論
  をつくるべきではないだろうか。
 - Social MovementとしてのLearningへの関心の向上、それへの対処

4) ICLS2002のClosing remarks、Carl Bereiterのお話

・学習研究がここまでの成果を出せる、というポジティブ・データ
 (Vision, Deep solution, Dazzling results) をだすことが重要である
  - 学習とはこうなるべきだ、といヴィジョン:Vision
  - こうやってやれば人間は生き延びられる:Deep Solution
  - こんな結果は見たことないよ、という考えたことのないようなデータ:Dazzling Results
  - これができないからこう対策するモグラ叩き方式じゃないデータ
   (九九はこう覚えろ、みたいなデータ)
・Social Movementを正しい方向に導くためのデータとビジョン

4) ICLS2002のKeynote、Roy Peaの話

・学習科学は、テクノロジーの評価で実験群をつくって対照群と比較して、正統化する
必要がない
・テクノロジーは学習者の知能をAugmentできればよい。

三宅先生レクチャー パワーポイント資料

  ICLS2002「Assesment of Complex Learning」のパネリストたちのPPT、音声データ

  

  
第4回 2003年1月18日
 今回は、2003年 放送大学の学部授業である「学習科学とテクノロジ」の概略を説明していただきました。この番組は、金曜日の午後8時に放送されるそうです。 内容は、以下のとおりです。

1) 学びを見直す
   ・学習科学の基礎

2) 協調学習のテクノロジー
   ・協調過程のよさ

3) CSILEの紹介
   ・CSILEプロジェクト(http://csile.oise.utoronto.ca/
   ・コンピュータによる自覚的な学習環境
    - 学習用掲示板   
   ・CSILEのねらい
   ・Knowledge Forumへ発展(http://www.knowledgeforum.com/
   ・CSILEプロジェクトをやったわけ
    - セサミストリートの裏側でBereiterが働いていた!
       - 全米の家庭にランゲージコードを一律に普及させる
    - Scardamalia & BereiterでWriting研究
       - Knowledge Telling とTransforming
       - 修辞学的知識、それがそのままCSILEのタグへ
   ・静岡大学大島先生の研究、CSILEの全体的な成果
    - 成績は他の教え方に劣らない
   
LOT研究会のページに、CSILE関係の他論文のレジュメあり

4) The Jasper Project(http://peabody.vanderbilt.edu/projects/funded/jasper/Jasperhome.html
   ・研究主体:バンダービルド大学(http://peabody.vanderbilt.edu/ctrs/lsi/
   ・ビデオシリーズ
     ・マルチメディア教材セット
      -生徒用CD-ROM(問題V、生徒用のヒント、発展問題)
      -教師用CD-ROM(シリーズの概観、教え方のヒント、問題の回答V)
      -手引き書CD-ROM(印刷できる手引き、教室での配付資料、ワークシート)
   ・ドラマ仕立て(マイクロワールド)に、問題をとくための情報がちりばめてあって、それをさぐりながら、勉強する
   ・マルチメディアでマイクロワールドを設定して、その中に問題を設定して、学習者の問題解決能力を向上させる
      -距離/速度/時間
      -統計と確率
       -幾何
       -代数...12本分のビデオ
   ・例えば、グライダーを使ってワシを救いにいく・・・などの問題
   ・学習の活動
     1. まず、子どもはビデオを見る。その間で考えるためのヒントや情報をビデオから探す
     2. で、そのあとでクラスで問題(チャレンジ)を確認して、ディスカッション、問題解決、教室の中は熱気
     3. わかんなくなったら、Go Back to Video!
     4. ヴィデオの問題を解いたら、発展問題が用意されている
       -自分たちが身につけた解き方をもって、他の問題もやってみる
       -リンドバーグは賭けでパリにつけたのか?
   ・Legacyというシステムに発展した

