2017.7.4 06:46/ Jun
人事の仕事の中で、最後まで人間が行わなければならない仕事は何だろう?
人事の仕事の中で、「機械に任せてしまってもよい仕事」と「そうでない仕事」の境界は何だろう?
人事の仕事の中で、「従業員にセルフでやってもらってもよいもの」は何だろう?
・
・
・
先だって、あるところで、こんな「刺激的な問い」のもとで、ゆるゆると、みなで議論を行いました。現在進んでいる「機械化(AI化)」や「セルフ化」という流れのなかで、「人事の仕事」が、どうなるかを考えてみました。
もちろん、この問いに対するひとつの結論は出なかったのですが、それぞれのメンバーの個性や考えが「如実」にでて、なかなか興味深い会になりました。
何の根拠も、エビデンスもない、妄想会なので、あまり真に受けないで聞いて欲しいのですが・・・
メンバー曰く、
【採用】はハイタッチだから残るんじゃないだろうか?
いやいやいや、そうはいいますけどね・・・
少なくとも一次選考などは、十分「機械」におきかえられるんじゃない
【人材開発】は残るんじゃないだろうか?
いやいやいや、そうはいいますけどね
オンデマンドでスマホで映像を見るようになればいいから、
人材開発は「セルフ化」してくんじゃない
【組織開発】は残るんじゃないだろうか?
いや、そもそもメンバーが少なくなり、組織開発する必要がないんじゃない
しかも、組織開発は、人事がやることよりも
「現場の管理者」がやることになるんじゃない?
ちなみに・・・話は人材開発研究にもおよび・・・
【人材開発研究】は残るんじゃないだろうか?
いやいや、各企業が人材データベースを充実させていけば
自社にもっともフィットした知見を総当たりでつくれるよう
になるよ。
だから残らないんじゃない(自爆)
などなど、様々なやりとりがあって、非常に面白いものでした。
ま、「妄想会」なんで、あまり真に受けないでください。
単なる「妄想」、されど「妄想」
究極、最終的に我々が到達した結論は、
「これまで以上に、自分のスキルや専門性を高める努力をしなきゃだめかもね」
という「月並み」なものでした(笑)。
自社の従業員が「セルフ」でやるよりも、さらに高付加価値なものを「お届け」できるかどうか?
機械が「自動」でやるよりも、さらに高付加価値なもの「お届け」できるかどうか?
結局、この問いに答えられるかどうかだよね、というお話になりました。
こうしたことは、ふだん、雑事にまみれてあまり考えないことだけになかなか対話の素材として興味深いものです。
こうした一連のリフレクションは、結局、
人間とって、仕事とは何か?
そして
人間とは何か?
を激しく問うてくるように思います。
僕個人的には、歴史を考えてみれば、人間は、道具や機械を発展させ、さらにそれ以上の能力を高めてきたわけで、楽観的に考えているところもあるのですが、折りにふれて、この問いに向き合うことは、大切なことのように思います。
さて、皆さん、
人事部の仕事の中で、機械化・セルフ化に陥らず、最後まで残るものはなんでしょうか?
よろしければ、ぜひ、皆さんのご意見をお聞かせくださいませ。
そして人生はつづく
ーーー
【注目!:研究室のLINEはじめました!】
中原研究室のLINEを運用しています。すでに600名を超える方々にご登録いただいております。LINEでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記のボタンからご登録をお願いいたします!QRコードでも登録できます! LINEをご利用の方は、ぜひご活用くださいませ!
ーーー
新刊「人材開発研究大全」AMAZON予約販売始まりましたが、発売前から重版決定です!ありがとうございます。人材開発研究の最前線を、4部構成・全33章であますところなく所収する国内初のハンドブックです。日本型雇用慣行が崩壊しつつある現在、日本の組織は「能力形成システム」を再構築する必要に迫られています。新人育成・OJTからリーダーシップ開発。民間企業の育成から教師教育・看護教育・医療者の学習まで。どうぞご笑覧くださいませ!
新刊「ひとはもともとアクティブラーナー」(山辺恵理子、木村充、中原淳編、北大路書房)AMAZON予約販売中。高校におけるアクティブラーニングの最新事例(フルカラー!)、今すぐ使えるワークショップ&ワークシートの数々、全国調査事例がぎゅぎゅぎゅと詰まった一冊です。東大 × JCERIの2年間の研究活動の成果!どうぞご笑覧くださいませ!
新刊「育児は仕事の役に立つーワンオペ育児からチーム育児へ」(浜屋祐子、中原淳著 光文社新書)発売中です。AMAZONカテゴリー1位(光文社新書)、経営学カテゴリー2位を記録しました。育児と仕事の良好な関係、ワンオペ育児を乗り越え、チーム育児に転換していくヒントがあふれる書籍です。浜屋祐子さんの修士論文の知見をモティーフにした、育児の科学。どうぞご笑覧くださいませ。
新刊「フィードバック入門:耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術」絶賛発売中、すでに6刷・重版出来・2万部を超えました!AMAZON総合13位、1位(マネジメント・人材管理カテゴリー、リーダーシップカテゴリー)を記録!
年上の部下、若手のトンガリボーイ、トンガリガール。職場には、多様な人々が集っています。難易度の高い部下育成に悩む管理職向けの新書です。どうぞご笑覧くださいませ。
最新の記事
2024.11.22 08:33/ Jun
2024.11.9 09:03/ Jun
なぜ監督は選手に「暴力」をふるうのか?やめられない、止まらない10の理由!?:なぜスポーツの現場から「暴力」がなくならないのか!?
2024.10.31 08:30/ Jun
2024.10.23 18:07/ Jun
【御礼】拙著「人材開発・組織開発コンサルティング」が日本の人事部「HRアワード2024」書籍部門 優秀賞を受賞しました!(感謝!)