2018.4.19 06:01/ Jun
文章を書くときには「視覚」と「聴覚」を駆使する
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というのは、常日頃から、僕が心がけていることです。「オマエのようなものが、文章論」を講じるなど、36万光年早いわ!」というお叱りを、方々から受けそうですが、軽く、しかも、あざやかにスルーして、今日は、敢えて、文章について書いてみましょう。
とりわけ、ブログというメディアにおいては、
「視覚」と「聴覚」を駆使して書く文章が読まれる
というのが僕の持論です。
すなわち、ブログなどのオンラインメディアでは特に「視覚に訴えて、わかりやすく書き、最後まで読んでもらう」「聴覚を駆使して、人が読みやすい文章をつくること」が重要です。
この持論を、僕の昨日のブログ記事をもとに考えてみましょう。
どうしようもない文章ですが、ここではあくまで事例にしてみましょう。
昨日、僕は、こんな文章を書きました。
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誰も使わない「社内SNS」
誰も来ない「コミュニケーションスペース」
誰も入力しない「オンライン社内名簿」
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ある程度の会社規模まで発展し、かつ、社内に、「コミュニケーション不全」などの、さまざまな「軋み(きしみ)」が見えてくるようになると、トップや経営陣は、焦って、様々な「打ち手」を打とうとするものです。
社内SNSをつかって、社内のコミュニケーションを活性化させよう
コミュニケーションスペースをもうけて、社内メンバーが出会えるようにしよう
オンライン社内名簿をつくって、お互いにわかりあえるようにしよう
会社のなかには、これらの「打ち手」が奏功し、コミュニケーションの活性化、メンバーの相互理解がすすむ組織もございます。
しかし、悲しいかな、これがうまくいかず、「誰も使わないシリーズ」「誰も来ないシリーズ」「誰も入力しないシリーズ」のオンパレードになってしまう場合がございます。冒頭ご紹介した3つの事例は、その典型例です。
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今から、この文章を、すこしだけ「いじくって」みましょうね。
もし、先ほどの文章が、下記のように書かれていたら、皆さんは読みやすいと感じますか? わかりやすさは、どう変わりましたか?
誰も使わない社内SNS、誰も来ないコミュニケーションスペース、誰も入力しないオンライン社内名簿・・・。ある程度の会社規模まで発展し、かつ、社内に、コミュニケーション不全などの、さまざまな軋みが見えてくるようになると、トップや経営陣は、焦って、様々な打ち手を打とうとするものです。
社内SNSをつかって、社内のコミュニケーションを活性化させよう。コミュニケーションスペースをもうけて、社内メンバーが出会えるようにしよう。オンライン社内名簿をつくって、お互いにわかりあえるようにしよう。会社のなかには、これらの「打ち手」が奏功し、コミュニケーションの活性化、メンバーの相互理解がすすむ組織もございます。しかし、悲しいかな、これがうまくいかず、誰も使わないシリーズ、誰も来ないシリーズ、誰も入力しないシリーズのオンパレードになってしまう場合がございます。冒頭ご紹介した3つの事例は、その典型例です。
いかがでしょうか。
すこしだけ加筆したところはありますが、文字面、意味内容的には、前半も後半もほぼ同じです。しかし、おそらく、前半と後半では、後半の方が読みやすさがよいのではないでしょうか。
前半の文章に「あって」、後者の文章に「ない」ものは「カギ括弧」「行間」「太字のハイライト」です。
僕は、文章を書くときに、これらの要素を使って、文章を2次元に「レイアウト」しています。これが、先ほどの話にでてきた「視覚を駆使する」という部分です。
文章は「視覚」で読ませるのです。
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さて、次に「聴覚を駆使する」とはどういうことでしょうか。
「お調子こき太郎」の小生としては、調子にのって、先ほどの文章を、さらにいじくってみましょう。
今度は次の文章を読んでみてください。
誰も利用しない社内ソーシャルメディアやコミュニケーションスペースやオンライン社内名簿。ある程度の会社規模まで発展し、かつ、社内に、コミュニケーション不全などの、さまざまな軋みが見えてくるようになると、トップや経営陣は、焦って、トップや経営陣は、焦って、様々な打ち手を打とうとするものです。
