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2023.5.31 07:57/ Jun

わたしは「ヘタクソなツボ押し屋」!?

 わたしは「ヘタクソなツボ押し屋」!?
   
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 教員になってから、もう20年以上の月日が立ちますが、いつの日からでしょうか・・・自分自身のことを「ヘタクソなツボ押し屋だな」と感じることが多くなってきました。
    
 ここでいう「ツボ」は「学生の興味のツボ」
   
「ヘタクソなツボ押し屋=教員」であるわたしは、学生の知的好奇心や興味に、何か、フィットすることはないかと思い、日々、学生の「興味のツボ」を押そうとやっきになっています。
    
 文献を紹介したり、研究のことを話したり、いにしえの哲学者や詩人の言葉を紹介したり、今やっている展覧会の話をしたりします。なにか、彼らが興味をもつんじゃないか、と思いつつ。何か、学生の興味のツボに当たるんじゃないかな、何か、知的好奇心をもってくれるのではないかな、と願いつつ。
   
 しかし、たいてい、その思いは、ヒットしない(爆笑)。
   
 つまり、ツボを外す(笑)。
   
 個人的には「100のツボをおして、99%は外している」のではないか、と思います。だから、わたしは「ヘタクソなツボ押し屋」です。
   
 押されている方は、きっと、こんな感じでしょう。
  
「先生、また、なんか、言ってる・・・うけるー」
  
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 ただ教員の方なら、たぶん、おわかりただけると思うのですが、学生というものは、興味のツボにはんまった瞬間に「爆発的な成長」を遂げることがあります。
   
「ツボがあたる」と、彼らは目の色を変え、これまでの自分とは考えられないくらいのモティベーションで物事に向かい、量子力学的な(!?)、非線形の成長を見せる。
    
 バチコーン
   
 と学生の「見ている景色」が変わります。
目の色を変えて、いろいろ自分で動き始める。そうなれば、ツボ押し屋の出る場面はありません。お役御免で、あとは見守っておけばいい。学生とは、いつか「ツボ押し屋」から離れる運命にあります。
   
 ま、バチコーンは、100回のうち1回といってもいいけれど(笑)
    
 たぶん、多くの教員は、そういう学生の成長が見たくて、この仕事にやりがいを感じているのではないかと思うのです。
   
 ま、100回に99回外すけどね。
   
 教員とは、それでも「懲りないひと」のことをいうのではないでしょうか。
  
  ▼
  
 今日も学生との面談があります。
   
 たぶん、今日も外すんだろうな(笑)
  
 そんな思いをもちつつも、わたしは懲りずに「興味のツボ」を押し続けます。
 それがわたしの仕事だからです。
     
 たぶん今日も順調にツボを外します。
 そして人生はつづく
      
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