2018.2.16 06:18/ Jun
「私は頭が悪いから、XX大学に行けなかった」
「あの人は、YY大学にいってるんで、頭いい」
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学部生の方々と話していると、時折、出てくる会話です。
まぁ、謙遜しておっしゃっているのかな、と思いつつも、こうした会話を耳にするたびに、「頭がよい」「頭が悪い」ということについて、ふと、立ち止まって考えてしまいます。
ここで学生さんたちが「頭がよい」「頭が悪い」とおっしゃっているのは、ざっくりと単純化していえば、
「頭がよい=偏差値が高い=試験でよい点がとれる=いわゆる、よい大学に入れる」
「頭が悪い=偏差値がそれほど高くない=試験でよい点がとれない=いわゆる、よい大学に入れない」
ということでしょう。
でも、僕には、どうも、この「頭のよい / 悪い」の定義がしっくりこないのです。というより、ついつい、僕は、企業の人材マネジメントの観点から先読みして考えてしまうのですね。
ぜひ、学生の皆さんには、大学に入学してしばらくすると、「頭のよい / 悪い」の「定義」が、徐々に変わってきていることに、ぜひ、気づかれるといいと思うのです。
とりわけ、社会人になったあとの「頭のよい / 悪い」というのは、「偏差値が高い / 低い」ではありません。
むしろ、
「毎日コンディションをととのえ、安定的に物事に取り組むことができる」
「誰とでも分け隔てなく離すことができる」
「短い時間で複数の仕事をマルチタスクでこなすことができる」
「複雑な議論を整理して記録することができる」
「多様な人々との仕事のなかでメンタルを維持することができる」
いったことが「頭がよい」になるのではないかなと思うのです。
大学に入る頃の基準では「頭のよい / 悪い」は、極端にいえば「偏差値」という一軸の基準しかありませんでした。要するに「頭がよい、悪い」というのは偏差値という数値が「高いのか、低いのか」で表現されます。
しかし、大学にはいって、それも社会人に近づいてくると、人の能力をはかる基準は「多極化」してきます。先ほどのように、多軸で人が評価されるようになってきます。
社会にはいると、もしかすると「頭のよい / 悪い」という分け方すら消滅するような気もします。かわりに「できるひと / できないひと」という二分法が語られるようになります。
つまり、「頭のよい / 悪い」「できるひと / できない」といった定義、内容が、少しずつ、変わってくる。
端的に申し上げれば、子どもから大人にかけて大きく「ゲームのルール」変わっていくのです。そして、大学時代は、「ゲームチェンジの過渡期」なのかなと思います。「単一軸の評価」から「多軸の評価」にうつる、まさに、トランジションの過程なのかな、と思うのです。
ですので、大学に入った直後はどうしようもないとは思うのですが、「大学に入るときの基準で自己評価をしてしまう」のは、あまりにもったいないのになぁと思ってしまいます。
そういう会話を耳にするたび、僕は、
もうゲームのルールが変わってきてるんだよ
と思います。
いつまでも、
「私は頭が悪いから、XX大学に行けなかった」
「あの人は、YY大学にいってるんで、頭いい」
といわないほうがいいんでない。そういう話法は、はやいうちに「卒業」してしまった方がいいんでないの、と感じます。いつまでも、「私は頭が悪い」といっていると、損するよ(笑)
過去は、まぁ、水に流しちゃおう(笑)。
未来を、みようぢゃないの。
まぁ、、、理屈っぽくて、口うるさい教員だと思われるのがいやなので、口には出しませんが、心の中では、そんなことをぼんやりと考えていたりします。
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今日は「頭のよい / 悪い」について考えました。
たしか、島耕作であったと記憶しておりますが、マンガの台詞にこんなものがあったと記憶しています(以下はうろ覚えです・・・すみません)。
「学生時代の頭の良さ」って「吸収する頭の良さ」よ
つまり、覚えることだわ
社会人になったら、その正反対
「出す頭の良さ」こそが、大事なの
社会に出ると「頭のよさ」の定義が変わります。
そして人生はつづく
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