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2023.7.4 07:57/ Jun

中原流!? わかりやすい文章の書き方、3つのコツ

 大変ありがたいことに
  
「先生の文章は、わかりやすい。どうやったら、わかりやすい文章を書けるのですか?」
  
 と、言っていただけることがあります。本当に恐縮です。わたしの文章など「駄文」「拙文」に尽きるとは思いつつ・・・「わかりやすい文章」を書くコツがあるのだとすれば、それは「魔法の杖」ではございません。下記の3点を留意する、ということだけです。今日は、その秘密!?を大公開しましょう。あくまで「中原流」だけどね。マネしないほうがいいかもよ。
  
   ▼
  
 ひとつめ。
  
 新たな言葉がでてきたら「定義する」ということです。
 どんなに簡単な用語だと思っても、新たな概念は「定義」を紹介して、説明する。
  
 なぜなら、読み手のなかには、書き手が「知ってて当然だよねと思う言葉」を知らないひともいるのです。よって、誰一人取りのこさない文章をつくるには、「文章の読み手が、そのくらい、わかっててあたりまえ」だよね、というものを意図して書かない、ということに尽きます。
  
 たとえば、人材開発を専門にする方にとっては「フィードバック」は、周知の概念!?なのかもしれません。だけれども、わたしの文章では「フィードバック」という概念すら、ひとつひとつ定義しているはずです。
  
 フィードバックとは、ここでは「ちょめちょめ、ほげほげのことをいう」という・・・みたいな文章が、たぶん、いろんなところで繰り返されているのではないでしょうか。わかっているひとからみれば、まわりくどい。でも、誰一人取り残さないためには、「ひとつひとつ定義すること」です。
    
  ▼
   
 ふたつめ。
 文章と文章のあいだに「のりしろ」をつくる、ということです。
   
 たとえば、今、文章A、文章B、文章Cという3つの文章があるとします。
 これらの文章をスムーズに、しかも、不要な接続詞をつかわずに、つなげるためにはどうするか?
   
 それは、
  
 1.前の文章の「一部分」をピックアップし、
  
 2.後続する文章のどこかで、1を「引用」してつなげていけばいいのです
   
 3.つまり2つの文章に「のりしろ」をつくる
   
 ことです。
     
 そうすると、びっくりするくらいに、文章同士がつながっていきます。一方、文章のつながりが悪い文章というのは、文章の間に「ブツ切りのタコ」のように切れています。いや、タコ、うまいんですよ。タコに罪はないのよ。でも、切れちゃってるから、読みにくいのです。前後のつながりがないから。
  

  
 ちなみに、今さっき皆さんが目にした文章でも、わたしがひそかに「のりしろ」をつくっているのがおわかりでしょうか。
    
 【     】でくくったところが「のりしろ」です。さすがに同じ言葉を何度も何度も使うと、飽きられちゃってリンダ困っちゃうなので、「2つの文章」「文章同士」「文章のつながり」と言い換えて(リフレーズ)しています。
   
 つまり【2つの文章】に「のりしろ」をつくる。
 するとびっくりするくらいに、【文章同士】がつながっていきます。一方、【文章のつながり】が悪い文章というのは、文章の間に「ブツ切りのタコ」のように切れています。

  
  ▼
  
 最後のコツ。
  
 それは「かっこつけない」「マウントしない」ということです。
    
 よく学者が書く文章には、下記のようなものがあります。
   
「フーコーの監獄の誕生での主題で、読者の多くが周知のとおり、この問題は、かくかくしかじかだ」
   
 こういう文章で伝えたいことは、要するに、こういうことです。
  
「おれ、ミシェル・フーコーの難解な作品、読めるんだぜ。すげーだろ? 頭いいだろ? しびれるだろ? ビンビンだぜ。監獄の誕生の主題って、きたら、ピンとくるだろ。あれだよ、あれ。そう、専門家なら、誰でも知ってんだぜ。読者の多くは周知のとおりだろ。そうに決まってるだろ」
       
