2018.9.10 06:27/ Jun
プレゼンは「疑問」と「ボヤキ」で創る
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これは僕が密かに実践しているプレゼンの作り方です。
ここで「疑問」や「ボヤキ」というのは、当然のことながら、僕のプレゼンを聞いていただける「聴衆の方々がもつ疑問やボヤキ」です。こうしたものを頭のなかで「想像」しながら、僕は、プレゼンをつくります。
端的に申し上げますと、プレゼンとは
「聴衆の方々が、僕のスライドを見たり、聞いたりして、心の中で、どんな疑問をもつのか、どんなボヤキをもらすのか?」に「応える」ように「展開」するとよい
というのが、長いあいだプレゼンをつくりつづけてきた僕の結論です。
もちろん、聴衆の方々が「心の中」は、プレゼン作成中の僕には「想像」しかできません。実際にそう思っているかどうかはわかりません。でも、想像するのです。
聴衆の方々が、自分のプレゼンを聞いて「どのような疑問をもつのか」「どんなボヤキをもらすのか?」を「エアで想像」して、それに応えるように「次の情報提示」を行うと、「相手に刺さるプレゼンテーション」が生まれるのではないか、というのが僕の仮説です。
だって、相手が「今、ここ」で疑問に思っていることに「応える」んだから(笑)。
それが「刺さる」に決まっていると思うのです。
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たとえば、「聴衆の方々がもつ疑問」に応える場合。
下記は、聴衆の方々が「心の中でもつであろう疑問」を台詞で書いたものです。
今、仮に
「(僕の提示したスライドに対して)じゃあ、他社の事例はどうなんですか? うちだけ、それをやるのは、ちょいとリスキーですがな」
と聴衆の方々が「疑問」をもっているであろう、と思うのなら、この後の「次のスライド」に「その疑問に応える答え」=「他社の事例」を入れればよいのです。
次のスライドを提示するときの「台詞」としては、こんな感じです。
「(現在のスライドを指さして)とまぁ、こんなことをいいますとね、皆さんの頭の中には、おい、ちょいと待て。他はどうなっているんじゃい、と疑問がわいてくると思うんですよ。じゃあ、ちょっと見てみましょうか。次のスライドでは、他社がどうなっているか、がわかります(次のスライドにうつる)」
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ボヤキの場合は、こんな感じです。
「(僕の提示したスライドに対して)とはいいますけどね、それは机上の空論ですよ。」
というボヤキを聴衆の方々が持つであろうと、想像できるのなら、この後のスライドに、そのボヤキに応えるものを提示すればいいということになります。
口上としては、こんな感じでしょうか。
「(現在のスライドを指さして)とまぁ、これはね、理論的なお話で、机上の空論ですよね。ホンマカイな、と多くの方々は思っているでしょう? 効果がでんのかいな、見せてみろ、と思うでしょ。じゃあ、先行研究では、どんな効果が出ているかを見てみましょう(次のスライドにうつる)」
聴衆の「疑問」と「ボヤキ」をエアで想像して「応える」ということの意味がおわかりいただけますでしょうか。
要するに、
プレゼンづくりとは「聴衆を妄想すること」
なのです。
だから、
プレゼン職人とは「妄想職人」
以上。
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今日は、プレゼンづくりの話をしました。
こう考えてみれば、プレゼンづくりとは、頭の中に「エアの聴衆」を想像し、彼らとの対話を通して行われるものである、ということになります。「エアの聴衆」といっても、実際には、そのような人がいるわけではありませんので、結局、
プレゼンづくりとは「自己内対話」です。
自己の中に「架空の他者」を想定して、彼らとの対話を通してアウトプットをつくりあげていく自己内対話プロセスこそが、プレゼンづくりの真髄だと個人的には思われます。
誤解を恐れずに申し上げるのであれば、
プレゼンとは「あなたが言いたいこと」を提示することではありません。
「あなたが言いたいこと」をぶちかまし続けていれば、相手は「シャッターをおろして」しまうだけです。
むしろ、
プレゼンとは「相手に応えようとすること」ではないか
と思いますが、いかがでしょうか?
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今週は3本、プレゼンがあります。
エアで聴衆の皆さんを想像し、創っています。
そして人生はつづく
(※だから、僕が講演やプレゼンを行うときには、聴衆の皆さんの職歴、業務歴、男女比、年齢、つとめる企業規模など、ありとあらゆることをインプットします。そういう情報から、今回の「聴衆」を頭の中でつくりあげなくてはなりませんので・・・)
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