2016.7.12 06:35/ Jun
仕事柄、多くのビジネスパーソンのお話を伺う機会があります。
ヒアリングはもちろんのこと、研修や、様々なプロジェクトでご一緒するなど、たくさんのビジネスパーソンの方々とお逢いします。
彼らの様々なお話を伺いながら、僕はたくさんの「メモ」をとります。
時には紙に、時にはコンピュータに。
僕のとっているメモのひとつが、ビジネスパーソンの方々の使っている「語彙」のメモです。
ふだん日常の家庭生活では出てこないけれど、ビジネスの現場で生まれ、ひそかに流通している!?言葉。
ビジネスパーソンの方々が、思わず、口にしてしまった、そんな「生々しくもユーモラスな言葉」
そんな言葉を、ひそかに「採集」しているのです・・・いや、趣味で
▼
たとえば、こんな言葉。
みなさんは意味がわかりますか。
いずれも、ビジネスパーソンの方々が、会話の端々で用いておられた言葉です。
10個だしますので、わかった数をメモしておきましょう。
1.「終わりは、ロクピタかな」
2.「誰が、ぎじりますか?」
3.「ミーティングは、コイチでいいんじゃないですか」
4.「わたしが、さまっときます」
5.「なるはやじゃねーよ、ちょっぱやで」
6.「あの件、寝かしとこ」
7.「シレっとやりましょうよ、しれっと」
8.「こうなったら、僕が、まきとるしかないですよね」
9.「悲しいことに、ガラガラピシャですよ」
10.「あいつは、ひきだし、多いからな」
どうでしょう?
皆さん、だいたいおわかりになられますか?
10個だしましたが、何点でした?
ここで紹介される用語が、一般的かどうかはわかりません。
しかし、僕がおつきあいしているビジネスパーソンの方々が、何気なく使っていたものを、密かにメモしたものです。
おそらく、当の本人も、メモされたとはおわかりではない、と思います。
なぜなら、この言葉は彼らにとってはまったくの日常で、とりたてて面白いものではないから(笑)
なぜ、こんなことを影ながらしているのかと申しますとね、そこに「クリアな理由」はないのです(爆)。
むしろ「マインドの問題」なんです。
自分の研究のフィールドで生きている方々が、ふだん用いている「語彙」をわかっているのとそうでないのでは、何か違う気がするのです。
直接的ではないかもしれないけれど、きっと自分の研究や思考に少なくない影響を与えるのではないだろうか。
僕は、ふだんから「地に足のついた現場感のある研究」がしたいと願っています。
そのことに、きっと、これらの「語彙」を集めたり愉しんだりするマインドは、役立つのではないか、と影ながら思っています。
さて、そろそろ先ほどの答えでしょうか。
先ほどの答えは、、、、
・
・
・
・
・
・
・
・
・
1.「終わりは、ロクピタかな」
ロクピタ=午後六時にぴったりおわる
今日の会議は、六時ぴったりにおわるかな・・・という意味ですね
2.「誰が、ぎじりますか」
議事る=議事録をとる
誰が今日は議事録をとりますか?という意味ですね
3.「ミーティングは、コイチでいいんじゃないですか」
コイチ=小一時間時間をとっておく
ミーティング時間は、小一時間くらいとっておきましょうか、という意味ですね
4.「わたしが、さまっときます」
さまる=サマライズする=要約する
今日はわたしが要約(議事録)とります、という意味ですね
5.「なるはやじゃねーよ、ちょっぱやで」
ちょっぱやは「なるはや×3倍」くらいでしょうか・
めちゃくちゃ急いでいる、ということですね
6.「あの件、寝かしとこ」
寝かす=放っておく=何も動かさない
めんどくさい案件を上司から言いつけられたけど、
やりたくないので、上司が忘れるのを待つ、ときに
用いられていました
7.「シレっとやりましょうよ、しれっと」
シレっとやる=知らんぷりして、密かに、やる
もう少し玄人の表現に「〜の帽子をかぶってやる」
というのもあります。「〜の帽子」とは「〜のふり」をして
という意味ですね
8.「こうなったら、僕が、まきとるしかないですよね」
巻き取る=他の人がやっていた仕事をやむなく
自分でやってしまう
部下がヘタをうって、上司である自分がやらざるをえない
ときに、この表現がでてきます
9.「悲しいことに、ガラガラピシャですよ」
ガラガラピシャ=シャッターや雨戸がしまる様子ですか。
めちゃくちゃ「拒絶」
悲しいことに、相手には完全に拒絶されちゃいました、という意味です
10.「あいつは、ひきだし、多いからな」
ひきだし=経験、経験に裏打ちされた専門性やトーク
あのひとは、経験豊富で、何でもトークできるからな、という意味でしょうか
たぶん、これであっているよね?(笑)
さて、皆さん、いかがでしたでしょうか?
何点?(笑)
▼
今日はビジネスパーソンの用いる言葉について書きました。
生々しくも、ユーモラスで、僕は、こういう言葉も、こういう言葉を発する人々も、好きです。
このようなメモが何の役に立つかわからないのですが、なるべく地に足のついた研究を生み出したいと願っています。
そして人生はつづく
ーーー
祝増刷!「駆け出しマネジャーの成長論」(中公新書ラクレ)、四刷かかりました!:マネジャーが陥りやすい罠をいかに乗り越えるか。職場を率い成果をだすためのヒントを実証的に明らかにする。どうぞご笑覧ください!
新刊「会社の中はジレンマだらけ 現場マネジャー「決断」のトレーニング」発売中です。おかげさまで、すでに3刷増刷!AMAZON「経営学・キャリア・MBA」で1位、「光文社新書」で1位、「マネジメント・人材管理」で1位を瞬間風速記録しました(感謝です!)。
「働かないオジサン」「経験の浅い若手」などなど、現場マネジャーなら必ず1度は悩むジレンマを解き明かし、決断のトレーニングをする本です。どうぞよろしくご笑覧いただけますよう、御願いいたします。
新刊「アクティブトランジション:働くためのワークショップ」もどうぞよろしく御願いいたします。内定者教育、採用活動に従事なさっている企業関係者の方々、大学の就職関係者の方々にお読み頂きたい内容です。どうぞご笑覧下さい!
研修開発の決定版、「研修開発入門」。人事部の書棚においてあるところもあるようです。どうぞご笑覧ください!
企業内教育のスタンダード「企業内教育入門」。16刷・約3万部です。研修開発入門は「実践編」。こちらの理論編もあわせてお読み頂けると幸いです
最新の記事
2024.11.25 08:40/ Jun
あなたの組織は「社員の主体性を喪失させる仕組み」が満載になっていませんか?:うちの社員には「主体性」がないと嘆く前にチェックしておきたいこと!?
2024.11.22 08:33/ Jun
2024.11.9 09:03/ Jun
なぜ監督は選手に「暴力」をふるうのか?やめられない、止まらない10の理由!?:なぜスポーツの現場から「暴力」がなくならないのか!?
2024.10.31 08:30/ Jun