2006.5.16 08:29/ Jun
「リンゴが二つあります。さて、何でしょう?」
「カズオさんは、みかんを4個もっていましたが、2個落としました。さて、どうでしょう?」
あまりにも古典的な漫才ネタだが、こういう「お笑いの小ネタ」を教室での授業に活かそうという先生たちがいるのだという。ちょっと前のAsahi.comに取り上げられたが、先日、研究者たちが集まる「ある会議」で話題になった。
ASAHI.COM
http://www.asahi.com/kansai/wakuwaku/class0428-3.html
お笑い教師同盟
http://www.owarai-kyousi.com/index.html
おそらく、こういうことをやっていると、「教壇でお笑いとはケシカラン!」だとか「小手先の教育技術よりも、授業内容を磨け」とかいう批判が聞こえてきそうだ。
もちろん、授業は「笑い」だけで構成されているわけではないし、「笑い」だけで「学習効果の高い授業」ができるわけではない、ことは言うまでもない。
しかし、Asahi.comの中の「大橋繁太郎校長」のコメントにもあったように、「子どもたちを授業に引き込むため、先生たちは持ち味を生かした仕掛けを競っている。いろんなやり方があっていい」という意見に、僕個人としては賛成だ。
いわゆる「テクニック」といわれるもので「よりよくなる余地」があるならば、試してみればいいし、追求してみればいいのだと思う。授業には、決まり切ったテクニックにまとめることができない部分の方が多いのだから、それ以外の部分は「テクニック」をワザとして身につけることも重要だろう。最終的には、授業が成立しているかどうか、教えるべき内容が、きちんと子どもに学習されているかどうかが問われればよい。
「授業とは○○であるべきだ」とか「教室とは○○な場所だ」「教師とは○○であるはずだ」という規範でモノを考えるのではなく、「いろいろなやり方をためすこと」「そのやり方の効果を同僚と吟味しあうこと」が、プロフェッションの基盤なのではないか、とも思う。
もちろん、僕自身、この先生たちの授業を見たことがないので、それ以上の「善し悪し」に関するコメントは避ける。ただ、「お笑い」というだけで「毛嫌い」したり、斜にかまえるのは、賢明な態度ではないように思う。
ぜひ、機会があらば、こういう授業も観察させていただきたいものだ。
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