NAKAHARA-LAB.net

2008.6.3 05:33/ Jun

ブックストアから : ASTD2008リアルタイム報告

 ASTDの年次大会では、ブックストアが毎年開設されます。読んでみたい本を2冊を見つけました。
 まず1冊目。ワークプレースラーニングの専門家のために書かれた実務書です。この分野の関連する知識を手短に解説しています。こういうハンドブックが翻訳されるとよいですね。勉強会など開いても、オモシロイかもしれません。
(※ASTDは、ワークプレイスラーニングの専門家のコンピテンシーモデルをつくっています。こういう仕事が「普及」のためには必要なのですね。なるほど、と思いました)
handbook.jpg

 2冊目。サクセスケースメソッドという「簡便な評価法」について解説した本です。
 まだ詳細に読んだわけではないのですが、ざっと見たところ、サクセスケースメソッドとは、
1.研修受講者に簡単な質問紙調査をする(3問から5問)
2.研修の効果があった人と、効果がなかった人をさがす
3.2で見つけた両者に対して、インタビューを行い、詳細な原因を同定する
 企業教育の現場では、一般に、評価をするからといって、統制群をつくることはできませんし、特別な予算をかけられるわけではありません。そこで「必要」な評価は、アカデミクスのそれとは違います。「必要」なことは、そのプログラムの効果を「語れること」「説得できること」なのです。
 一見したところ、サクセスケースメソッドは、量的データと質的データを組み合わせた方法です。いわゆる「数字で語る」「ストーリーで語る」ということができるのかな、と思いました。

ブログ一覧に戻る

最新の記事

2024.11.22 08:33/ Jun

最近、僕は何をやっているのか?そうね、いろいろやってます!?

2024.11.15 15:01/ Jun

【無料カンファレンス・オンライン・参加者募集】AIが「答え」を教えてくれて、デジタルが「当たり前」の時代に、学生に何を教えればいいんだろう?:「AIと教育」の最前線+次期学習教育課程の論点

2024.11.9 09:03/ Jun

なぜ監督は選手に「暴力」をふるうのか?やめられない、止まらない10の理由!?:なぜスポーツの現場から「暴力」がなくならないのか!?

2024.10.31 08:30/ Jun

早いうちに社会にDiveせよ!:学生を「学問の入口」に立たせるためにはどうするか?

2024.10.23 18:07/ Jun

【御礼】拙著「人材開発・組織開発コンサルティング」が日本の人事部「HRアワード2024」書籍部門 優秀賞を受賞しました!(感謝!)