2021.4.16 07:53/ Jun
私は「正解」をもっていなければならない。そのうえで、私は「判断」しなければならない。
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仕事柄、新任管理職研修やリーダーシップ研修などで、リーダーや管理職の皆さんにお会いすることが多いのですが、なかには、こうした信念に過剰に囚われてしまっている方もいらっしゃる気がします。
世の中には、絶対に「正解」はある
そして
わたしは、リーダー・管理職なのだから「正解」を知っている唯一の存在である
そのうえで
わたしは、リーダーシップを発揮し、マネジメントを行うのであるからして、その「正解」を使ってジャッジしなければならない
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これがいわゆるひとつの「正解を知ってるもん病」です。「正解を知ってるもん病」の論理展開は、上記のようなものです。そういえば、かつて、わたしに「僕は全知全能ですから」とおっしゃった誠に微笑ましい若手リーダーの方もいらっしゃいました(笑)。
この病には、2タイプの患者さんがいらっしゃる気がします。
ひとつは、病に罹患していることを知らず、自分の「正解」(必ずしも客観的には正解ではない)を振りかざすタイプ
別のタイプは、病に罹患していることはひそかに知っているけれども、自ら解除することはできず、ひそかに「囚われ」続けているタイプ。
いずれにしても深刻な症状が生まれない前に、治療が必要な症状です。
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この病の対処のひとつは「状況的謙虚さ」というものを、いかに身につけるかということです。
状況的謙虚さとは、
1. 私自身が、正解を答えを持っているわけではないこと」をメンバーに自己吐露すること、
2. だからこそ、私自身も、アンテナ高く、状況から学んでいく必要があること」をメンバーに自己開示すること
です。
わたしたちが生きる「シャバ」においては、重要なことほど、いまだケリがついておらず「答えがでていない事柄」なはずです。つまり、みんな「答え」をもっていない。だから重要なのです。
一方、シャバにおいては、「さして重要ではない、ルーティン化され、マニュアル化されているもの」には、すでに「正解」が見いだされています。
しかし、マニュアル化されているものは、あえて、管理職やリーダーが対峙する必要はありません。メンバーが自分で読めばいいだけの話です。
ということは、管理職やリーダーに求めれるのは、シャバにおいて「今だケリのついていない、答えのない事柄」に、「状況的謙虚さ」を発揮して、メンバーと立ち向かえるかどうかでしょう。
しかし、この「状況的謙虚さ」を発揮できるひとは、そう多くはありません。みな一度は「正解を知ってるもん病」に罹患し、苦しむケースがあとを断ちません。
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さて、ひるがえって、あなたはどうでしょう。
敢えて、自戒を込めて申し上げますが、
あなたは「正解を知ってるもん病」に罹患していませんか?
メンバーは、自分のボスが「正解を知ってるもん病」に罹患していることには敏感なものです。
この病気の特徴は、罹患しているひとは、たいていの場合、罹患を認知できないことです。
あなたは「状況的謙虚さ」を発揮し、メンバーとともに学ぶ覚悟ができていますか?
この「正解なき世界」において
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そして人生はつづく
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