2023.5.16 10:37/ Jun
「マネジャーになりたくない」とは「腹をくくって述べる言葉」である!?
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ここ十年程度、「マネジャー(管理職)になりたくない、という若者が増えている」的な言説を耳にすることが多くなりました。
その背景には、
1)管理職になってもさほど給与があがらないこと
(=国際比較をすると、日本は管理職になっても給与の増加は低い方です)
2)業務負荷が増えること
(=増えます)
3)残業がなくなるので給与が下がる瞬間もあること
(=管理職は残業代がなくなる、というシステムにより、一般職よりも給与が下がるケースがあります)
4)役職定年後はプレーヤーに戻らなければならないことがわかりきっていること
(=人事的には、めんどくさいので、一律で役職定年をひきます。でも、そこからの仕事人生が長いです)
などの理由があります。
よって、そのお気持ちも、よくわかります。ていうか・・・「こんな条件下で、管理職になりたくない」と判断するのも、もっともだと思います。きっと、このままだと、一部の企業では、ますます「管理職のなり手」は少なくなるでしょう。現在の条件だけ考えれば、それは「合理的」かもしれません。わたしはずっともうしあげていますが、リーダー・管理職への処遇改善は、絶対に必要です、、、この国では。
そのうえで、わたし自身は「マネジャー(管理職)になるかならないか」は「人生の選択」の問題だと思っています。「マネジャーになる能力・資質」のあるひとで、その職位を請われるひとは、自らよくお考えになり、「なるか、ならないか」を決めればいいと思います。基本的には。。。お好きになさればいいのです。「大の大人」なのですから。
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ただ、この問題で、一寸気になるのは、「安易に、マネジャーにはなりたくない」と言ってのける風潮が日本全国津々浦々に広まっていないか、ということです。「マネジャーにならなった場合」の「その先のこと」まで考えて、「マネジャーになる、ならない」を考えたほうがよろしいのでは、と老婆心ながら思ってしまうのです。
「マネジャーになりたくない」というのは「言ってのける」のは、実に簡単です。ただ、同時に「マネジャーにならないという選択」をとるということは、それなりに、別の部分で「腹を括らなければならないこと」もある、ということです。
と申しますのは、まず、現在の日本企業の多くが進んでいる方向性としては、
1)賃金のフラット化がすすみ(年齢があがっても、それだけでは、あんまり給与が上がんないということ)、一般従業員のまま、役職や職位があがらないでいると、給与があがりにくい
という背景があります。ここで重要なのは「マネジャーにならなくてもいい」のだけれども、そのままで、40代ー50代の給与水準と向き合えるのか、ということです。家族がいればなおさらです。本当に、「その先の給与」を思い描いて、「管理職になりたくない」という判断をしているのか、ということです。
2)同時に「マネジャーにならない」ということは、「いちプレイヤーとして、若い頃と同じ成果、ないしは、それ以上の成果を、常に常に、あげ続ける覚悟」が必要です。「マネジャーになりたくない」けど「いちプレイヤーとしても業績成果が出ない」では、おそらく、じきに「香ばしい状況」がおとずれるのではないか、と思います。
3)最後に、下の年齢の社員は、どんどんと上がってきます。おそらく40代を超える頃には「職位や役割の逆転」もどんどんと出てくるでしょう。そうした環境のなかで、みんなと仲良く「いちプレイヤー」として、仕事ができなくてはなりません。要するに、その覚悟があるか、ということです。
こうした3つの点に「腹をくくったうえ」で、「管理職になりたくない」なら、まったく問題はないとは思うのですが、いかがでしょうか。この問題は「ノリ」とか「風潮」に流されない方がいいように思います。キャリアの問題ですので、「中長期にわたって、自分の仕事人生を考える視点」が必要になるのかな、と思います。
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いずれにしても、30代、遅くとも40代の段階で、
自分はどのように生きるのか?
を考えなくてはならない、ということになりますね。
(本当は・・・30代も、40代も、ないんですけどね。自分の人生は、生まれて、物心ついたなら、自分で決めなくてはならないのです)
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あなたは「管理職になりたい」ですか?それとも「いちプレイヤー」したいですか?
そして人生はつづく
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