2015.1.5 07:54/ Jun
新書ライフ!?最終日。
最終会は、哲学者・鷲田清一さんの「哲学の使い方」(岩波新書)です。
この本をワンワードでいうと、「鷲田臨床哲学」を一般向けに総まとめしたような本。まだ「臨床哲学」に触れたことがない方にも、おすすめの一冊です。
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最も印象的だったのは、アーティストの小山田徹さんの言葉を引用して、「スキルとは何か?」を論じている部分でした。
スキルに関して曰く、
「スキルと呼ばれるものは、”隣の芝生”に行って発揮されなきゃ、実はだめなんじゃないか」
つまり、「隣の芝生」ではなく、「自分の領域」で何かするのは「スキル」ではなく、「あたりまえの仕事」。それは「仕事人ならば、できてあたりまえ」。それを支えるものを「スキル」呼ぶのはいかがなものか、ということですね。
そうではなく「違う言語に翻訳されて、それが活用されてこそ」スキルと呼んでもいいのでは、という問題提起は非常に興味深いものがあります。
「違う分野に出かけていって、アートで培った何かをそこに翻訳し、何かを創ることができて」はじめて、「スキルがある」とよべるのではないか、という議論は、非常に興味深く感じました。
そう考えれば、
「仕事はできるけれど、スキルがない人」
っていそうですよね(笑)。
「仕事もできなくて、スキルもない人」
よりはマシだけれども(泣)。
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他には、中野雄「小澤征爾 覇者の法則」(文藝春秋)、平木英人「慢性疼痛」などを読みましたが、ちょっと時間がないので、また今度ご紹介します。
そして人生は続く
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