2021.6.22 07:40/ Jun
「コロナが終わっても、たぶん、対面研修は戻ってこないでしょうね。オンラインのままでいい、という企業が多いですね」
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せんだって、某企業の方々とミーティングをしていた際、ある方が、こんなことをおっしゃっていたのが「印象的」でした(いつもありがとうございます!&お疲れ様でした)。
ここで重要なのは、もちろん「研修のすべてがオンラインで実施される」わけではありません。研修のなかには「オンラインでは実施できない研修内容」もございますし、新人研修など「コミュニティをつくること」が目的のひとつである研修に関しては、対面も実施されるでしょう。また、「祝祭」を目的にした研修、イニシエーション(儀式)の要素のある研修、士気を高めるための研修も、また「対面」で行われるでしょう。
また、企業規模・業態によっては、対面で研修行うことを優先する企業があることも、また事実です。
しかし、多くの企業の判断は「ドライ」だそうです。「対面の実施に対して、積極的な理由付け」ができないものに関しては、「オンライン」での開催を多くしたい、というニーズが生まれているようです。もちろん、社会調査を実施しているわけではないので、過剰な一般化はできません。
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「コロナが終わっても、たぶん、対面研修は戻ってこない」のは、様々な理由があると思われます。
まず、「コンテンツを伝える」だけであるならば、学習効果はさして変わらないことが、すべての前提です。
多くの研究が、オンラインと対面の学習効果は「同等」という結果を支持しています。すでに、我が国で行われた調査(大学が多いですが)でも、同様の結果がでているのではないでしょうか。
そのうえで、下記のような「コスト」を節約することができる、ということが、まことに大きいのではないでしょうか。メリデメに関しては、人事担当者・学習者の2つの方向から考えられます。
まず、人事担当者にとってのメリットは下記です。
1.研修参加のための交通費・宿泊費(アゴアシ)のコストを節約できる
2.研修を開催するスペースを、事前におさえる事務コスト・費用を節約できる
3.研修資料の配布、アンケート用紙の配布などを行う必要がない。すべてデジタルで完結するので、事務コストもほとんどない。
4.グループディスカッションは50ルームあたりまで行えるので、たとえインタラクションがある研修でも、これまでのように、同じ内容を何度も繰り返す必要がない(一気に多くの人数をさばける)。
要するに、研修実施側からすれば「オンライン研修は、コストを圧倒的に節約できる」のです。ある方が「もう、紙なんか、印刷してらんない」とおっしゃっていたのが印象的でした。
一方、参加者の側からすればどうでしょうか。すぐに思いつくメリットは下記です。
1.研修参加のために宿泊、移動などを行う必要が無く、仕事をとめなくていい時間が増える
2.どうしても研修を中座しなければならない事態が生まれた場合、オンラインならば瞬間移動して、対応ができる。研修そのものの参加を中止しなくてもいい。
2に関しては「研修に集中できない」という事態にもつながるので、人事担当者からすればメリットと考えて良いかどうかは微妙です。が、参加者の側から見れば、メリットにうつるのではないかと思います。
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このような状況下ですので、人事担当者にとっても「WIN」、参加者にとっても「WIN」であるならば、「コロナが終わっても、研修はオンラインがいい」ないしは「コロナが終わっても、研修はオンラインが基本」ということになるのだと思います。
それでは「対面で行うこと」はどうなるのでしょうか?
くどいようですが「対面で行うこと」が無意味であるとか、価値が低いといっているのではありません。
そうではなく、
対面での学びは「貴重な機会」とされるため、それを行うためには「積極的な理由付け」が必要となる
ということになるのだと思います。
つまり、
対面には「理由」が必要になる
ということです。
対面でしか学べないもの、対面で生身の人間が集まった方がいい内容ならば、対面が行われるのではないか、と思います。
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今日は、研修の今後の方向性を、ゆるゆると考えてみました。
コロナ禍以前は、
「研修とは研修」であり、それ以上でも以下でもありませんでした。
かつては、そこに「対面」と「オンライン」という下位カテゴリーはほとんど存在していませんでした。
しかし、コロナ禍は、「研修は研修」的世界を「対面研修」「オンライン研修」という2つの世界に分節化し、そこに「選択」を生み出しました。
あなたの会社では、コロナが落ち着いたら、研修を対面に戻しますか?それともオンラインのままですか?
あなたは、対面で学びたいですか? それともオンラインで学びたいですか?
そして人生はつづく
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