2022.1.27 08:00/ Jun
あなたの会社では「配慮アサイン」が横行してませんか?
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年があけて、年度末に突入し、様々なプロジェクトや講座の成果発表会が、朝から晩まで続いています。そのひとつにパーソル総合研究所さんの主催なさっているHRリーダーズフォーラムがございます。
HRリーダーズフォーラムhttps://rc.persol-group.co.jp/hrlf/
HRリーダーズフォーラムは、将来の人事をしょって立つようなHRリーダーを8ヶ月で養成する集中プログラムで、中原は、総監修を4年前から拝命しております。パーソル総研のみなさま、参加者の皆様に、心より御礼を申し上げます。
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昨日の成果発表会では、各者の人事部のリーダーの方々が、自社の人事課題・組織課題を分析し、その課題解決をプレゼンテーションなさっていました。
今年は、数字を丁寧に分析なさり課題設定を行えた発表が多く、私自身が、とても勉強になりました。彼・彼女たちがリーダーになる「10年後の人事は、おそらく、かなり変わっているだろうな」と思わせるご発表でした。発表者の皆様、本当にお疲れ様でした。また事務局の秋元さん、村山さん、後藤さんも大変お疲れ様でした。ありがとうございました。
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ところで、発表のなかで、気になる言葉がございました。それが冒頭の「配慮アサイン」という言葉です。
某社のSさんがお使いになっていたひと言で、Sさんのつとめる会社の「女性活躍系の発表施策」に登場してきたものです。これが、非常に興味深いなと感じ入りました(Sさん、お疲れ様でした!)。
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アサイン(assign)とは、端的に申し上げると、「仕事を割り当てること」です。一方、「配慮」とは「相手のことをおもんぱかって、よかれと思って、為す行為」のことでしょう。
よって「配慮アサイン」とは
「相手のことをおもんぱかって、よかれと思って為す、仕事の割り振りのこと」
だと思います。
育児をしながら働いている従業員、介護を抱えている従業員などの「ワケありな社員」に対して、おもに、配慮アサインは為されます。要するに、ワケありの相手の「業務負担・業務負荷」をおもんぱかって、よかれと思って、「これまでの仕事をはずしたり」、「単純な仕事を割り当てたりする」ことが行われるのです。よかれ、と思って。
もちろん、配慮アサインが奏功することもあります。むしろ、多くの配慮アサインは「ありがた」がられることもあるのでしょう。
しかし、問題は、この配慮アサインが「裏目」にでるときです。
要するに「配慮アサイン」が、相手にとっては「ありがた迷惑」ないしは「はしごをハズされた」ように感じる瞬間があるのです。ワークモティベーションだだ下がり・・・(泣)
相手のことをおもんぱかって、よかれと思って為す行為を、相手が、どのように受け取るかは、これまた別の話です。ひとによっては、マネジャーの行う配慮アサインを「ありがた迷惑」とも見なすこともあります。
せっかく育児と仕事の両立を志し、パートナーと相談しながら作戦をたてていたのにもかかわらず、これまでやってきた仕事を「はず」され、本意ではない仕事を割り当てられた・・・
せっかく介護をしながら仕事をやる方策をたてたのにもかかわらず、何の相談もなく、「介護しながら、仕事は無理でしょ」と言われて、部署を変えられた
これらが「配慮アサイン」が「裏目」に出てしまったケースです。
これを避けるためには、腹をくくって、相手の意向に耳を傾けるしかありません。要するに「話しにくいことを、腹をくくって、対話する」他はないのです。
1.今、仕事は、どんな調子か?
(仕事と生活の様子はどんな調子か?)
2.仕事のうえで、何か困っていることはないか?
(マネジャーとして助けられることはないか?)
3.どんな仕事を自分としてはしていきたいか?
(仕事と生活のバランスをどう考えているのか?)
4.それならば、仕事のアサインとして
「ちょめちょめの仕事」を考えているけれど、どう思うか?
5.「ちょめちょめの仕事」をやるうえで、
マネジャーにわかっておいて欲しいことはあるか?
などなど、相手の意向を聞きながら、仕事内容を決めていく。
こうしたプロセスをすっとばして、一方向的に配慮アサインをすると、裏目に出てしまうことがあります。相手のことをおもんぱかって、よかれと思うことを、一方向に為していると、それが逆に受け取られてしまうのですね。よかれ、と思ってやったことなのに。
いやー、難しいね。
難しい。
あなたの会社では「配慮アサイン」が横行してませんか?
あなたの近くには「配慮アサイン」が「裏目」に出てしまったケースはありませんか?
そして人生はつづく
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中原研究室では、一般社団法人ピアトラストさんとの共同研究で、相互称賛アプリ『Peer-Trust(ピア・トラスト)』の研究を行っています。
相互賞賛アプリ「ピアトラスト」が導入された職場では、職場のメンバー同士が、お互いの日々の仕事を観察し、そこにキラリと光るものがあったときに「称賛カード」というものをメッセージとともに送りあいます。1カ月間は無料トライアルだそうです。ご興味があえば、ぜひ、ご利用くださいませ。
強みの自己認知と意欲を高める『ポジティブ1on1』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000059483.html
仲間から実際に認められた行動のデータから、自身の強みと職場での関係を定期的に把握できるレポーティング機能も追加されました。職場における相互称賛を、自分の強みの発見と目標設定に役立てられます。
自身の強みと職場での関係を定期的に把握できるレポーティング機能も追加!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000059483.html
あなたの会社のリーダー・管理職は「部下の強み」を観察できますか?:相互賞賛アプリ「ピアトラスト」が示唆する「リーダーの条件」とは?
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/12062
ピアトラストお問い合わせ
https://www.peer-trust.com/contact/
ピアトラストの効果まとめページ
https://www.peer-trust.com/research/2020/
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中原研究室のTwitterを運用しています。すでに約35000名の方々にご登録いただいております。Twitterでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記からフォローをお願いいたします。
中原淳研究室 Twitter(@nakaharajun)
https://twitter.com/nakaharajun
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