2011.11.14 15:40/ Jun
リーマンショック以降、企業人材育成の「内製化」の動きが本格化しています。「内製化」とは人事用語ですね。ここでいう「内製化」は、「組織につとめる実務家の方が、自分の組織のメンバーを対象にして行う学習機会」と定義します。
ここ最近では、研修はもちろんのこと、ワークショップ、ダイアログなども、組織のメンバーによって担われる場合も、少なくなくなってきました。
中には、組織内コミュニケーションや組織活性化などをめざした、組織開発を組織内部のメンバーで担う事例も、よく耳にするようになりました。皆さんの組織ではいかがでしょうか。
しかし、ここに「ややこしい問題」があります。
「組織のメンバーが、同じ立場の従業員に対して、研修、ワークショップ、ダイアログ、その他組織開発を実践すること」は、「子どもを対象にしたワークショップ」や、「社外で自発的に集まった人たちを対象にワークショップをすること」とは、趣を異にするところもでてきます。
しかし、そうした、組織ならではの事情に「目配りのある学習機会」は、世の中に、非常に限られているのですね。内製化を仕事として委された人が、学んだり、集う機会が圧倒的に少ないように思うのは、僕だけでしょうか。
世の中には、ワークショップやら、なんやら、かんやら、数多くの書籍がありますが、そこで扱われているのは、「子どもを対象にした学習機会」か「社外で自発的に集まった人たちを対象になされるワークショップのこと」であることが多いように僕には思います。しかも、その内容は、圧倒的に教育技術・学習技術であることが多いのですね。
しかし、おそらく「内製化」に求められているのは「それだけではない」と思います。「それは大切だ」けど、「それだけではない」。仕事柄、企業・組織の中で人材開発をご担当なさっている方とおつきあいする機会が多いのですが、そうした方々が悩んでいるリアリティは、ちょっと、趣が違うように思います。
単純に考えて、ファシリテーションのテクニックも、組織のメンバーに受けいれられるように行わなくてはなりないですし、それ以上に、政治的交渉、ステークホルダーへの翻訳など、様々なことを考慮になくてはなりません。
内製化を行っている人とは、なかなかその仕事を外では語りにくいものです。なぜなら、内製化される研修とは、業務によってしまうのです。扱う話題が、かなり業務によっているために、安心できない環境では、あまりベラベラと、社内のことを話すことができない。
こんな背景をもとに、もう一回ゼロから、「組織の中で研修・ワークショップ・ダイアローグをすることの意味や事例」を、「安心できる環境」「安心でき、業務を実際に担当なさっている皆さん」で、みんなで考えていく会をもてないだろうか、と、最近、考えていました。
で、このことを、わたしの講座にご参加頂いたことのあるKさんにフラッと相談し、さらに「志ある人事・人材開発関係者の方々」に提案させて頂いたら、企画側だけでも、20名弱の方々が集まっていただきました。心より感謝です。ありがとうございます。20名は、参加者ではなくて、企画者です(笑)。それだけニーズもあるのですね。
というわけで、近いうちに・・・
経営学習研究会【INHOUSE】
人材育成内製化のアート(技術)
サイエンス(科学)、そしてポリティクス(政治)
という研究会を、皆で企画して開催したいと思います。
企画側で20名弱もいらっしゃるので、企画ミーティング自体が勉強会になってしまう可能性も多々あるんでしょうけど(笑)、できれば、何らかのかたちで、より多くの志ある方々に集って頂ける機会をつくりたいと考えています。
どういうかたちになるかはわかりませんが、近いうちに、必ず。
また、皆さんで詳細を話し合い、決まったら、このブログでご連絡いたします。
そして人生は続く
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