2016.10.18 06:49/ Jun
「・・・ていうかさ」という言葉づかいをこの世から全廃したい
という思いに駆られることが多くなっています(笑)。
この言葉、たいへん便利なので、僕も使うことがあります。
ので、自戒をこめて申し上げますが、教育という観点からいえば、この言葉を、この世から抹殺したい(笑)。
といいますのは、教師として、この言葉に相対したとき、いかに学生が、「ていうかさ」を用いて論理的に「話せないか」、また、論理的な「思考」しないでいるかを、苦々しく思うのです。
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「ていうかさ」は論理を無視して話を続けることのできるマジックワードです。
相手がどんなに主張や論理を展開していようが、この言葉を用いれば、好き勝手な論理展開を行うことができるからです。
順接もOK、逆接だってOK。単なる思いつき、願望だって、この言葉を用いれば、相手の主張を「いなして」続けることができてしまうのです。
たとえば、こんな感じ(笑)。
【会話例1】
Aさん「論理的に考えるとさ、あの件は、Aというデータもあるし、Bと結論づけるべきだよ。どう思う?」
Cさん「ていうかさ、、、ピンとこないんだよね。なんか、グッとこない」
Aさん「ぐっとこない?どういう意味?」
Cさん「ていうかさ、まだピンとこないんだよ」
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【会話例2】
Aさん「論理的に考えるとさ、あの件は、Aというデータもあるし、Bと結論づけるべきだよ。どう思う?」
Cさん「ていうかさ、Aのデータって、とんの、めっちゃしんどくなかった。おれ、もう無理だわ。二度やれっていわれたら、ムーリー!」
Aさん「いや、そうじゃなくて、AとBに因果関係があるかどうかってどう思う?」
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【会話例3】
Aさん「論理的に考えるとさ、あの件は、Aというデータもあるし、Bと結論づけるべきだよ。どう思う?」
Cさん「ていうかさ、腹へらねー?」
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以上、あえて戯画的に描き出しすぎているような気もしますが(笑)、ここまでひどい状況は、あまりないにせよ、この言葉がいかに前後のロジックを無視して、話を継続する事ができるかについて、おわかりかと思います。
別の見方をすれば、便利といえば、便利なんです。
あまり角をたてずに、相手の主張をいなし、どんなセンテンスでも続けることができるので(笑)。
これほど便利な言葉はない。
ただ、教育という観点からすると、僕は、
ロジックを学ばなければならない学生には「ていうかさ」を使って欲しくない。
わかって、使っているのならいいのかもしれません。
でも、わかんないで、何の気なしに
それを連発して欲しくないと思うのです。
ていうかさ・・・
「ていうかさ」を使いすぎていると、頭悪くなるよ(笑)。
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今日は「ていうかさ」について、考えてみました。
一応、僕も、なんちゃって教師のはしくれですので、教える学生が、いかに「論理的」に思考できるようになるかを、常に考えています。
論理的に考えるとは「習慣」のようなものです。
いつも論理的に考えていない人が、
論理的に考えることを求められた瞬間だけ、
そのときだけ論理的に考えられることは、100%ありません。
自戒をこめて申し上げますが、日々、論理的であることを習慣づけたいものですね。
そのためには、日常の言語実践をみなおすことか、と僕は思います。
ていうかさ、、、そして人生はつづく
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