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2022.8.2 07:15/ Jun

よい質問には、いったい「何」が必要なのか?:「いきなり質問」は「適切な回答」を得られないかもしれない!?

【中原研究室は8月3日から8月16日まで夏期休暇に入ります!皆さま、素晴らしきなつやすみを!】
  
 学生からわたしが質問を受けるとき、時折、モヤモヤすることがあります。
  
 端的に言えば、このモヤモヤは
  
  質問されている内容には、一応は、答えることができるけど、
  
  なぜ、この質問がされているかがわからないので
  
  適切な答えができるかどうかわからない
  
 という思いから生まれます。
  
 たとえば、例に出しましょう。突然、
  
「先生、次回の授業なんですけど、グループワークの時間は30分でいいですか?」
  
 と聞かれる。いきなりステーキならぬ、いきなり質問(笑)。
  
「うーん。。。突然、グルワ30分と言われても。。。まぁ、適当に、いいんじゃね、とか、答えることはできるけど、なにを思って、この子は、グループワークを課題として、何を根拠に、30分といっているんだろう・・・」
  
 という思いが頭をもたげます。
  
 そして、たいていの場合、
  
 ・次回のゼミの「目的」は何?
  
 ・なんで、いま、グルワの時間が問題なの?30分はどこから出てきたの?
   
 ・自分としてはどう思うの?
  
 とわたしから質問をすることになります。
  
  ▼
  
 要するに、このようなモヤモヤが生まれる原因は、質問されるときに
    
 1)目的がわからない
   
 2)経緯と問題がわからない
   
 3)自分なりにだした答えがわからない
  
 ことから起こります。
  
 これらがわからないので、わたしとしては「適切な判断」ができない。まぁ、適当なことは言えちゃうんですが、それが、その状況に完全フィットするかはわからないので、確信が持てない、ということです。
  
 ▼
  
 逆にいうと、、、(笑)
  
 よい質問は、
  
 1)目的を押さえている
  ・自分は何をめざしているのか?
  
 2)経緯と問題を知らせている
  ・そのために何をやってきたのか?
  ・そのプロセスで、どんなことが起こったのか?
  ・何が今、問題となっているのか?
  
 3)自分の考えを知らせている
  ・問題に対して、自分としては、どのように考えているのか?
  ・どこで悩んでいるのか?
  
 が含まれる質問ということになります。
  
 そのうち、もっとも重要なのは、とにもかくにも、1)目的です。
 難しい二次方程式の問題や、古典は読めても、目的をきちんと伝えられない学生は、案外多いものです。
  
 この文章を学生が読むと、、、ああ、めんどくさいと思うかもしれない。ああ、また先生、説教が始まった、と。
  
 でも
  
 他人は、所詮、他人
  
 なのです。
  
 質問者が質問の目的や背景を伝えなければ、聞かれる方の脳裏には、質問者と同じイメージがわきません。よって、これらが伝わらない限り、適切な回答は得られないのです。なにせ、相手の脳裏には、質問者と同じイメージはわいていないので、回答ができないのです。
  
  ▼
  
 というわけで「いきなり質問」に注意しましょう! 
 その方が、ちゃんとした「答え」がかえってきますよ。
 皆さんのためです。
      
 わたしは、きちんとお答えしたいです。
    
 そして人生はつづく
 
 ーーー
   
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