社内ソーシャルメディアをつかって、社内のコミュニケーションを活性化させたり、コミュニケーションスペースをもうけて、社内メンバーが出会えるようにしたり、オンライン社内名簿をつくって、お互いにわかりあえるようにしようとしたりします。会社のなかには、これらの解決策がうまくあたり、コミュニケーションが活性化したり、メンバーの相互理解がすすむ組織もございます。しかし、これがうまくいかず、誰も使わない打ち手が残されてしまう場合もあります。冒頭ご紹介した3つの事例は、その典型例です。
こちらの上記の文章では、敢えて、3つの「打ち手」の紹介を淡白にしてみました。
先ほどの文章だと、
誰も使わない社内SNS、誰も来ないコミュニケーションスペース、誰も入力しないオンライン社内名簿
という風に続けて、文章に「リズム感」をもたせていたのですが、
後半だと
誰も利用しない社内ソーシャルメディアやコミュニケーションスペースやオンライン社内名簿
と「のっぺり」と「淡白」に表現しています。
そして、おそらく、後半の文章の方が読みにくいと思うのです。それは「リズム感」が失われているからです。
僕は文章を書くときに、かならず、脳内で「音読」をします。
頭の中で、自分の文章が「音」としてどのように聞こえるのかを確認しながら、文章を書くようにします。なぜなら、人は、リズム感のあるもの、聴覚として「聞こえやすい」ものが好きだと思うからです。
このように、文章づくりは「書く」のではなく、「聴くこと」が重要である、というのが僕の持論です。
とりわけ、情報爆発時代に、人はなかなかオンラインの記事を読んでくれません。ブログを書くときには、聴覚を駆使する、と申し上げた理由は、こういうことです。
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今日のブログでは、世の中にあまたいる、プロの物書きの皆さんが目にしたら、「何をこのドシロウトが!」と発狂し、便所スリッパで、僕の後頭部をスコーンとやりたくなるような、「アマチュア文章論」を書かせていただきました。「オメーの文章なんて、わかりやすくねーよ」という声が聞こえてきそうですが、まことにすみません。どうか、今日の記事は、軽く、あざやかにスルーしてください。
僕の「アマチュア文章論」としては、日本語としては「正しくない」かもしれません。しかし、僕が20年のブログ執筆(オンライン日記執筆)でたどりついた「読んでもらうための日本語」とは、そういうものです。
申し上げたかったことは、
文章を書くときには「視覚」と「聴覚」を駆使する
ということです。
たかが毎朝20分で書いているブログですが、一応、こういう工夫をしているのです。
寝ぼけまなこで・・・TAKUZOの勉強を見ながらね(笑)
皆さんは、文章を書くときに「見て」いますか?
皆さんは、自分の文章を「聴いて」いますか?
そして人生はつづく
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立教大学経営学部「BL2」(2年生向けリーダーシップ授業)の今年度のクライアント企業様は、パーソルホールディングス様にご参画いただけることになりました。ありがとうございます!昨日は、2年生全員と、同社の美濃啓貴さま、喜多恭子さま、小池英介さま、並木身佳さま、榊原聖佳さまにご参加いただき、キックオフが行われました(心より感謝です!)。
同社から賜りました課題を、これから2年生が、数ヶ月かけて、グループで課題解決をさせていただく予定です。僕はこの授業の責任者をつとめていますが、とても楽しみです。
6月2日(土曜日)午後には、この授業をオープンにさせていただき、企業の人事担当者の方々100名+2年生と1年生400名による「オープンポスターセッション」を開催させていただきます。ふるって、立教大学経営学部にお越しくださいませ!応募申し込みは、近日中にはじまります! どうぞお楽しみに!
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「人材開発研究大全」(中原淳編著、東京大学出版会)、いよいよ電子版が刊行になりました!,AmazonのKindle、紀伊國屋書店のkinoppy、楽天koboなどで購入できます。人材開発研究の最前線を、4部構成・全33章であますところなく所収する国内初のハンドブックです。日本型雇用慣行が崩壊しつつある現在、日本の組織は「能力形成システム」を再構築する必要に迫られています。新人育成・OJTからリーダーシップ開発。民間企業の育成から教師教育・看護教育・医療者の学習まで。どうかご笑覧くださいませ!
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