2018.4.6 06:19/ Jun
※4月9日(月曜日)はブログの記事を「おやすみ」します。週末2日間労働しておりました。あわてない、あわてない!ひとやすみです。またお逢いしましょう!
お客さんに対して、とにかく「組織開発」をやりたい人がいます
一方で、
お客さんの課題を聞いていたら、「組織開発」をすることになった人がいます
この両者は「似ている」ようで、まったく「違い」ます。
この「違い」がおわかりになられますか?
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人材マネジメントの世界は、こんな事例なら、いくらでもつくれます。
たとえば、
クライアントに、とにかく「ちょめちょめ型ワークショップ」をやりたい人がいます
一方で、
クライアントの話をきいていたら、「ちょめちょめ型ワークショップ」をやることになった人がいます。
この両者も「似ている」ようで、まったく「違い」ます。
この違いはどこから生まれるのでしょうか?
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・
人材マネジメントの世界には、いわゆる「モード」があります(アパレルのように「モード」があるというのが、この世界の悲しいところです・・・!)。
端的に申し上げれば、年によって「流行」みたいなものがあるのです。だいたい、その「流行」は外国から「輸入」されて、瞬く間に「消費」されます。「自社の地に足のついたリサーチ」から生まれるというよりも、外国からの「直輸入」です。
この「直輸入商品」の「大量消費」のプロセスの中で生まれてしまうのは、冒頭のような事例です。
つまり、
「とにかく組織開発させてくれ王子」や、「どうしてもワークショップしたい姫」が生まれるのです。
「とにかく組織開発させてくれ王子」や「どうしてもワークショップしたい姫」は、「ある一点」において、決定的かつ重要なものを「見落とし」ます。賢明な皆さんは、もうおわかりか、と思うのですが、なんでしょうか。
それは、
お客さんの「課題」を「見える化」すること
クライアントの「話」に「耳を傾ける」こと
これらのプロセスを通して、「お客さんとともに、課題を同定すること」です。
▼
一般に、課題解決プロセスは、「課題の同定」と「解決策の実行」という2つの要素からなります。
シンプルに表現すれば、下記のとおりです。
【課題の同定】:「何」が課題かを決めること(What)
【解決策の実行】:課題を「解決する策」を決め実行すること(How)
経験的には、【課題の同定】と【解決策の実行】の両者のうち、どちらが重要かと聞かれたら、僕は、圧倒的に
【課題の同定】とおこたえします。
課題解決は、【課題の同定】8割、【解決策の実行】2割
といってもいいくらいです。
だって、「何」が課題かわからないのに、「いかに解決するか?」の「打ち手」を考えても、仕方がないでしょう(笑)。
▼
冒頭の「とにかく組織開発させてくれ王子」が「どうしてもワークショップしたい姫」が見落としがちなのは、この【課題の同定】の部分なのです。
「とにかく」、組織開発をやりたくて、やりたくてしょーがなくなるのです。
課題が何かもわからずに・・・
「どうしても」ちょめちょめ型ワークショップがやりたくてうずうずしてしまう
課題を見ることなしに・・・
「とにかく」や「どうしても」の前に必要なのは、
まずは、クライアントを見ること
つぎに、クライアントと話をすること
クライアントとともに、課題を決めること
だと思うのですが、いかがでしょうか。
要するに「課題解決」のプロセスをきちんと回すことです。
▼
今日は「とにかく組織開発させてくれ王子」や、「どうしてもワークショップしたい姫」(?)の話をいたしました。これらの架空の人物描写をもって、課題解決にとってもっとも大切なことは、「課題を決めること」であるということをお話ししたかったのですが、いかがでしょうか?
あなたのまわりには、「とにかく組織開発させてくれ王子」や「どうしてもワークショップしたい姫」がいらっしゃいませんか?
あなたのまわりには、課題を見定めずに、課題解決策を最初から決めてかかる「専門家」はいませんか?
そして人生はつづく
ーーー
我が人生、にわかに「立教カラーのパープル」になってきました。「パープルなひと」に少しずつなっています(笑)。昨日は、新しい名刺できました!(手配をいただいた山口さん、ありがとうございます!) 皆さま、改めてですが、名刺交換させてください! 気軽にお声がけください。
新しい研究室に、立教カラーの素敵な「のれん」をいただきました。中原研究室のOB/OGの皆さん、ありがとうございます!
この土曜日・日曜日は、新入生362名をお迎えする、ウェルカムキャンプです。こちらは舘野さん、SA、CAの学生のみなさんが、素晴らしい企画をねり、ご尽力いただいているようです。本当にお疲れ様です&ありがとうございます!
ウェルカムキャンプには100名ほどの見学のお問い合わせをいただいたようですが、やむなく抽選をさせていただきました。このたびは、50名の方々におこしいただけます。わたしもおりますので、気軽にお声がけください。今回おこたえできなかった方には、授業見学会を定期的に行っています。またご案内を差し上げますので、どうかお許しくださいませ。
立教大学経営学部ウェルカムキャンプ・BL0の紹介ビデオ(2018年度)の新しい紹介動画ができたようです。舘野さんのご指導のもと、3年生の尾花俊弥くんが作ってくれたそうです(感謝です!)。ウェルカムキャンプの一日が概観できそうです。どうぞ、よろしければご覧くださいませ!
そして人生はつづく!
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