2024.5.27 08:22/ Jun
企業拘束性が時代にあわなくなってきている!?
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大学などで仕事をしておりますと、1年生から4年生まで、学生さんから、よく就活やキャリアの相談を受けます。ただ、僕に相談しても、たいしたことが返ってくるわけではありません(笑)。
企業で働いたこともなければ、就活もしたことがない人物に、まともな助言などできるわけがございません。たぶん、それは学生もわかっている(笑) 「たぶん、淳に話しても、無理だよな」と思っている(笑・・・淳と呼ぶな!)。
それでも、わたしに相談したいのは「自分がすでに心の奥深くでは決めている進路」に「それでいいんじゃないと言って欲しい」からだと思います。
実際、わたしは面談のなかで、問いしか発しません。
「で、おぬしは、どうしたいの?」
「貴殿は、どっちが、いいと思っているの?」
「両方の選択肢の、メリット、デメリットをどう考えているの?」
「で、どっちにしようと心のなかでは決まっているの?」
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たいてい、私が口にするのはそんな問いばかりです。
最後には
「貴殿が行きたいのが・・・・なら、それでいいんじゃない。おれも、それでいいと思うけど」
で終わります。答えは「自分のなか」にある。Follow your heart!ということですね。
役に立たなくてゴメン。
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お昼休みの隙間時間を見つけて(大学で、お昼休みに、昼食をとれたことがほぼありません)、短い面談をしておりますが、そんななかでもこの四半世紀で、変化は感じます。
最大の変化は「学生に、企業拘束性の忌避が広がっていること」だと思います。
企業拘束性とは
1.転勤(命令されれば、どこででも働く)
2.残業(命令されれば、何時間でも働く)
3.職務の不自由(命令されれば、どんな仕事でもする)
などの、企業が従業員の自由を拘束することです。
四半世紀前、ある人事役員の方が、
「会社で正社員として働くということはですね、1.どこでもいく(転勤)、2.いくらでも働く(残業)、3.何でもやる(職務の不自由・異動命令)の3点セットを飲み込むことなんですよ。ま、会社員なら、みな、わかってると思いますけどね。よく言われる話ですよ。ホッホッホッ!」
と香ばしいことをおっしゃっておりました。
これが、まさに「企業拘束性」です。
若い人に広がっている考え方とは、これとは「真逆」です。
1.働く場所の自由(転勤はしたくない、在宅も部分的に認めて欲しい)
2.ワークライフバランスを保ちたい(共働きで子育てできる環境があるといい)
3.新卒のときから、ある程度、自分で職務は選びたい
要するに「四半世紀前の正社員」とは「矛盾」してしまうような隠れたニーズをもっておられる気がします。
これは大学を問わず感じますね。15年以上前からわたしは、拘束性の激しい領域は人手不足になるか、採用倍率が下がることを予想しておりました。
きざしは当時から感じていました。
国会対応で長時間労働を強いられている「国家公務員の倍率は下がりつつ」ありましたし、働き方がやや厳しい「某新聞社への就職がゼロになった年」がありました。
そう・・・きざしは15年以上も前からあったのです。
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今日は「企業拘束性」のお話をいたしました。おそらく、若く優秀な層を引き寄せたいのであれば、「企業拘束性」を今の時代にあったかたちにしていくことが求められます。企業拘束性を「ゼロ」にすると、会社が回りません。でも「見直すこと」はできるのではないかと思います。
人手不足社会とは「企業が求職者を選んでいる」ようでいて、実は、「求職者が企業を選んでいる」時代のことをいいます。優秀な求職者を企業が求めるなら、なおさらです。「誰でもいいよ、来てくれれば」であれば、話は別ですけれども(笑)。いずれにせよ、企業経営なのだから、ご自由にお考えになり、ご自由に採用なさればよいのだと思います。
大変な時代の到来です。
そして人生はつづく
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「チームワーキング研修版」リリースされました!
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チームワーキング座談会
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中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
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「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q
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『フィードバック入門』スピンアウト企画
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パーソル総合研究所と中原は、このテキストをもとにした「マネジャーになる研修」を開発しました。種部吉泰さんとディスカッションは、非常に楽しいものでした。このコースについても、どうぞご覧くださいませ!
「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
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「新人研修をアップデートするための5つのコンセプト」に基づいて開発された、中原が監修をつとめる新人研修プログラムです。全4回にわたって実施する「オンライン研修」と「現場での実践&振り返り」を往還することによって、新人期に直面する壁を乗り越え、トランジションを果たせるよう手厚くサポートできるようになっています。経験学習を習慣化するほか、ストレスマネジメント、フィードバック、ジョブクラフティングなどについて学ぶことができます。
Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0024/
OJT指導員向け・短時間&動画で学べる 部下育成スキルの動画もございます。中原が新人育成のポイントについて解説しています!
短時間&動画で学べる 部下育成スキル・解説動画
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/000HD6260/
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「組織開発の探究」HRアワード2019書籍部門・最優秀賞を獲得させていただきました。「よき人材開発は組織開発とともにある」「よき組織開発は人材開発とともにある」・・・組織開発と人材開発の「未来」を学ぶことができます。理論・歴史・思想からはじまり、5社の企業事例まで収録しています。この1冊で「組織開発」がわかります。どうぞご笑覧くださいませ!
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「中小企業の人材開発」(中原淳・保田江美著、東京大学出版会、2021年)マニアックなガチ・学術研究書なのですが、発売10日で重版出来となりました。ありがとうございます。中小企業の人材開発メカニズムに接近を試みています。どうかご笑覧くださいませ!
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