2024.6.28 08:25/ Jun
あなたのもっている「チーム観」はどのようなものですか?
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昨日、わたしは下記のようなツイートをさせていただきました。
このツイートは、Katz(1982)という超・超・超・超古典的な研究を意識してなされたものです。まぁ、インスパイアを受けた、というのかね。思いついちゃったというやつです、笑。「The Effects of Group Longevity on Project Communication and Performance」と題された論文で著者のKatzさんは、50個のR&Dチームのチーム内のコミュニケーションとパフォーマンスの変化を、時間的経過に照らして論じました。
詳しくは論文を読んでいただきたいのですが、わたしが超・超・超・超・私的に「要約」すると、大事な点は下記の3点です。
1.チームのコミュニケーションやパフォーマンスは「最初」はうまくいかない
2.チームのコミュニケーションやパフォーマンスには「ピーク」がある
3.チームのコミュニケーションやパフォーマンスには「ピーク後」に必ず「劣化」する
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まぁ、チームは「生き物」のようなものですね。少年期・壮年期には、さしてコミュニケーションやパフォーマンスはあがらず、青年期・壮年期には、それがピークになり、やがて老年期を迎える。この研究とは別に「集団寿命」という概念も提唱されていたりもします。
この研究知見を見たときに、もし、あなたがリーダーなら、どんなことを考えるでしょうか。これにはいくつもの答えがあるのだと思います。
もしわたしがリーダーなら、こう考えるでしょう。
1.チームの最初は「成果」を求める前に「関係づくり」するだろうな
2.チームの成果の「ピーク前」にリトリート(合宿)などをして、ピークアウトしないようにマネジメントするだろうな
3.チームの成果やコミュニケーションの劣化を極力抑えるべく、日々のコミュニケーションをよりこまめにとるだろうな
皆さんの場合なら、どうでしょうか?
唯一の「答え」はありません。
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ちなみに、このような研究知見を通して磨いていきたいのは「チーム観(The perspective on team)」です。チーム観とは「チームをどのようなものとして見立てるか」ということです。事実とは異なるチーム観をもっていると、おそらくろくなことになりません。例えば
1.チームなんて「一致団結」「全員野球エイエイオー」って叫んでれば、最初からバリバリ動くんだよ、コルァ!
2.チームの成果に「ピーク」もクソもあるかい! 常にハイパフォーマンスを一定に気合いで保つんだよ! コルァ!
3.チームが「劣化」するだと! そんなのやる気の問題だろ! もっとパッションをもって仕事をせんかい!コルァ!
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個人的で恐縮ですが、わたしは、こうした精神主義的なリーダーの元で働きたくはありません。おそらく若い世代であればあるほど、そうなるでしょう。
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今日はチームのコミュニケーションとパフォーマンスの「ピークアウト」と「劣化」のお話をしました。
こういう話をすると、すぐに
わたしのチームは違う! すべてにおいて、そんなものは必ずしも、そうは言えない!
と食ってかかる、香ばしいビジネスパーソンが、かつては3万6000人ほど出てきたのですが、最近は、あまりそういう方はおりません。ちなみに、だからこそ、研究の知見には「統計的仮説検定」が為されています。実証的な科学は、統計的仮説検定を用いて、確率論的に「1%ー5%の例外」がでてくることは「折り込み」済みで(やむを得ないものとして)、仮説を検証することにチャレンジします。
すべてにおいて、そんなものは必ずしも、そうは言えない!
というツッコミは「そんなことはわかっていますがな」という感じです。「わたしのチームは違う!」は例外としてありえるけれど、95%から99%のチームでは「そういう現象が起こりうるかもよ」ということですね。
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あなたのチームや職場はすでに「ピークアウト」して「劣化」の方向に向かっていませんか?
あなたのチームや職場が「ピークアウト」する前に、あなたには何ができるでしょうか?
そして人生はつづく
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在学生などの声、リーダーシップ開発コースでの授業の様子について知りたい方は、ぜひ、下記のニュース欄をお読みくださいませ!
ひとづくり・組織づくりの大学院での「学び」とは?
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■アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)のWebページはこちら!■
https://jinzai.diamond.ne.jp/ub/unconscious-bias/
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新刊「チームワーキング」がオンライン管理職研修になりました。JMAMさんからのリリースです(共同開発をさせていただいた同社の堀尾さん、ありがとうございました。中原は共著者の田中聡さんと監修をつとめさせていただきました)。どうぞご笑覧ください!
「チームワーキング研修版」リリースされました!
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/
「チームワーキング」が「アセスメントを絡めた管理職研修」として利用されております。モニター利用各社の人事担当者の皆様、開発担当者の堀尾さんと、座談会をさせていただきました。ぜひご覧くださいませ!
チームワーキング座談会
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/case/index.html
書籍「チームワーキング」の方も、おかげさまで「重版」を重ねております。応援いただいた皆様に心より感謝いたします。
https://amzn.to/3esCOrW
すべてのリーダー、管理職にチームを動かすスキルを!
