2022.10.17 08:08/ Jun
「リモートなのか、対面なのか問題」は、組織ごとの「落とし所」が決まって来つつある
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長きにわたるコロナ禍も、少し落ち着きつつあるような機もいたします。これから冬にかけて生まれる密閉環境+乾燥状況+インフル同時流行など、まだまだ余談は許さないものの、今現在は、なんとか、小康状態を保っているのではないでしょうか。
ところで、最近、大変興味深いのは、最近、コロナ禍においてはじまったリモートワーク、オンライン授業問題にも、その組織ごとの「落とし所」が決まりつつあるように見えることです。
わずかN=1の事例なので、過剰な一般化はできませんが、わたしの周囲では、下記のような変化を耳にしました。
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まず会社。
民間教育ベンダーに勤務し中原研究室で博士取得をめざしているAさんによれば、
昨今の企業研修では、「対面」の発注が増えているそうです。
面白いのは、その理由です。
仕事では「フルリモート」か「リモートと対面のまだら」にならざるを得ないために、「顔を一同であわせる機会」としてあえて「対面の研修」を用いる会社が増えているそうな。
そうか・・・研修は「対面で顔をあわせる手段」になるんだな、と思いました。研修転移(研修で学んだことが実践にうつされること)の観点からすれば、「顔をあわせる / あわせない」よりも、「学んだ内容が実践されるか / されないか」にも焦点をあててほしい気もいたします。が、そこはトレードオフではないのかもしれません。顔をあわせられて、かつ、研修転移することが両立ができるのだとしたら、組織のニーズにあっているのかもしれません。
一方、仕事もフルリモート、研修もフルリモートの会社も増えているような気もします。
とりわけ管理職研修などは、数百人の管理職を一同にリモート研修することもできるようになったので、ひとつのクラスサイズが増えているような気がします。私自身が経験した事例だと、参加者が1000名弱の研修も経験しました。このままいけば「武道館」です。
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つぎに大学。
一般的な学部は「対面」に戻ってきています。ただし、わたしどもの学部(立教経営)では、少人数授業やゼミが多いので、学生は、放課後に集まって「グループワーク」をしなくてはなりません。
学生のグループワークは、ZOOMなどのメディアを使って、自宅などからリモートで行われているようです。ひとりにつきひとつのZoomアカウントは、かくして自由に利用されています。
なお、大規模授業のいくつかは、今でもオンライン授業として展開しています。要するに、結論は、大学ではオンラインとオフラインを使い分けている、ということです(あくまでN=1です)。
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つぎに大学院。
大学院はフルリモートです。
対面形式授業ではじまった大学院ですが、コロナ禍を経験し、やむなくフルリモートに。しかし、コロナ禍が落ち着いても、社会人の場合は、誰一人として「対面に戻してほしい」とはなりませんでした。
ただし、通常はリモートですが、定期的に対面の機会ももうけています。
修士の場合は、半期に一度の対面授業(ハイフレックスなのでリモートでも参加可能)。中原研究室の博士の場合は、半期に一度、合宿が実施されています。
要するに使い分けです。
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今日は、かつては二項対立に語られがちだった「リモートなのか、対面なのか問題」に対して、組織ごとの「落とし所」が見えつつあるよ、というお話をいたしました。
この問題に関する、わたし個人の意見を述べれば、
・「リモートか、対面か」という二交対立の議論は「不毛」(頭を悪くする)
・「成果をあげること」が目的で、「リモートか、対面か」は手段論
・よって、その組織ごとに、「成果をあげるためには、どういう手段を活用するか」を話し合い、自組織なりの結論を出せばよい
となります。
多くの組織で、働くひと、学ぶ人にとって「納得のいく結論」が出ていることを願っています。あんまり不毛な議論をしていると、日が暮れちゃうよ(笑)
そして人生はつづく
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