2012.7.30 08:00/ Jun
先日、Y市の10年次教員研修で、小生がファシリテータとなり、ワークショップを実施させて頂きました。
Y市の全市500名の10年次の教員の方々を対象に、午前・午後2回にわけて、250名のワークショップを実施させていただいたのです。グループ6名で1つの机。机の島だけで40組以上あります(圧巻・・・!)。
一般にエクササイズを含むかたちでお引き受けするのでしたら30名から40名です。今回はどうしてもラージスケールで行わざるを得ないということで、大学院生や教育委員会の方々のお力をお借りして、何個かのグループごとに見て頂き、何とか実施いたしました。
ワークショップは、いわゆる
1.サーベイフィードバックによる組織開発 【数字・データの活用】
2.ブロックなどを用いた表現活動 【物語の活用】
を中核に構成しました。
まず、2年間にわたって実施した、Y市の教員を方々に対象にした各種の組織調査データの結果を皆さんにおかえししました(分析・パワポ作成は大学院生のS君、C君、中原研OBのW君、中原で分担してやりました。お疲れ様でした&ありがとう!)。
現場から取得させて頂いた「生のデータ」を通して、ミドル教員として、今後、どのような役割を果たしていくことが期待されているのかをお話ししました。
10年次教員ということは、下は32歳、上は40歳後半の方々もいらっしゃるわけで、30歳後半の同年代!?の、教職経験もない僕が、講義をしたところで仕方がない(笑)。
皆さんが、自分の仕事や学校に関して回答なさったこと、そのデータにしたがって、「今後のあり方」を考えていただく方がよいのかな、と思いました。
サーベイフィードバックをさせていただきながら、適宜、エクササイズをはさみます。こちらのエクササイズでは、徹底的に10年次の方々に「物語」を語って頂きます。
「データ」だけでなく「物語」。僕のつくるワークショップや研修は、この2つのバランスをとりつつ進行するパターンが多いですが、どちらのエピステモロジーも重視しながら、考えていただく機会、対話していただく時間をつくります。
こちらでは、ブロックなどを用いて、「自分の10年間」「自分の学校の様子」を表現し、振り返っていただきました。いつもは考えないことを、「表現」を通して、考えて、対話して頂きます。
それをもとにグループで、相互にコメントをしあったり、今後を話し合ったりして頂きました。
かくして3時間弱の研修が終了です。
当日は、2セットあったけどね(合計6時間・・・笑)。
▼
東日本大震災以降、僕のもとには、公共領域の方々からお問い合わせがくるようになりました(本来の自分の研究、企業経営と人材育成研究を推進するため、多くはお断りせざるをえない状況です。申し訳御座いません)。
特にY市教育委員会さまとは、少し長期的視野にたって落ち着いてお仕事をさせていただけるとのことで、大学と共同研究契約をむすび、様々な調査(定性・定量調査)を実施したり、現場の教員の方々に研修、セミナーなどを実施させていただいております。
僕の研究の中心は、これからも、現在も、今後も「企業」です。ですので、企業の経営者の方、人材育成担当者の方々、現場のマネジャーの方々を前に、研修やセミナーなどでお話することは多いのですが、今回10年次の教員の方々にお話しをするのは、はじめての経験でした。
というわけで、いつもとは勝手が違うので、少し緊張しましたが、企業と公共領域のマネジメントの似ている部分もあるけれど、二つは全く異質なものだとも思いました。
どうやら、この領域では、昨今、民間流のマネジメント施策、経営施策を学校に「適用」するといったことが流行のようですが、僕にとっては、どうもピンときません。
それは「植物にリポビタンDをかけるようなもの?」「TAKUZOにユンケル黄帝液を与えるようなもの?」のように?感じます。そういうを「とってつけ王子」「とってつけ太郎」っていうんでないのかなぁ?
少なくとも僕たちのチームは、「データに根ざしながら」「地に足をつけて」、今後も研究的実践を、実践的研究を続けていきたいと思います。「地に足をつけること」だ。
ちなみに、Y市は校長研修、副校長研修も担当させていただきましたが、10年次はまた違う緊張感がございました(笑)。年齢が近いせいもあるかもしれませんね。
もし万が一、貴重な時間を、愉しみながら、自分や自分の学校を振り返って頂けたとしたらうれしいことです。
最後になりますが、Y市教育委員会のFさん、Kさん、Yさん(今は現場にかえられたMさん)お世話になりました。データの入力からはじめ、様々な場のセッティング、そしてコーディネーションに感謝します。ありがとうございました。
そして人生は続く。
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■2012/07/29 Twitter
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