2020.7.28 09:05/ Jun
ノーミーツ(No meets)時代のOJTでは、オンライン会議の「退出ボタン」を直ちに押してはいけない!
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新型コロナウィルスの感染拡大は、とどまるところを知りません。7月末現在、世界的レベルでは「パンデミック」が急加速しています。
政府も、7月26日、経済界に対して「テレワーク70%・時差通勤」「接触確認アプリの導入促進」などを要請しました。とりわけテレワーク70%の要請に関しては、導入の再検討にはいっている企業人事も多いようです。余談を許さぬ状況です。
これは私見ですが、リモートワークでの定着は、おそらく「長期戦」になるでしょう。
感染拡大が広がれば、導入され、喉元過ぎれば、バックラッシュがおきオフィスワークに戻る。
これを何度も何度も繰り返していきながら、次第に落とし所がみえはじめ、「完全オフィスワーク」でもなく「完全リモートワーク」でもない「フレキシブルワーク」が実現する。
コロナも「長期戦」ならば、働き方の定着も「長期戦」になると思っています。
腹をくくることが必要です。
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このようななか、人材開発の観点で申しますと、職場のなかで、もっとも厳しい状態に置かれているのが新入社員、ないしは、中途採用社員、異動してきたばかりの社員の方々ではないかと思います。
仕事もあまりわからず、かつ、職場のメンバーも十分わかっているわけではない。
またOJT指導員(ブラザー、メンター)と直接あって話をすることもできない。
その様相は、
真っ暗な洞窟の中を
さらに目隠しして
ゴム手袋を履いて
歩いている
ようなものでしょうか。サポートなくしては、一歩前に足をすすめることも難しい。そんな方も少なくありません。
おそらく、ウィズコロナの職場で、もっとも厳しい条件のもとにおかれているのは
「直接あうことができない(=No meets)時代のOJT」
ではないか、と思います。
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「ノーミーツ時代のOJT」の対処策・・・・この解決には、まず、何か「魔法の杖」のようなものが存在するのではないことを認めることから、話がはじまります。
むしろ「地に足のついた泥臭い方法」を積み上げていくことでしか、「ノーミーツ時代のOJT」を奏功させることはできません。
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たとえば、「営業同行によるOJT」があるのだとします。
今、仮に、OJT指導員が新入社員をつれて、社外の人々と営業の打ち合わせをしている、のだとします。
ビフォーコロナの時代であれば、社外の人々との打ち合わせは、相手の会社を直接訪問しました。
そして、この訪問の「行きと帰り」には、電車や営業車のなかで、OJT指導員と新入社員が話し合う時間がありました。
行きには、つり革に二人でつかまりながら、こんな会話ができました。
OJT指導員「今から行く会社はさ・・・・こういうとこだから」
新入社員「了解です。何か特に気をつけた方がいいところはありますか?」
OJT指導員「あっ、あそこの部長は・・・・はNGワードだから。そこだけ言わないように。過去にトラブっちゃってさ。」
つまり、行きの電車のなかには「ブリーフィング」が存在しており、そこで業務に関する知識を獲得することができました。
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つぎに、会議を終えた帰りには、また電車のなかで、こんな会話もできました。
OJT指導員「今日の打ち合わせさ、あのとき、あの資料をだしたのはさ・・・・理由なんだよね。」
新入社員「そうなんですね、なんでなのかな、と思っていました」
OJT指導員「あのお客さんはさ、過去に・・・だから、こっちのシステムの方がいいかな、と思って」
つまり、電車のなかには「リフレクションのための空間」がありました。あくして、意図せずとも、ビフォーコロナの時代には、OJTが仕事のなかに組み込まれていました。
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ここまでをまとめます。
要するに、ビフォーコロナの時代の業務の「事前」と「事後」には、たとえば電車に乗る移動時間のような「隙間時間」が存在しており、そこでOJTが遂行できたのです。
ポイントは
「こうした育成のための隙間時間は、意図せずとも、存在していたこと」
そして、そこで
「意図せずとも、OJTが(新人指導の内容)組み込めたこと」
なのです。
しかし、これがオンラインではうまくいきません。
オンラインの会議や打ち合わせは、常に「合目的的」で「生産的」です。オンラインの会議や打ち合わせでは「事前」と「事後」のあいだに「隙間時間」がないのです。
時間になったらオンライン会議のURLをクリックして、会議に入り、ただちにアジェンダが示され、会議が行われる。
会議終了のときには、それぞれが「退出ボタン」を押して、ただちにいなくなる。
つまり、オンラインでの会議や打ち合わせには、ビフォーコロナ時代にはあった「隙間時間」がありません。
よって「明確な意図」をもって、隙間時間を「事前」と「事後」につくり、フォローを行ったり、振り返りを行わなければ、OJTは奏功しないのです。
例えば、冒頭にご紹介させていただいた
ノーミーツ(No meets)時代のOJTでは、オンライン会議の「退出ボタン」を直ちに押してはいけない!
は、ひとつのアイデアです。
今、仮にOJT指導員とメンバーが、オンラインで打ち合わせを行っていたら、その打ち合わせが終わったあとは、ただちに「退出ボタン」を押さずに、全員に先にでてもらい、二人だけで振り返りを行う。
こうした隙間時間の創出を「明確な意図」をもって行わなければ、OJTの奏功が期待できません。
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今日ご紹介させていただいたのは、単にひとつのアイデアです。おそらく、この手のものなら、すでに社会には、多くの実務上の工夫や、実践知が存在するものと思います。
ノーミーツ(No meets)時代のOJTは、僕の予想では1年半から2年間は、継続される可能性があるように思っています。
これを何とか奏功させるため、多くの実践知を、皆さんでシェアし、お寄せいただけるとしたら、うれしいことです。ぜひTwitter、Facebookなどで、皆さんの素晴らしい工夫をお寄せくださいませ。
あと、新入社員や中途採用の社員の方々も、ぜひ、どのようなことにお困りか、何が心配事か・・・ソーシャルメディアにご意見をお寄せくださいませ。地道な解決になるかとは思いますが、そうした両社の意見や状況を「見える化」していきながら、長くつづく「ノーミーツ(No meets)時代のOJT」をサポートさせていただきたいと願っています。
あなたの会社・職場では、ノーミーツ(No meets)時代のOJT、どのような工夫をしていますか?
あなたは、ノーミーツ(No meets)時代のOJTで、どのようなお困り事をお持ちですか?
そして人生はつづく
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