2012.2.25 10:15/ Jun
研究室の春合宿・俗称「EnCamp(エンキャンプ)」が来週に迫っています。参加者は研究室内外の37名の方々。単に本を読むだけでなく、参加者の方々の有志が、それぞれに分かれて、ワークショップらしきセッションをするのが特徴です。
中原研からは、1)実践を「研究」にするための手法(単一事例実験デザイン・アクションリサーチ、エスノグラフィー)、2)ワークショップなどを支える理論、3)学びのビジョン2012を出す予定です。各グループ、それぞれに面白いライブセッションを考えてくれているようです。
各セッションにおいて、素晴らしい「スペクタコー(spectacle)」を体験できることでしょう。とても楽しみです。
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今回の合宿の準備において、非常に印象的だったことがあります。それは、舘野君、福山君、木村君、木村さん達のグループが、自分たちのセッションの「事前の予習」を「簡単なYoutubeビデオ」にまとめて、それをネットにアップしておられたことです。
当日のセッションに必要な知識の獲得は「ビデオ教材」にしちゃって、ネットで各自、自宅で見ておく。当日のリアルタイムセッションにおいては、時間をかけて濃密なインタラクションを愉しむ。
いわゆる反転授業(The Flipped Classroom)に似た考え方かもしれませんね。反転授業については、山内祐平先生の解説がわかりやすいので、どうぞご覧下さい。
反転授業
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/2011/11/post_343.html
で、新しもの好きの小生も、舘野君の「二番煎」で、やり方を教えてもらってコンテンツをつくりました。
今回の合宿では、様々な社会的背景をもつ方々が参加なさいますので、基礎知識は、あらかじめ学んできてもらおうと思って、「The history of learning science」という15分のコンテンツをつくることにしたのです。 15分て・・・ナメてるよね。ごめんなさい。でも、合宿の頭出しにはちょうどよいものだと思っています。
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これがね、今は簡単だね、コンテンツつくるのなんて、誰でも、ハナ●ソほじってでも、出来る。舘野君に電話で教えてもらって、すぐできちゃいました。ちょいちょいとつくって、Facebookページにアップロードして終了。本当に30分です。
方法は、下記です。本格的なコンテンツはできないけど、そこそこ見られるものは、Macの自分のPCだけでつくれてしまいます。
1.Snapz proという動画スクリーンキャプチャソフトを入れる
2.もし自分の顔もいれた場合は、スクリーンの右手に、Macで標準でついてるPhoto Boothとかを表示して、出しておく。スクリーンには、プレゼンテーションソフトを立ち上げておく
3.スクリーン全体をSnapz proで動画キャプチャーする。プレゼンを開始。音声は、Snapz proが、すべて録音してくれる
4.プレゼンが終わったら、それを動画ファイルとして書き出す。15分程度で30メガ。それをYoutubeにおくって終了。動画コンテンツのできあがり。
いやー、つくづく簡単だな、と思いました。
昔は、オーサリングソフトだの、なんだの、「技術」を知らないと、なかなかコンテンツができなかったけど、今だと30分で動画教材ができちゃう。
そりゃ、標準化だの、なんだのに対応したものはできないかもしれないけど、今、一般の人々にとって、一番見るのが簡単で、一番慣れているプラットフォームは、Youtubeでしょう。これで十分。
逆にいうと、「誰でもコンテンツをつくることができる」ということは、「コンテンツそれ自体には、価値があまりない」ということを意味するような気もします。
むしろ、コンテンツは「呼び水」である。
あくまで「呼び水」なのだから、その開発には、コストをかけない。
そして、「呼び水」をきっかけに、いかに濃密で、いかに有意義で、贅沢でリアルでアナログな「学びの時間」を過ごすことができるのか、を問う。そのことの実現に、逆にコストをかける。
というわけで、対面のインタラクションをいかに濃密にするか、というファシリテーションのクオリティが問われることになります。また、同時に、その場をいかに主体的に過ごすことができるか、という参加者のリテラシーや卒意についても、問われることになるのですね。
面白い時代ですね。
デジタルが高度に発達すればするほど、アナログが価値をもつなんてね。
アイロニーだねぇ。
そして人生は続く。
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