 要するに、まずは「かっこつけてる」「マウント」してるんですね。いるんだ、こういう「知的ビンビンオヤジ」が。また、こう書いてしまえば「フーコーの監獄の誕生」を知らない人が「取りのこされ」てしまうのですが、そういうことには「無頓着」です。なぜなら、この文章の書き手が相手にしているのは「同じようなしゃべり方をするお仲間(ビンビンクラブのメンバー)」だからです。
      
 専門家同士の文章なら、どうせ「お仲間同士」しか読まないので、それでもいいのかもしれません。しかし、その「読み手」が変わったときには、そうはいかなくなります。ま・・・小さな声でいいますけど、専門家同士でも、わかってるんだか、いないんだか・・・(笑)
   
 ま、他人のことには興味はございませんので、大の大人、何をなさっても好きになさいな、です。
  
 わたしは、文章で「マウント」することを好みません。
 くどくて、華がない、と言われるかも知れませんが、皆さんに読んでいただける文章を書くことを、これからも続けていきたいです。
  
  ▼
  
 今日は文章について書きました。
  
 かつて劇作家の井上ひさしさんは、こう書きました。
  
 むずかしいことをやさしく
 やさしいことをふかく
 ふかいことをおもしろく
 おもしろいことをまじめに
 まじめなことをゆかいに
 ゆかいなことをいっそうゆかいに

  
(井上ひさし)
  
 シャバの世界では、これとは「似て非なるもの」があふれていますので、注意が必要です
  
 むずかしいことを、偉そうに
 やさしいことを、小難しく
 浅いことを、意味ありげに
 面白くないことに、こだわり
 不真面目なことに、格好つけて
 不愉快ばかりが、とまらない

  
 そして人生はつづく
  
  ーーー
   
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ひとづくり・組織づくりの大学院での「学び」とは?
https://ldc.rikkyo.ac.jp/news/
           
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■アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)のWebページはこちら!■
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「チームワーキング研修版」リリースされました!
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/
   
「チームワーキング」が「アセスメントを絡めた管理職研修」として利用されております。モニター利用各社の人事担当者の皆様、開発担当者の堀尾さんと、座談会をさせていただきました。ぜひご覧くださいませ!
   
チームワーキング座談会
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/case/index.html 
  
 書籍「チームワーキング」の方も、おかげさまで「重版」を重ねております。応援いただいた皆様に心より感謝いたします。
     
    
 
https://amzn.to/3esCOrW
         
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ニッポンのチームをアップデートせよ!           
  
  ーーー    
    
立教大学経営学部 中原ゼミ4期生、ゲームなどを活用した「内定者フォローワークショップ」を共同開発! ダイヤモンド社・ダイヤモンドヒューマンリソースさまから発売中!デンソー様、東急不動産SCマネジメント様、ラインズ様、日水コン様、リリカラ様など、なんと「70社」を超える企業で、内定者研修・新入社員コンテンツの一部として、ご利用いただいております。
  
先だっては、JTさまのご協力のもと(同社の三島紀子さんに心より感謝いたします)、ワークショップの実践が記事になりました。下記をご覧くださいませ。

JTの内定者懇親会が教えてくれる、内定者同士の“つながり”の大切さ
https://xn--diamond-kc4f0b9lnf.jp/articles/-/316499

内定者の論理思考力、質問力などの工場、強みの発見、内定者同士の関係構築を、オンライン・オフラインで行えます。スライド、ワークシート、動画など完全完備。企業ごとに内製化してお使いいただけます。
     

    
立教大学経営学部 中原ゼミ、ゲームなどを活用した「内定者フォローワークショップ」を共同開発! ダイヤモンド社・ダイヤモンドヒューマンリソースさまから発売中!
https://jinzai.diamond.ne.jp/rp/prospective-employee-workshop/

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職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS」 (パーソル総合研究所・中原の共同開発) 
https://rc.persol-group.co.jp/consulting/survey/service/od-atlas.html
   
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上司と部下がペアで進める 1on1 振り返りを成長につなげるプロセス(上司用)
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https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061   
  
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中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
   
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q    
  
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 ーーー
  
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「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
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Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0024/
          
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短時間&動画で学べる 部下育成スキル・解説動画
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/000HD6260/

    
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中原研究室のTwitterを運用しています。すでに約40000名の方々にご登録いただいております。Twitterでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記からフォローをお願いいたします。
   
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