2017.11.2 05:41/ Jun
プレゼンテーションや講演などが終わったあと、よく「質疑応答」という機会がつくられます。しかし、この「質疑応答」というのが、なかなかの「くせ者」です(笑)。一筋縄でも、二筋縄でもいきません。あれっ、二筋縄ってなんでしたっけ?
閑話休題。
質疑応答がくせ者である理由は、
「質疑応答」の半数は「質疑応答」ではない
からです(笑)。
端的に申し上げれば、質疑応答には「本当の質疑応答」と「質疑応答もどき」がある(!)。これらを見分けなければ、「質疑応答」は乗り越えることができません(笑)
さて、なんのこっちゃ??
フフフ、まだわからんのか士郎!(海原雄山風に読んでください)
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「質疑応答」の半数は「質疑応答」ではない
この禅問答のようなセンテンスを目の前にして、わたしたちは何から取り組めばいいのでしょうか?
一般に「質疑応答」とは、文字通りに解釈すれば、「質問や疑問が聴衆から寄せられること」。それにたいして「講演者が応答すること」ーすなわち「答えること」を意味します。
たしかに質疑応答の半数は、この形式をとります。「Question(質問)ーAnswer(答え)」があるという「Q&Aの連鎖」がつづきます。
しかし、「質疑応答」の中には「質疑応答ではないもの=質疑応答もどき」が多数含まれます。
典型的には、「オレにも言わせろ」と「オレ、すごいだろ」と呼ばれる「亜種」があります。ていうか、勝手に僕が呼んでるだけだけど(笑)。
「オレにも言わせろ!」とは、
講演内容、プレゼン内容に、本当に「ゆるーくゆるーく関連」しているかのような内容について、質問者が考えていることの「自説・意見」を、声高に主張してくること
です。
講演者やプレゼンターだけが自説や意見を述べるんじゃない。オレにも言わせろ、というわけです。かなりの頻度で、この現象は見受けられます。
一方、「オレ、すごいだろ!」とは
講演内容・プレゼン内容に、1ミリくらいしか関連しない内容なのですが、質問者が「過去に成し遂げた偉業」について、ありがたいご教示をいただけること
です。
経験上10件に1件くらいの質問は、このパターンであるように思います。
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要するにこうした「質疑応答もどき」は「質問」が趣旨ではありません。講演者やプレゼンターに「何かを聞きたい」わけではないのです。まったく、その「逆」です。
要するに
「聞いて欲しい」
のです。
しかも、講演者やプレゼンターに「聞いて欲しい」のではありません。
「ここにいるみんなに聞いて欲しい!」
のです。
ですので、こうした場合、僕ならば、無理に「答えよう」とせずに、まずは腹をくくって「聞き」ます。「質問」は「ない」のだから、答えようがありません。
ある程度、話しきられたと思ったら、再度、「聞いた内容」を反芻してリピートして、聴衆にさらにわかりやすく伝え、それに関する僕の感想を付け加えて終わることにします。
やっていることは「質問」に答えることではありません。「聞くこと」と「伝えること」です。
ま、この対応がよいかどうかはわかりませんが、崖っぷちに立たされ、何とかかんとか答えざるをえない講演者、プレゼンターには、こうした奇策をとることも、また許されることなのかな、とも思います。
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今日はプレゼンテーションや講演の際の「質疑応答」について書かせていただきました。
もちろん、ズバーンと問題の核心をつくような素晴らしいご質問、斜め85度の角度から、小生の脳天に便所スリッパを突き刺すかのようなご質問をいただく機会にも恵まれます。ありがたいことです。
しかし「質疑応答」の中には、かなりの数の「質疑応答」らしからぬものが含まれるから、対策には注意が必要です。
その「質問」は、本当に「質問」ですか?
そして人生はつづく
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