5) WISE(http://wise.berkeley.edu/welcome.php
  ・デザイン原則
    1. 科学をとっつきやすいものにする
      -日常的課題
    2. 考えを見えるようにする(SenseMaker)
    3. お互いから学ぶ
      -センスメーカを使ったクラス議論
      -ペアでの実験、ペアでのコンピュータの操作、シミュレーション
    4. 科学を一生学び続ける準備をする
      -日常的な課題を何度も解く
      -ウェブ広告の批判
       -ソーラーハウスの宣伝記事をみんなで科学的検討・批判する。
  ・科学的内容の理解度変化
     -熱と温度の違い 授業前3% 授業後49%
  ・教材作成
     -WISEにのりそうな話をUC Berkeleyにおくると、そこのスタッフがして教材化して蓄積

     -たとえば、マラリアプロジェクト
       -DDT利用は禁止すべきか?
         ・いまだに22の開発途上国でつかっている
         ・DDTを利用しているところは、乳幼児死亡率が低い
         ・で、どうよ?それでもDDTを禁止するか?
     -たとえば、遺伝子組み換え食品
         ・最初は、食べて安全じゃないものはつくるべきじゃない!
         ・でも、食べるものが不足しているところが世界にはある!
         ・で、どうよ?
     -プロジェクトライブラリーにある
  ・SCOPE(Scientific Controversities Online : Partnership in Educaion)
     -専門化のWebコミュニティを与えてそこで議論をしてもらう
     -Natureの編集者がそれを高校生にわかりやすいようにリライトして教材化する
  ・教員支援の方法
     -集中的なワークショップ
     -教員研修
  
LOT研究会のページに、WISE関係の他論文のレジュメあり

6) Learning by Design(http://www.cc.gatech.edu/projects/lbd/home.html
  ・ジョージアテックのKolodner
  ・「工作の世界」と「物理の公式の世界」をつなげる
  ・作業の前に打ち上げユニット(Launcher Unit:協調と科学的思考のトレーニングプログラム)で協調できるようにする
     -協調の意義を知る(ブックサポートをつくる課題)
     -実験結果の共有(ペニー課題)
     -科学者の協調の方法、引用、クレジットのルールを知る(アポロ13映画鑑賞)
        ・マネをしたら挨拶しよう。マネされることまんざらじゃないでしょ。
        ・どんどんマネして、いいものをみんなでつくる
     -根拠のある決定をする(テープ課題)
     -学んだことを統合する(パラシュート課題)
     -デザイン現場を検討(IDEOの協調的なデザイン現場のビデオ観賞)
  ・たとえば、「走る車を作る」
     科学的な基礎的知識・素養→課題を理解→実験→バルーンカーをつくる→工夫
     儀式→コンペティション→作用・反作用の法則・運動の法則をわかる→デザイン日記を書かせる
     →各人のデザイン日記がケースになる→あとの学年がこれを利用できる
  ・儀式(ある活動を以下のような名前をつけておく、これを繰り返す)
     -メッシング・アバウト
      -いろいろ試す
     -ホワイトボーディング
      -わかったこととこれから調べることを書き出して、スケジューリング
     -ピンアップセッション
      -計画案を張り出して検討
     -ギャラリーウォーク
      -作品公開、みんなで見てアルク
     -自分たちがやっていることをすぐに言える、コミュニティのレパートリーとして機能、名前をつけたことの強み
  ・評価視点(対照群を用いた比較)
     -既有知識の多寡
     -科学的用語
     -科学的方法
     -交渉
  ・LOT研究会のページに、Learning by Design関係の他論文のレジュメあり

7)普及ということ
  ・CSILE
     -自由度が高い分、活用する人がいろいろと考えなければならない
  ・WISE
     -教えたいものが明確で、評価のシカタも明確。
     -つまりテンプレートができているから、専門家が自分の専門についてコンテンツをつくれる
  ・Jasper
     -お金がかかる。13番目のコンテンツが生まれることはムズカシイ