ニッポンのチームをアップデートせよ!
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職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS(オーディ・アトラス)」が多くの職場で使われはじめています。サーベイはもとより、それをいかに「フィードバック」するかに焦点をあてたツールです。ワークショップも開発しております。どうぞご笑覧くださいませ!
職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS」 (パーソル総合研究所・中原の共同開発)
https://rc.persol-group.co.jp/consulting/survey/service/od-atlas.html
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【好評発売中】1on1のコツをまとめた映像教材を、中原とPHPさんで共同開発しました。上司用、部下用あります。1on1について「同じイメージ」をもつことができます。どうぞご笑覧くださいませ!
上司と部下がペアで進める 1on1 振り返りを成長につなげるプロセス(上司用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061
経験を成長につなげる1on1(部下用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061
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【祝・eラーニング完成!】中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース完成しました。リーダー・管理職になる前には是非もっていたいフィードバックスキルを、PC、スマホ、タブレット学習可能です。ケースドラマでも学べます!
中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q
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新刊「フィードバック入門:耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術」絶賛発売中、13刷重版出来です!。AMAZON総合13位、1位(マネジメント・人材管理カテゴリー、リーダーシップカテゴリー)を記録!年上の部下、若手のトンガリボーイ、トンガリガール。職場には、多様な人々が集っています。難易度の高い部下育成に悩む管理職向けの新書です。どうぞご笑覧くださいませ。スピンアウト企画にDVD教材「フィードバック入門」、研修、通信教育もあります。こちらもどうぞご笑覧ください。
『フィードバック入門』スピンアウト企画
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/
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【泣くな!新米管理職!】
おかげさまで10刷重版出来。「駆け出しマネジャーの成長論」は、「実務担当者」から「新任管理職」への役割移行をいかに進めるかを論じた本です。「脱線」をふせぎ、成果をだすためには「7つの課題」への挑戦が必要であることを解説しています!全国の管理職研修で用いられています。どうぞご笑覧くださいませ!
パーソル総合研究所と中原は、このテキストをもとにした「マネジャーになる研修」を開発しました。種部吉泰さんとディスカッションは、非常に楽しいものでした。このコースについても、どうぞご覧くださいませ!
「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
https://rc.persol-group.co.jp/seminar/become-a-manager.html
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Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
「新人研修をアップデートするための5つのコンセプト」に基づいて開発された、中原が監修をつとめる新人研修プログラムです。全4回にわたって実施する「オンライン研修」と「現場での実践&振り返り」を往還することによって、新人期に直面する壁を乗り越え、トランジションを果たせるよう手厚くサポートできるようになっています。経験学習を習慣化するほか、ストレスマネジメント、フィードバック、ジョブクラフティングなどについて学ぶことができます。
Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0024/
OJT指導員向け・短時間&動画で学べる 部下育成スキルの動画もございます。中原が新人育成のポイントについて解説しています!
短時間&動画で学べる 部下育成スキル・解説動画
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/000HD6260/
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新刊「研修評価の教科書」好評発売中です。アカデミックな知見に根ざしつつも、実際の企業のなかで実践可能な研修評価とは、いかにあるべきか。「企業における」研修評価のあり方を論じた本です。質問事例などのワークシートなどもついております。3つの企業事例も含まれています。どうぞご笑覧くださいませ。
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新刊「M&A後の組織・職場づくり入門」発売中です。AMAZON「企業再生」カテゴリー1位を記録しました(感謝です!)。
これまで税務・法律の観点からしか語られなかった「企業合併(M&A)」の問題に対して、ひとと組織(人材開発・組織開発)の観点からアプローチし、シナジーを生み出す可能性を考えます。
M&Aという「巻き込まれ事故」に関わってしまった経営企画・人事・現場の管理者・リーダーの皆様にぜひお読み意いただきたい一冊です!
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拙著「経営学習論」の増補改訂版が、東京大学出版会より刊行されました。新たに「リーダーシップ開発」の章を追加し、カバーの装いも変わっています。人材開発の基礎的な理論を体系的に学べる一冊です。どうぞご高覧くださいませ!
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「組織開発の探究」HRアワード2019書籍部門・最優秀賞を獲得させていただきました。「よき人材開発は組織開発とともにある」「よき組織開発は人材開発とともにある」・・・組織開発と人材開発の「未来」を学ぶことができます。理論・歴史・思想からはじまり、5社の企業事例まで収録しています。この1冊で「組織開発」がわかります。どうぞご笑覧くださいませ!
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「中小企業の人材開発」(中原淳・保田江美著、東京大学出版会、2021年)マニアックなガチ・学術研究書なのですが、発売10日で重版出来となりました。ありがとうございます。中小企業の人材開発メカニズムに接近を試みています。どうかご笑覧くださいませ!
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