2021.12.7 08:01/ Jun
副業・兼業を認めたら、辞めちゃうんじゃないか?
社員に「キャリア自律」を求めると、転職・離職しちゃうんじゃないか?
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キャリアにまつわる施策には、いつも、こういう思い込みがついて回ります。だから「寝た子を起こさない施策」がとられます。
副業・兼業で辞められたら困るから、認めない
離職・転職しちゃったら困るから、キャリアのことは考えさせない
かくして、企業・組織は「ひとを囲い込む」のです。「お外の世界」とは、一切、行き来ができないようにして、社員を囲い込む。
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これに対して、せんだって、10年以上にわたり様々なイベント等でご一緒させていただいているカゴメ株式会社CHO(最高人事責任者)の有沢正人さんは、下記のように言い切ります。
「副業・兼業を認めることで、よその会社にいってしまったら、それはカゴメに魅力がないからだ」
「キャリアを考えることで、よその会社に言ってしまったら、それはカゴメに魅力がないからだ」
さすがは有沢さん。本質を見抜かれているご意見だと思いました。ありがとうございます。
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多くの企業は、「縛り付けて、囲います」。
でも、従業員も様々な物事に気付いているので、「縛り付けられれば、縛り付けられるほど」「囲えば、囲われる」ほど社員は逃げます。おそらくは、とりわけ優秀層から、よそに流出していくでしょう。
もっとも地道で地に足のついた課題解決は、「社員を縛り付けないこと」です。縛り付けないことと同時に「組織の労働環境」を見直し「魅力を高めること」です。
そうすれば、社員は「縛り付けなくても」逃げてはいかない。
「転職学」でも書きましたが、転職というのは「パートナーの死別」につぐようなハードシップなのです。何も好き好んで、今いる組織を離れたいひとなど、そう多くはありません。
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今日は「縛り付けないこと、囲わないこと」について書きました。
考えれば考えるほど、この問題は根深いものです。
たとえば、最近は、40歳ー50歳の社員に対する人事施策も、ハードなものになりつつあります。
若い社員を散々「縛り付けて」「囲い込んで」おいて、40歳ー50歳になったら、突然「自分のキャリアは自分で組み立てろ」といい、離職・転職などを迫るケースも耳にします。つまり、40歳を超えたら、一斉リリース(泣)縛り付けるなら、最後まで縛り付けろよ、と、ついつい言いたくもなります。
嗚呼、わたしたちは、どのようにサバイブしていけばいいのでしょうか。
おそらく、働く側にできることは、どのような環境にいても「思考停止」しないこと。「自分の仕事人生は、自分で切り拓く」ことを自覚し、学び続けること、変わり続けることです。
組織に縛り付けられて、10年も、「言われたこと」だけをロボットのように繰り返し思考停止していれば、10年もたてば「いっちょあがり」です。おそらく、自分の頭で考えること、課題解決を行うことが、もう相当困難になるでしょう。
最近は、リモートワークの環境で、新入社員にきちんと仕事を振れていない組織もあると聞きます。管理職のマネジメントが機能しておらず、放置状態になっている。新入社員のときから、そんな調子で過ごし、10年たてば間違いなく「いっちょあがり」です。
考えることを放棄することは、失うことなのです。
そして人生はつづく
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