2024.5.31 08:45/ Jun
「学力」イコール「5教科の総合点」と考えるのは「勝手に決めただけ」である!? : 社会人に出ると「賢さの物差し」が変わる!?
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私たちは、子どもの頃から、学力という「物差し」に支配されています。
親がそうさせえているのか、学校や塾でテストを受けながら、この「物差し」を獲得してしまうかは、ここでは敢えて、問いますまい。
いずれにせよ、私たちの暮らすシャバにおいては
「ひとの賢さ」=「学力」=5教科の総合点
と考えてしまう傾向が強いように感じます。
しかし、昨日のゼミでも学生たちに申し上げたのですが、
「ひとの賢さ」=「学力」=5教科の総合点
という等式は、実は、とても「恣意的(しいてき:勝手に決められたもの)」で、必ずしも「絶対」ではありません。
そう考えているのは、世界を見渡してみれば、それほど多くはありません。違う国になれば、こうした等式は成り立たなくなりますし、これ以外の要素が加えられることもあります。
要するに「恣意的(しいてき:勝手に決められただけ)」です。
まー、よくよく考えて見えば「バナナ」と「リンゴ」と「ミカン」と「ブドウ」と「パイナップル」の5つを足して「果汁力」と言われても、何のことやら、ということです。
果汁力!?=「バナナ」+「リンゴ」+「ミカン」+「ブドウ」+「パイナップル」
この果汁のジュースはおいしそうではありません。
もう一度いいます。この等式は「恣意的」です。そういうことにしておいた方が、標準テストという「ザ・入試問題(ペーパーテスト)」で、非常に安価なコストで、人を選別し、序列化し、さらに上級の教育機関に振り分けることを行えるから、そう「勝手に定められているだけ」です。別の言葉でいえば、人を選別し、さらに上級の学校に振り分けることに、コストをかけられないから、勝手にそうしているだけです。
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また、この「ひとの賢さ」の定義は、当人のいる場所・文脈によって変わってしまいます。
「ひとの賢さ」=「学力」=5教科の総合点
という等式が支配しているのは「学校的な場所」だけです。ビジネスパーソンとして活躍する人が、
「ひとの賢さ」=「学力」=5教科の総合点
と考えていることは、まずありません(なかにはセンター入試の得点を後生大事にしている方もおりますので、一概に100%、そういう痛いビジネスパーソンがいない、とは言えません)。
要するに「ひとの賢さ」の内実なんてものは、当人のいる場所・文脈によって、いかようにも変わりうる、ということです。つまり「賢さの定義」は、本人のあずかり知らないところで、知らないうちに、変わるのです。社会に出れば、「新たな別の物差し」がひょいひょいと生まれてきます。
たとえば、わたしはゼミを卒業した新入社員の元ゼミ生にお会いしましたが、新入社員になったら、
「ひとの賢さ」=「朝ちゃんと起きて、規則正しい生活ができること」+
「安定的に衣食をなして、清潔かつ健康なかたちで仕事場に向かうこと」+
「ソーシャルスキルを駆使して、場に溶け込むこと」+
「基本的な仕事でも、意味を見いだしてまずは仕事を覚えること」+
「上司に報連相を適宜行い、その指示に従えること」+
「もちろん、最低限度のリテラシー(読み書き算の能力)があること
になるともいえます。
どんなに「学生時代に、5教科の総合点がよかった」としても「朝ちゃんと起きて、規則正しい生活ができること」ができなければ話になりません「遅刻三昧」のやつは「賢くない」のです。「あいつ、アホちゃう」になります。
どんなに「学生時代に、5教科の総合点がよかった」としても、「基本的な仕事でも、意味を見いだしてまずは仕事を覚えること」ができなければ、基礎的な業務能力はつきません。「こんなクソつまんねー仕事やってられっか。もっとクリエィティブな仕事をくれよ、ベイビー」というひとに、おそらく「クリエィティブな仕事」は、一生割り当てられません。「あいつ、変わっててさ」になります。
重要なのは、
1.本人のあずかり知らないところで「ひとの賢さ」の定義は変わるということ
2.賢さの定義は、本人のいる文脈・環境にひもづいていること
そして
3.「過去の賢さ」の成功体験にいつまでも「しがみつかないこと」
です。
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今日は「賢さ」のお話しをしました。
ふだん大学生たちを見ておりますと、
「ひとの賢さ」=「学力」=5教科の総合点
という等式にどんだけ縛られているのかを、深く感じます。「5教科の総合点」が悪かったから、自分は「ダメ」だと思っている。そんなことはありません。
社会には「物差し」はたくさんあります。幸せに生きるためには、自分にあった「物差し」のある場をはやく見つけることです。
間違っても30歳超えて「わたしはセンター試験の総合点は700超えだった」「わたしは偏差値65だった」と吹聴して回る「痛いビジネスパーソン」にはならない方がいいと思います。 そんなことは、今や、どうでもいいのです。シャバの世界では、どうでもいいことです。
過去の賢さに「しがみつき」、「今の物差し」が見えていないひとは、幸せにはなれません。
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そして人生はつづく
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チームワーキング座談会
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