2020.9.7 06:58/ Jun
わたしたちが他者に対して投げかける言葉の多くは、「言い過ぎる」ないしは「言い足りないか」のどちらかです。
気の置けない友人、長い時間を過ごしてきた職場のメンバー、はたまた、家族なら状況も異なりましょうが、多くの場合、「他者の言葉」と「自らの思考」のあいだには「ズレ」があるものです。
そして、このズレの存在こそが「わたしとあなた」が「他者」の関係にあるということでしょう。
わたしと、あなたは、決定的かつ圧倒的に違うのです。
だから、その言葉は、言い過ぎるか、言い足りない。
そして、このズレを顕在化させつつ、埋めていくことが、わたしとあなたのあいだに「対話」を生み出せるか否か、ということです。
対話的関係のあるところには、相互理解の進展がありえます。すなわち未来が開ける可能性があります。
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これと似たようなは、他者から、わたしたちに対して「与えられる仕事」に関しても、言える気がいたします。
実際、他者から、わたしたちに「与えられる仕事」は、「自分の能力を超えた、背伸びの仕事」か「自分の能力未満の、物足りない仕事」のどちらかであることが多いものです。
他者から与えられる仕事で、「今の、自分の能力にぴったりの仕事」が与えられることは、まずないのではないでしょうか?
個人的な経験で恐縮ですが、僕は、そういう状態を、あまり経験していません。
いつだって、他者から与えられる仕事は「背伸びで緊張を強いられるか」、ないしは「いつものように、淡々とこなすか」のいずれかです。
だから、ここで仕事人は、2つの選択肢に開かれています。
他人から与えられる「自分の能力を超えた、背伸びの仕事」に「チャレンジ」するのか。はたまた「自分の能力未満の、物足りない仕事」を「こなす」のか。
もちろん、仕事の選択と、どこで仕事をするかを選ぶことは、ひとりひとりのもつ貴重な権利です。そこには2つの選択肢がある、というだけです。
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ちなみに、こうしたとき、賢人たちは、どのような選択肢をとってきたのか。
かつて、タモリさんはこう表したといいます(すみません、メモで原典がわかりません)。
「自分の中で、これくらいの力がついたらこの仕事をしよう、と思ってもその仕事は来ない。必ず実力よりも高めの仕事が来る。それはチャンスだからひるんじゃだめ」
また、萩本欽一さんは、このようにも言った、といいます。
「やりたくない仕事しかこない。でも、運はそこにしかない」
彼らは「実力よりも高めの仕事」「やりたくない仕事」のなかにしか、未来を見ていたのかもしれません。
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今日は、他者と自分とのあいだに「ちょうどよい」や「今のわたしにはぴったり」は、なかなか存在しない、ということを申し上げました。
だから、わたしと他者のあいだには、ズレがある。
しかし、このズレこそが、未来に開くことにつながる可能性がある。
人間、このややこしきもの。
そして人生はつづく
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