NAKAHARA-LAB.net

2008.7.26 12:57/ Jun

ケッ、この田舎侍め、あっちにいってろ

 今、TAKUZO、昼寝しました。
 ママは,、数時間だけ仕事場へ。
 今日は、例のごとくTAKUZOに朝早くから、叩き起こされたので、僕も、もう寝ます。
 最近、TAKUZOは「ママッ子」で参ります。僕とTAKUZOだけでいるときはおとなしいのですが、ママが一緒にいると、僕の言うことなど全く聞きません。僕が食べ物をあげても食べません。何をするにもママなのです。
 要するに、ステータスがあるのです。プライオリティといってもいいかもしれない。
 TAKUZOにとって、僕はママより身分が「下」です。ママがいないときは相手にしてくれますが、ママがいるときには
 「ケッ、田舎侍め、あっちにいってろ」
 という態度をとられます(笑)。
 「故郷(クニ)に帰って、シャケでも食ってろ」
 みたいな。
 でも、いったんママがいなくなると、すぐに甘えてきます。ゴロニャン、ゴロゴロ
 「パパ、ねぇ、パパ」
 
 みたいな感じです。でも、ここで「よしよし、可愛いやつめ」と手放しで喜んではいけません。どうせ、
 「ケケケ、田舎侍は、コロッと騙されよる」
 と心の中で思っているに違いありません(笑)。
 TAKUZOの中には、もはや「天使のTAKUZO」の他に、「邪悪なTAKUZO」が共存しているのです。ほんでもって、ママがいるときの僕に見せる顔は、完全に「邪悪なTAKUZO」だ(笑)。
 おまえなー、そういう態度とってると、友達なくすぞ。
 ホンマに小賢しくなりおって(笑)
 とブツブツつぶやきながら、田舎侍は、今日も「おしめ」をかえるのです。いえいえ、かえさせていただくのです。嗚呼。
takuzo_desu.jpg
 —
 以前、この場で宣言したように、今年の教育工学会では、ちょっと理論っぽいことを喋ろうと思います。
 時間がないのであまり詰め切れていないのですが、でも、ここ数年思ってきたことを、まとめようかな、とも思っています。もしかすると、いろいろなところからお叱りを受けるかもしれないけど。まぁ、議論が巻き起こるのだとすれば、それもいいかな、と。
 でも、あまりに自信がないので、信頼する若手研究者の方々(みんな第一線で活躍している人たちです・・・みんな忙しいのにコメントをくれた・・・ありがとうございました)に送ってコメントをもらいました。
 なるほどね、アンタの言うとおり。いいこというね。皆さんからいただいたコメントを、どこまで反映できるかどうかはわからないですが、最後まで書いてみようと思います。
 要旨は下記です。
 —
試論:教育工学は「何」をデザインするべきなのか?
「教育現場の持続可能な変革」の支援をめざして
■あらまし
教育工学研究は、教育現場の変革(改善)に資する「実践志向」を有する学問である。しかし、「実践研究」を通してつくられた教材やシステムが、教育現場において利用され、「教育現場の持続可能な変革」を主導した事例は、それほど多いわけではない。
教育工学がもし「教育現場の持続可能な変革」を支援することをめざすのであるのだとすれば、いったい新たに「何」をどのようにデザインするべきなのか。
本小論では、このアポリアに対して、組織学習論の知見を援用しつつ、試論を提供する。
教育工学研究の近い将来には、従来の1)教授デザイン、2)学習環境デザインに加えて、3)組織デザイン、4)組織間デザインという新たな地平が存在すると考える。
■キーワード
教育工学、教育現場の持続可能な変革、組織学習論、教授デザイン、学習環境デザイン、組織デザイン、組織間デザイン

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