2018.9.12 06:40/ Jun
「天才」を演じきっていれば「天才」になれる
(サルバドール・ダリ)
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何の本だったのかをすっかり忘れてしまったのですが、かなり前に、「サルバドール・ダリの名言」だというセンテンスを目にして、ひそかにメモをしていました(毎日ブログを書くためにはネタの仕込みが欠かせません・・・とてつもなく地道なことです)。
「天才」を演じきっていれば「天才」になれる
これは、大胆な奇行的パフォーマンスもあり、「シュールレアリスムの巨匠」「天才」の名声をほしいままにしたサルバドール・ダリが、自らをふりかえって語った言葉だといいます。
ものの本によると、実は、ダリはその奇行からは信じられないほど「ものすごく気が弱くて、真面目な性格の持ち主」だったらしいですね。つまり、サルバドール・ダリは「普通の人物」であり「天才」ではなかった。しかし、ダリは演じていました。
すなわち、
サルバドール・ダリは「サルバドール・ダリという奇行をともなう天才」を「演じていた」
そして、
演じることが、ダリを「天才にした」
ということになるのかな、と思います。
まことに興味深いことです。
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「何かになりたい」のなら「なりたいもの」を演じてみることからはじめる
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今から10年ー5年くらい前になるのでしょうか。
舞台(ステージ)を概念装置に用いた学習論が、注目されたことがあります。ルイ・ホルツマンらの手による、その学習理論の特徴は、妄想的抽出が許されるのだとすると、
人間の発達は「ステージを創り出し、自分を超えた何かをパフォームすること」で促される
そして、
それぞれの「ステージ」において「Being a head taller than your are(頭ひとつぶんだけ背伸びをする)」
ということにあったのかな、と思います。
これ、かなり「超絶妄想要約」をすると、
「なりたいもの」があるのなら、勇気をだして背伸びを行い、ステージにおいて「なりたいもの」を演じてみなさい
その先に「なりたいもの」になる道がひらけるから・・・
ということになりますね(笑)。
実際、「自分ではない、なりたい何者か」を徹底的に演じる「創造的模倣」は、自己のアイデンティティを揺るがします。「自己とは違う他者」を演じることで「自分とは何者か」というアイデンティティに「揺さぶり」がかけられることで、ひとは、自己を意識化し、行動を調整していくのかもしれません。
かつて、とても著名な料理人の方が、僕に、こんなひと言を投げかけたことがあります。
「なりたいもの」を演じなさい。
「演じた先」にしか、ひとは「なれない」から
ダリも、学習理論家も、職人さんも、同じようなことをおっしゃっているような気がします。
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ひるがえって舞台は「企業」
課題は「管理職教育」
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「管理職」になることに自信が持てないのなら
「管理職っぽく」演じてみたらいかがでしょうか?
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実は、これは管理職研修やリーダー研修などで、僕が時折、口にする言葉です。
昨今は、若年化の問題もあり、管理職やマネジャーになることが早期化しており、「まだまだ自信がない」という方も少なくありません。その際に、おすすめすることが「管理職を演じてみる」という視点です。
少し勇気をだして背伸びをして「管理職」を演じてみれば、ひとは、あなたを管理職だとみるようになります。
僕個人としては、まずは、にのごのいわず「演じてみる」。そして「演じた、その先」に「ほんとうの管理職になること」が広がる気がするのですが、それは、あまりに「楽天的」でしょうか。
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今日は「演じること(Performing)」と「なること(becoming)」について考えてみました。アーヴィン・ゴフマン風にいうのなら、わたしたちの日常生活は、ドラマツゥルギー。演じることのオンパレードです。
あなたは、これまで、何を演じてきましたか?
あなたは、今日は、何を演じますか?
演じた先には、何が広がっていましたか?
そして、あなたは何になりたいですか?
そして人生はつづく
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