2021.11.17 08:07/ Jun
なんか、モティベーションがパコーンとあがる研修ないですか?
そういうのあったら、行動も変わるし、成果もでると思うんですよね。
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最近では少なくなりましたが、かつては、こういう研修のオーダーをする方も、少なからずいたように思います。
わたしは、こうした研修のオーダーを耳にするたびに、これを揶揄して「モティベーションふりかけ研修」と呼んでいました。
いつも食べ慣れている「ご飯」のうえに、あたかも「ふりかけ」のように「モティベーションの粉(モティベーション粉?)」をふりかける。
そうすると、食べ慣れたはずの「ごはん」が、あら不思議。いつもとは違う味になって、美味しく食べられる。
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かつての人材開発業界はKKD(勘・経験・度胸)の世界で、非データ、非理論の世界でした。
わずか20年前までは、こうした「ふりかけ研修」や「神隠し研修(神隠しにあったように、人格を変えてしまう、怪しい研修)」が跳梁跋扈してこともあったのです。
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思うに「モティベーションふりかけ研修」は、2つの意味で、誤謬をおかしています。
ひとつめの誤謬は「モティベーションを行動の源泉」とおいているところです。
真実は「逆」で、
ひとは、モティベーションがあるから、行動するのではない
と思うのです。
ひとは、行動した結果、モティベーションがあがる
のではないでしょうか。
より具体的にいえば、
ひとは、たとえ小さなことであっても、環境に働きかけ、そこで何かの変化や成功の実感を得たときに、感情の変化を感じる。この感情の変化を「モティベーション」と呼ぶのではないでしょうか。
しかし、ひとつめの誤謬は、これを逆転して考えている節があります。
行動が「先」、モティベーションは「後」
なのにもかかわらず
モティベーションが「先」、行動が「後」
と考えているところが、わたしからすれば「香ばしく」感じられます。
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ふたつめの誤謬は「研修転移に関する見積もり」が、極めて甘いことです。
もし仮に、万が一、研修場面で、モティベーションが喚起できたとしましょう。しかし、それが「転移」して、研修の外でも行動変容を促し、成果創出につながるかどうかは、別の話だということです。
むしろ、研修場面では、目がキラキラさせてやる気になったけれども、仕事に戻ったら、死んだ魚のように仕事をしている、ということの方が、起こりえるのだと思います。つまり、研修転移が機能しない、ということですね。
別の言葉でいうと、モティベーションふりかけ研修は、「ほっこり、あったか研修温泉」になりがちなのです。
心地がよくて、モティベーションがアゲアゲになる温泉のような研修には入ったけれど、しかし、温泉を出て、職場に戻ると、結局、何も起こらなかった
という奴ですね。
はっくしょーい、湯冷めしちまったじゃねーか(笑)
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今日は「モティベーション研修」について考えてみました。
あなたの周りには「モティベーションふりかけ研修」が、いまだに存在していませんか?
あなたの周りには「研修温泉」に浸って「いい湯だな」しているひとはいませんか?
そして人生はつづく
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