2022.7.13 08:01/ Jun
先だって、ある会議で「採用CX(候補者体験:Candidate Experience)」という言葉が話題に出ました(皆さん、お疲れ様でした)。
ここで「採用CX(候補者体験)」とは、
1.求職者が、さまざまなメディアを通して、企業を認知し
2.書類審査、面接などを通して
3.企業の人々と相互作用しつつ、
4.内定を得て
5.組織内に定着化していくまでのプロセス
とします。
一言でいえば
「求職者の目線で見たときの就職体験プロセス」
ですね。「就職体験の現象学」とも言えるかもしれない。
求職者の目線にたったときに、企業の提供している採用プロセスが求職者からは「どのように見えているか(どのように体験されているか)」ということが重要な視点です。
人手不足の時代にあって、とにかく人手が足りていない企業では、この「採用CX」を見直し、少しでも取りこぼしがないように採用プロセスを設計しようとしています。
また、最近は、口コミサイトなどが中途採用市場では用いられているだけに、企業の採用レピュテーションを落としてしまうような要素は見直さなくてはなりません。これらが「守りの採用CX」です。
対して「攻めの採用CX」もございます。
それは「採用CX=採用者体験」とオンボーディング(組織のなかに適応・定着すること)を組み合わせ、なるべく早く即戦力になるように、採用+育成の仕組みを連動させることです。
なるべくはやく必要なマインドセット、価値観をインストールしつつ、それらをもとに、必要な知識をインストールし、通用しないものをアンラーニングさせる。
採用は、採用単体で機能で、経営・組織にインパクトを与えることは難しいものです。
採用は、育成と連動したときに、経営・組織にインパクトを与えられます。
数も必要ですが、せっかく採用しても、辞められてしまっては意味がないのです。
数を確保し、質を維持して、ひきとめ、成果をださせる
そのためには、求職者の「目線」にたって、採用プロセスを見直すことが重要です。
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きょうびは「黙っていても、ガバチョと大量に人が採用できて、万が一、辞めれば、また、採ってくればいい」という時代ではないのです。
人手不足の時代にあっては、組織は、ひとを「選んでいる」ようでいて、実は、求職者から組織が「選ばれている」のです。もちろん、採用するひとが「誰でもよい」というのなら、違います。が、とりわけ、みなが採用したい優秀層に関しては、絶対にこのことが言えるでしょう。
いつまでたっても、古くさい採用手段、採用プロセスを固持する会社の方で、「いい人が採れない」「優秀なひとが採れない」「最近の若い人はダメだ」と嘆くケースを、これまでたくさん見てきました。いや、違うのです。根本的に、ここからボタンを掛け違えている。
「いい人が採れないのは、採用プロセスが古くさくて、時代にあってないからであり、高飛車で、そこに謙虚さがないからです」
採用プロセスは「かくあるべし」と考える考え方、過去の慣行化した採用手段を疑うことなく、「イケイケドンドンで人が採用できた時代」の採用をそのまま繰り返していても、おそらく、当時と同質の人材は採用できないでしょう。この国は、働く数の母集団が減っているのです。そんな時代にあって、必要なのは、採用者側の「昭和時代の採用慣行のアンインストール」かもしれません。
そして人生はつづく
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職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS(オーディ・アトラス)」が多くの職場で使われはじめています。サーベイはもとより、それをいかに「フィードバック」するかに焦点をあてたツールです。ワークショップも開発しております。どうぞご笑覧くださいませ!
職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS」 (パーソル総合研究所・中原の共同開発)
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【好評発売中】1on1のコツをまとめた映像教材を、中原とPHPさんで共同開発しました。上司用、部下用あります。1on1について「同じイメージ」をもつことができます。どうぞご笑覧くださいませ!
上司と部下がペアで進める 1on1 振り返りを成長につなげるプロセス(上司用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061
経験を成長につなげる1on1(部下用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061
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【祝・eラーニング完成!】中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース完成しました。リーダー・管理職になる前には是非もっていたいフィードバックスキルを、PC、スマホ、タブレット学習可能です。ケースドラマでも学べます!
中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q
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新刊「フィードバック入門:耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術」絶賛発売中、13刷重版出来です!。AMAZON総合13位、1位(マネジメント・人材管理カテゴリー、リーダーシップカテゴリー)を記録!年上の部下、若手のトンガリボーイ、トンガリガール。職場には、多様な人々が集っています。難易度の高い部下育成に悩む管理職向けの新書です。どうぞご笑覧くださいませ。スピンアウト企画にDVD教材「フィードバック入門」、研修、通信教育もあります。こちらもどうぞご笑覧ください。
『フィードバック入門』スピンアウト企画
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/
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おかげさまで10刷重版出来。「駆け出しマネジャーの成長論」は、「実務担当者」から「新任管理職」への役割移行をいかに進めるかを論じた本です。「脱線」をふせぎ、成果をだすためには「7つの課題」への挑戦が必要であることを解説しています!全国の管理職研修で用いられています。どうぞご笑覧くださいませ!
パーソル総合研究所と中原は、このテキストをもとにした「マネジャーになる研修」を開発しました。種部吉泰さんとディスカッションは、非常に楽しいものでした。このコースについても、どうぞご覧くださいませ!
「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
https://rc.persol-group.co.jp/seminar/become-a-manager.html
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中原研究室のTwitterを運用しています。すでに約38000名の方々にご登録いただいております。Twitterでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記からフォローをお願いいたします。
中原淳研究室 Twitter(@nakaharajun)
https://twitter.com/nakaharajun
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