2018.6.27 06:13/ Jun
満員電車に乗っていると、3ヶ月に1度くらい、満員電車の中でブチ切れる乗客に、出くわします。
「なんで、電車が、こんなに混んでるんだ!ブツブツブツ」
こういう乗客に出くわしたときは、なるべく近くに寄らないようにします。
だって、怖いので(笑)。
クワバラ、クワバラ。
同じように、人材開発の仕事をしていると、1年に一度くらい、「若い奴らはケシカランと吠えつづける管理職」に出くわします。彼 / 彼女らは、自分の管理している若手部下のことを「ケシカラン、ケシカラン」と吠えます。
「日本の若手は、ケシカラン! 内向きでどうしようもない。こんな奴らばかりだから、もう日本はダメだ」
▼
「満員電車の中でブチ切れる乗客」と「若手の部下はケシカランと吠える管理職」は、実は、「ある1点」において「共通点」があるのではないかと、僕は思っています。
それは
「自分の存在」を「問題系」の「外側」に置く能力を「猛烈」に発達させている
ということです(笑)。
別の言葉でいうならば、
「当事者意識」が猛烈に低い=「自分のこと」を「棚に上げる力」がクソ強い
ということですかね(笑)。
シャバで、ある社会現象(問題系)が起こっているときに、社会現象をもたらしている要因の「ひとつ」に、「自分」も含まれている、と考えるのが、「当事者意識がある人」ということであり、「自分の存在を問題系の内側におく人」というこになります。
「ある問題」が社会に生まれていることに対して、自分も「影響」をもたらしている「ひとり」である、という認識をもつということです。
満員電車が混んでいるのは、あなた「も」乗っているから
若手が育たないのは、管理職であるあなた「も」やるべきことをしていないから
だって、そうだよね。
あんた「も」乗るから、混むんだろうが(笑)
あんたは、管理職なんだから、「育てる責任」の一端は持っているはずでしょう(笑)
一般のひとは、「わずかな影響力」を「問題系に対して与えている」と考えます。
しかし、自分の存在を「問題系」の「外側」に置く能力が高い方=当事者意識が猛烈に低い方とは、そうは考えません。むしろ「問題系」を自分の「外側」に存在していて、「問題系の存在」ばかりを批判します。
要するに、
自分に対して「(批判の)矢印」を向けることができない
のです。
常に、他人や自分の外に対する「非難の矢印」を向けているだけ
ですね(笑)。
思わず、
あなたも、その「原因のひとつ」でしょう?
といいたくなってしまうのですが、なかなか話は通じません。
満員電車が混んでいるのは、あなた「も」乗っているから
若手が育たないのは、管理職であるあなた「も」やるべきことをしていないから
であるはずなのですが、巧妙に、自分のことを「棚に上げます」
ちなみに、僕の定義では、
自分の存在を「問題系」の「外側」に置く能力が高い方
当事者意識が猛烈に低い方
自分に対する「矢印」を巧妙にすり抜けようとする方
・・・要するに「自分だけは変化させたくない方」のことを「オッサン」と呼びます。
オッサンは、年齢でも、性別でも、ありません。「人生の一時期」をさす言葉でもありません。
自分を変化させたくない、当事者意識を放棄する、自分の存在を問題系から巧妙に切り離そうとする「思考」のことを、わたしたちは「オッサン」というのです。
自戒をこめて申し上げます。
あなたのまわりには「オッサン」はいませんか?
あなたは「オッサン」になっていませんか?
自分を「問題系」の「外」におきたくなったら、注意ですぞ(!)
そして人生はつづく
ーーー
このたび、NPO法人フローレンスの「理事」を拝命することになりました。NPO法人フローレンスは、「親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する」を理念にかかげ、病児保育、障害児保育などのサービスを提供しているNPOです。
このたび、代表の駒崎弘樹さんのご依頼により、同社の理念に共感し「理事」をお引き受けすることにいたしました。人材、組織づくりに関しての助言を通じて、微力ながら、同社の発展に貢献させていただきます。職員、理事の皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
ーーー
株式会社パーソル総合研究所と中原の共同研究成果である「アルバイト・パートの採用・定着率改善をめざした店長・マネジャー向けの研修プログラム」が、第7回 日本HRチャレンジ大賞の人材サービス優秀賞(人材育成部門)を受賞したそうです。
この研修は、アルバイト・パートで働く2万5千人に対して実施した科学的な調査をもとに、両者で話し合い、独自協働開発しました。
受賞選定理由としては、「これまで科学的に調査されてこなかったアルバイト・パート領域において、定量的かつ大規模な調査を実施し、早期離職防止に向けて、そのデータを用いた採用面接時の対応や職場マネジメントの改善を図る研修が、受講者の納得感を引き出し、現場での行動を変え、採用力強化・退職率低減という成果を生み出す優れたサービスであると評価された」とのことです。うれしいことです。
日本HRチャレンジ大賞 人材サービス優秀賞
https://www.hrpro.co.jp/challenge.php
スタッフが採れる!辞めない!活躍する! 店長・職場マネージャー向け研修
https://rc.persol-group.co.jp/seminar/arbeit-recruit.html
人手不足を解消のため、より多くの方々に、アルバイト・パート採用・育成の「きも」をつかんでいただけたら、開発者冥利につき、嬉しいことです。どうぞお楽しみくださいませ。
ーーー
【注目!:中原研究室のLINEを好評運用中です!】
中原研究室のLINEを運用しています。すでに約7400名の方々にご登録いただいております。LINEでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記のボタンからご登録をお願いいたします!QRコードでも登録できます! LINEをご利用の方は、ぜひご活用くださいませ!
最新の記事
2024.11.9 09:03/ Jun
なぜ監督は選手に「暴力」をふるうのか?やめられない、止まらない10の理由!?:なぜスポーツの現場から「暴力」がなくならないのか!?
2024.10.31 08:30/ Jun
2024.10.23 18:07/ Jun
【御礼】拙著「人材開発・組織開発コンサルティング」が日本の人事部「HRアワード2024」書籍部門 優秀賞を受賞しました!(感謝!)
2024.10.14 19:54/ Jun
2024.9.28 17:02/ Jun