2014.12.25 06:38/ Jun
自戒をこめて、いつも申し上げていることですが、人材開発の世界には
「他者に対して投げかけた言葉が、ぐるっと一回りして、自分にかえってくるもの」
が実に多いものです。
教える本人は、本当は、気づきたくないかもしれない。あるいは、気づいていても、気づかないふりをしたいかもしれない。でも、人材開発の世界には、そんな風に「回り回って自分に返ってくるメッセージ」が実に多い。そして、この「再帰性のループ」に耐えられないメッセージというものは、恐ろしく「説得力」がない(笑)。だから、ワンワードでいうと、「しゃんとしてないと」だめだということです。
とりわけ人材開発の世界に駆動する「再帰性のループ」は強く、そこに「機能不全」が生じますと、「伝えるべき内容」に魅力や説得力がなくなるどころか、存在意義すら失いかねない状況がうまれます。
例えば、こういう状態って「ホラー」だと思いませんか? まぁ、ないとは思うけど、「あったら怖い」ですね。そういえば、これに関連して、昔、元気がでるテレビで「こんな、まるまるはいやだ!」というコーナーがありましたね。いずれにしても、下記のような状況、あったら怖いですね。
■「ロジカルシンキング」を教える講師が
「ロジカル」じゃなくて、モレあり、ヌケあり、ダブリあり!?
■「コーチング」を教える講師が、人の話をまったく聴かない
「傾聴」できない
■「リーダーシップ開発プログラム」を提供する組織が、てんでバラバラ
リーダーもガバナンスも不在・・・
■「経営者教育を行う組織」の経営こそが火の車
人に薫陶をたれる前に、自分の組織の経営をなんとかしなきゃね・・・
■「マーケティング」を教える講座に、人がこない
まずは自分とこのマーケティングをなんとかしなきゃね・・・
■「プロジェクトマネジメント」を教える講座のプロマネこそがグダグダ
嗚呼、これは惨い!
■「教え方を教える講義」の教え方が惨い
教え方を教えるはずの講義に何の工夫もない
つまり、人材開発の領域では、学習者に学んで欲しい内容(伝える内容:コンテンツ)とは別に、「教える側の自らのあり方や姿勢」によって、率先垂範的に、学習者に「学ばれてしまうもの」が多い、ということです。それは、教える側が、どんなに意図しようが、意図しまいが、学習者は「学ばれて」しまいます。
そして、それが「伝える内容:コンテンツ」と不和をおこした場合に、コンテンツの内容を大きく毀損します。だから、くどいようだけど、ワンワードでいうと、「しゃんとしてないと」だめだよね、ということですね。
でも、逆にいうと、自分の仕事を全う仕様とする限りにおいて、「しゃんとしてない」とだめなので、「よく生きること」ができるというのも、楽観的すぎる読みでしょうか。
はい、みなさん、片手をだして、今、他人を指さしてみてください。
そのとき、人差し指は「他人」を指さしていますが、反面、中指・薬指・小指の3本の指は、「自分」を指さしていると思います。
(クリスマスプレゼントをサンタさんにもらったTAKUZO、指だけ、登場!)
自分に向けられる3本の指を忘れずにいたいものです。
そして人生は続く
ーーー
【Translation】
Would you want an instructor who is not logical to teach you “logical thinking skill”?
In the world of human resource development, the content that an instructor teaches to somebody will be compared to his/her behavior. For example, an instructor says “Be logical!” in the logical thinking session, his/her behavior and thinking must be logical.
For example, if you should experience such horrible situations, as the following, what are you going to think and feel? :
1) The instructor who is not logical teaches you “logical thinking skill”
2) The facilitator who teaches “coaching skills” but cannot listen to what somebody says
3) There is no leader in the organization which provides “leadership development program”.
4) The instructor who cannot teach well teaches you how to teach
…
In such situations, there is no consistency between the instructor and the contents that he teaches. These situations are self-contradictory. Nobody wants to experience these situations.
Please look at your hand. And point your forefinger at somebody. Your forefinger points at the person. But, the middle finger, the third finger and the little finger point at you.
Don’t forget the three fingers which point at you if you teach somebody.
Life goes on…
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