2022.6.17 08:16/ Jun
マスク越しの、あなたの「声」は、本当に相手に「届いて」いますか?
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今期の大学は「対面授業モード」ではじまり、全員がマスクをしながらの授業が開始されています。マスクをしながらプレゼンをするのは、授業者にとっては、かなり、気力・体力を使うものです。
私自身が、最も気をつかうのは「声が、学生に、届いているかどうか」です。
(わたしは、極力、マイクを使わない主義の人間なので、それが気になります)
最近のわたしは、
マスクをしながらの授業だと、どれだけのボリュームの声を出せば、どこまで、自分の声が届くのか
に常に気にかけて授業をしています。
コロナ禍の、マスクありの対面授業では、マスクなしの授業と比べて、当社比1.5倍から2倍!?の声量を出し、意識して、後ろの方にいる学生に向けて、語りかけないと、わたしの声は「届きません」。
そのためには、いつもより猛烈に腹式呼吸を行い、発声します(笑)。マスクもあるので息苦しく、そして、体力を奪われます。ていうか、暑い(笑)、汗かく。
最近のわたしは、コロナ前と比べて、超薄着・超ゆったりめの服を着ています。かなりゆったりとしたシャツと、短めのパンツで授業をしていますが、これは、単に「Tシャツ・短パンおやじ」に堕しているわけではありません。
そうではなく・・・フツーに授業をしているだけで「暑い」のです。
ですので、超薄着・超ゆったりめの服になっています。
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今日は「声を届ける」というお話をしました。コロナ禍で、おそらく、わたしたちの声は、届きにくくなっています。
なかには、届いていようが、届いていなかろうが、知ったことではないという授業者の方もいるでしょう。むしろ、届いているか、届いていないか、について気づいていない授業者もおられるでしょう。
これまでどおりのやり方では、まず「届きません」。
意識しなければ、本人には、なかなか気づきにくいと思います。そこに、授業者の声が、聞こえていなくても、聞こえていてもどっちでもいいと割り切る学生がいれば、おそらく、まったく気づかないでしょう。
わたしは自らの「声」を届かせたいと願いますし、相手の「声」を受けとめたいと願う人間です。
かつて25年ほど前、演劇ワークショップを受講した際、「声を届ける」というワークをやりました(下記は10年前にかかれた記事です。25年前のことを書いています。これは演出家の竹内敏晴先生らのグループがおやりになっていたワークショップですね)。自分の声が、コミュニケーションする相手に、しっかり「届ける」には、どのように発声すればよいのか、ということを体感するワークです。
学び手に、あなたの「声」は届いていますか?
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/2422
四半世紀たって、コロナを経験し、このときの経験が役に立つとは思いませんでした。
教育なんて、いつ、役に立つか、わからないものですね。
マスク越しの、あなたの「声」は、本当に相手に「届いて」いますか?
そして人生はつづく
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