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2017.4.24 06:49/ Jun

「子どもと向き合う時間づくりプロジェクト」がはじまります!:「教師 × 働き方改革」の先にひろがるものは何か?

「われわれの仕事って、割り切れないところがあるんですよ。すべては、子どものためにと思ってやってるんです。教材研究にしても、終わりがないから」
  
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 今年度から中原研究室では、横浜市教育委員会との共同研究を開始することになりました。
  
 研究テーマは題して
  
 「子どもと向き合う時間づくりプロジェクト」(仮称)
  
 です。
  
 いわゆる「働き方改革」の視点から、「教員の労働時間」という、極めてホットイシューに切り込む調査研究をさせていただきたいと思います。
 働き方の問題は、「労働時間」の問題だけをあげつらって、論じたり、糾弾しても、あまり生産的な議論にはなりません。
 第一に「なぜ、そうした現象が生まれるのか?」、そして、第二に「そこで働き方を変えたあとに、どのような未来が立ち上がるのか?」と「働き方の問題」を「3点セット」で論じなければならないのです。そして、そこに「希望」が生まれます。僕はそういう思いで、このプロジェクトを現場の方々と実践させていただきたいと思います。
 民間企業バージョンでは、別のプロジェクトが立ち上がる(?)予定ですが、この教員バージョンが先に立ち上がりました。今後の研究成果を、ぜひ、ご期待ください。
   
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 先だっては、ある小学校をご訪問させていただき「働き方」という視点から、先生方がどのように動き、どのような工夫をして、時間を過ごしていらっしゃるのか、「参与観察」させていただく機会を得ました(お時間をいただきました校長先生、副校長先生、そして現場の先生方に心より感謝いたします)。給食もちゃっかりいただきました。
  

  
 僕は予定がフルではあわず、途中から参加し、中座させていただきましたが、それでも、現場の感覚を感じることはできました。
  
 参与観察後は、本当にお忙しい中恐縮だったのですが、現場の先生方に15分だけヒアリングのお時間をたまわりました(心より感謝いたします)。
  
 先ほど冒頭で紹介させていただいたお言葉は、その際に、いただいた一言です。
  
「われわれの仕事って、割り切れないところがあるんですよ。すべては、子どものためにと思ってやってるんです。教材研究にしても、終わりがないから」
  
 教員の仕事というものが「子どものため」という理念を前に、いかに「境なく」広がりうるのかを感じてしまいます。こうした思いで仕事をなさっている先生方が多いと思います。この感覚は、「民間企業の働き方改革」がおかれているコンテキストとは、まったく異なる点かと思います。
  
 しかし、ホットイシューすぎる、このテーマに「素手」で切り込んでいっても、あまり生産的な成果をあげられるとは僕は思いません。
  
 そこは、これまで、研究室が蓄積した「初任者育成」「アクティブラーニング」の視点を生かせるのではないかと思っています。
 過去3年間にわたり横浜市教育委員会とは「初任者育成」に関するプロジェクトを、また過去2年間にわたりマナビラボ研究を研究室では積み重ねてきました。これらの知見や経験が、今後、生きてくることを願っています。
  
 今後は、横浜市教育委員会・教職員育成課から立田順一さん、柳澤尚利さん、外山英理さん、根本 勝弘さんにご参画いただきながら、そして東大側はアクティブラーニング研究の視点から辻さん(中原研OB)、町支さん(マナビラボ)に参加していただきながら研究を進めたいと思います。
 この機会は、前課長の松原雅俊さんと柳澤さんと中原で、過去1年間続けていた議論ー「10年後の学校がどうなるか?シナリオプランニング」の成果から生まれたものでした。シナリオプランニングには、教職員育成課の方々にも数多く参画いただいていたと伺っております(感謝です!)。前課長の松原さんには、本当にお世話になりました。ありがとうございます!
   
 議論を重ねながらよい成果を生み出したいと考えています。
 そして人生はつづく
   
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