2018.8.10 04:40/ Jun
最近、都内のコンビニでは、外国人の店員さんに対応していただくことが多くなりました。
私的感覚としては、対応いただく店員さんの3分の1は外国人の店員さん、日本人の方は3分の2くらいの印象です(これは住んでいる地域、勤務している地域によって違うでしょう)。すこし前まで珍しかった外国人の店員さんですが、いまや彼らに対応いただいても、何ら不思議を感じなくなりました。
それにしても、毎回、店を訪れるたびに、すごいなぁ、と思うのは、彼らの「日本語力の高さ」です。
数年前くらい前までは、おでんの注文をしているときに「はんぺん」と「こんにゃく」を間違えてしまう方も目にしたことがありますが、最近では、すっかり、そのようなこともなくなりました。
聞き耳をたててよく聞いておりますと、お客さんは、むちゃくちゃ、言葉を「はしょった」り、かなり難解な表現をしたりして、彼らに意思疎通をはかっていることがすぐにわかります。
お客さん「(支払いは)イコカいける?(関西の交通系カードのイコカは、ここで支払いにつかえますか? ここはちなみに関東。イコカはわからないかも)」
お客さん「ももだれ一丁」(焼き鳥のモモのタレ味を一つ)
お客さん「赤マル2つ」(たぶん、タバコのマルボロだと思う・・・僕でもわからん)
いやぁ、すごい。
たぶん、日本人でも、一瞬、は?と思っちゃうかもしれない。
すみません(なぜか謝る?)、こんなに言葉をはしょって(笑)。
一説によると、コンビニで働く外国人の数は、すでに「4万人」を超えたのだとか、いないとか。
一方、最近、世間では、人手不足の文脈で、技能実習生の幅を拡大し、外国人労働者の問題が、語られるようになってきました。
コンビニに増え続ける外国人の店員さんを見ていると、その奮闘ぶりに感謝すると同時に、この問題に、日本人がいかに向き合っていくのか、を本気で考えなくては、と思ったりもするのです。
「労働者を呼んだつもりだったが、来たのは人間だった」
かつて、スイスの作家マックス・フリッシュさんは、外国人労働者の受け入れによる「労働力確保の問題」が「労働力の確保」だけにとどまらないことを、こう表現したといいます。
外国人労働者は、勤務地で働く一方、生活をし、人々と出会う。その先にあるのは、結婚や出産。そして、さらにその先には教育や医療、福祉の問題です。増え続ける外国人を「つぎはぎだらけの技能実習生制度」でお茶を濁すことが、そもそも無理があると、僕は、思います。
労働、教育、医療、福祉・・・求められているのは労働力確保にとどまらない議論です。
そして、わたしたちは、岐路にたっているような気がしてなりません。
わたしたちは、将来、この国のかたちをどのようにすることを願っているのでしょうか?
皆さんは、どのように思われますか?
そして人生はつづく
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