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2006.7.5 07:00/ Jun

Yonda? 教育学 夏の100論文

 来年、東大大学院 学際情報学府で授業を開講することを検討している。内容は「日本語で読める教育学の基礎的な論文を徹底的に読み込む授業」である。敢えて日本語にして量をかせぐ。
 まだジャストアイデアの段階であるが、こんな感じ。
 まず、テーマをもうける。
 ・教師
 ・子ども
 ・親
 ・学校
 という風な分け方でもいいかもしれない。授業は1つで12回くらいだから、1つのテーマに3回分かけることになるかな。
 授業の進行はこんなのではどうだろう?
【宿題】
1.1授業あたり5本くらいの日本語論文を、アサインメントとして読む
2.あらかじめ論点が提示されたワークシートに自分の意見等を記入しておく
【授業】
3.授業の冒頭 論文の内容についてランダムに指名して答えてもらう
4.論点にしたがってディスカッションする
 というのはどうだろうか。
 開講は、木曜日午後がいいかなぁ。
 様々な分野/異なった領域から大学院に進学してくる学際情報学府の大学院生さんと、「インテンシブに教育のことを学ぶ」機会ができればいいと思っている(学際情報学府は、学際系大学院なので、多様なバックグランウンドを持った人が進学してきます)。
 今まで教育を勉強したことのない人が、一番最初に「教育を考えるときの、型をつくる・・・・お手伝いをする」といったら、おこがましいだろうか。
 もちろん、より専門的な内容 – 教育工学・学習科学を専門に扱うゼミは別途ある。おそらく、最初の数年は、山内さんのゼミと合同で、論文指導と英語文献の購読をご一緒させていただくことになると思う。
 授業の名前、「新潮文庫夏の100冊」にちなんで、「教育学 夏の100論文」というのもいいかもしれない。100冊はToo muchだろうか? 50冊くらいがいい? でも、100という数字には、達成感がありますよね。
 どうせなら、「Yonda?君」に似たキャラクターも考えたいなぁ。
 まぁ、そんな授業、誰も受講したがらないかもしれないけれど(笑)。
 人が集まらなかったら、あまりに過酷だよなぁ・・・。
 きつくないかな? アメリカの大学院なら、このくらいは読む?
 わかんないけど。
 まぁ、いずれにしても、まだアイデアを練っているところで、正式に決めたわけでは全くありません。よいアイデアがあったら、こっそりおしえてください。現役院生さん、来年受験したい方からのご希望も大歓迎。

追伸.
 なんだか、もう少しテーマをフォーカスした方がいいような気になってきた。「教育工学 夏の100論文」にする?ちょっと狭い?
 あと、理論の基礎文献もいれたら、きっとものすごい数になるので、実証研究にしぼるとか、必要かも。

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