8) 書くことにこだわる
  ・やった成果、学習した成果を書くこと、自分の言葉で書き記すことに、これらのプロジェクトはこだわる
     -この「書くこと」にテクノロジーをいかしている

2003年放送大学講義 学習科学とテクノロジー シラバス

三宅先生レクチャー パワーポイント資料

  
第5回 2003年2月15日

 今回は、SIGLES最終回です。三宅先生、本当にありがとうございました。本日の研究会では、中京大学における学習科学の教育実践についてです。

1) カリキュラムづくりの原則
  ・知識は自分で経験をまとめて作る
  ・経験 - 解、問題の解き方、アイデア、考え方のバリエーション増やすのに協調学習を使う
    - バリエーションを増やすのに、他人の考えが役にたつ
    - こっちもいいな、と思って、人の意見を引っ張ってくる我田引水型の学習
     ...本当はそれしか人間はできないのでは?
      - コアを固めて枠を広げる
      - 他人のコアを利用して裾野を開く
  ・他人の経験をバリエーションの一つとして扱うスキルを身につける

  ∴協調学習は自分の考えを究極的に高める方法なのだ!
  ∴協調活動って自分が強くないとオモシロクないんですね!
  ∴協調は個人を高めるための道具なのです

2) 活動の原型...Jigsaw学習を用いる

3) テクノロジによる支援
  ・学習過程プロセス、問題解決プロセスを「見えるカタチ」で外化させる
  ・協調的な吟味や再編集をやりやすくし、知識構成を支援する

4) 協調学習実践研究
  ・学部レベルの「認知科学」を対象に、2年分のフルカリキュラムをつくる
    
  ・認知科学のスーパーカリキュラム
    - 1年前期:自分のできることを見直す
    - 1年後期:体感を研究資料と結びつける
      ・ex. スキーマを体感する
    - 2年前期:資料を読み解く
      ・記憶の体制化
    - 2年後期:認知科学の基礎をカバーする
      ・33文献をまとめる
        - 自分のコア領域をつくる
        - 他人の領域を利用して守備範囲を広げる
          -RecoNote2を使用する
    - 3年前期:一つの研究を多視点から検討
    - 3年後期:自分の研究をつくる

5) 評価
  ・支援ツールのログ
  ・ICRecorder, Video
  ・Retrospective Interview
   - 授業の様子を思い出して語ってもらう、覚えてるか?
      ・どんな内容だった?
      ・○○について覚えてる?
      ・○○があったのだけれど覚えてる?(プロンプトありの再認)

6) マルチメディア型カードツール
  ・マルチメディア型(ビデオ・テキスト)
  ・2次元のマップ描画ツール、レイヤー管理、ビュー管理が可能

 三宅先生レクチャー パワーポイント資料


Jun Note
  
  ・全5回お話をうかがって印象的な言葉
    - モノを読んで理解するってことがどれだけ難しいことか。
    - そんなに簡単に人間の知識ってできあがっていくわけじゃないです。
    - 協調活動って、自分が強くないとオモシロクないんですね!
  
  ・三宅先生、本当にお疲れさまでした。

  
参考文献

  
CSCL(Computer Supported Collaborative Learning)

Koshmann, T.(1996) CSCL : Theory and practice of emerging paradigm. LEA, NJ

Koshmann, T., Hall, R. & Miyake, N.(2002) CSCL2: Carring forward the conversation. LEA, NJ

Schnase, J. L. & Cunnius, E. L.(1995) Proceedings of CSCL1995 LEA, NJ

The Proceedings of CSCL'97

The Proceedings of CSCL'99

The Proceedings of Euro CSCL2001

The Proceedings for CSCL2002

Learning Science

Bransford, J. J. & Brown, A. L. & Cocking, R. R.(eds.)( 1999) How People Learn. National Academy Press.

Pellegrino, J. W. & Glaser, R.(eds)(2001) Knowing What Students Know: The Science and Design of Educational Assessment National Academy press

  



 NAKAHARA,Jun
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