2017.4.6 06:23/ Jun
あなたの会社には「組織に背き、部下の生き血をすするリーダー」は生息していますか?
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せんだって、研究室OBの関根雅泰さん、田中聡さんらが中心になって「リーダーシップの光と闇」研究会(!?)という謎の研究会が、昨日、東大で開催されました。
この研究会は、リーダーシップの「ダークサイド」について論じた英語文献を読み合う研究会で、学内外から10名程度の方々にご参画いただき、無事終了しました。
ご参画いただきました皆様には心より感謝をいたしますとともに、企画してくださったお二人にも感謝をいたします。ありがとうございました。
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研究会では、様々な文献を読みましたが、破壊的リーダーシップ(Destructive leadership)に関する文献もありました(Einarsen, S. Et al 2007)。
伝統的には、リーダーシップ研究は、Effective leadership(ともに何かをうみだすリーダーシップ)ーすなわち、リーダーシップのポジティブサイドーに着目してきましたが、実際のリーダーには、そういう「よいリーダー」ばかりではなく、
組織にそむき、部下の生き血をすする、ぶちこわし系リーダー
もいます(泣)。
この論文(Einarsen, S. Et al 2007)では、そうしたリーダーを「組織軸」と「メンバー軸」の2つにわけて4つに分類していました。要するに、ヤヴァイリーダーには「4タイプ」いるよね、ということです。
組織軸とは「組織に背いているか、従順か?」。メンバー軸とは「部下の生き血をすすっているか、関係良好か?」ということですね。この2軸をもちいて整理された4つのリーダータイプがこちらです。
1.脱線リーダー・・・・・組織に背き、部下もつぶす
2.非道リーダー・・・・・組織にはペコペコし、部下をつぶす
3.不誠実リーダー・・・・組織に背き、部下にはいい顔をする
4.ふつうのリーダー・・・組織に従順で、部下とも関係OK
みなさんの会社には、こんなリーダーは生息していますか?
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今日は破壊的リーダーシップの概念による、リーダータイプの4分類について書きました。組織に背き、部下もつぶすような「脱線リーダー」は論外にしろ、わたしたちの組織には、様々な破壊的リーダーが生息しているような気がします。
こうした分類を「めがね」にして、組織を見つめてみると、また興味深い整理ができるような気がしています。
そして人生はつづく
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