2020.5.13 08:30/ Jun
最近、オンラインイベントが乱立し「おうち時間争奪」の「仁義なき闘い」が起こっているのではないだろうか?
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このところ、ZoomやTwitterの動画、Youtube Liveなどを用いて、オンラインイベントを開催する方が、本当に増えている印象があります。
その中には、もともと対面状況で行っていたイベントが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受けて「オンライン化」された、というのもございます。
はたまた場所代などのコストがかからないので、どんな人でも、手軽にイベントが行えるようになった、ということもあるのでしょう。新規参入組も数多くおられます。
昨今は「ライブなどが難しいアーティスト」の皆さんも参戦して、毎夜ごとに、ネットの「ここ、あそこ」でイベントが開催されるようになってきました。
昨日は、僕もハフポストさんのイベントに登壇させていただき「日本の雇用の問題」・・・いわゆる「働かないおじさん問題」について話させていただきました。
このたびお声がけいただいた南麻理江さん、ご一緒させていただいたDeNA・新卒採用の中川泰斗さん、arca辻愛沙子さん、ハフポスト竹下隆一郎さんに心より感謝いたします。ありがとうございました。雇用システムの話や、DeNAさんの新卒採用、育成について話を伺うことができて、楽しい時間でした。
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さて、このオンラインイベント・・・このところ、さまざまに行われているオンラインイベントを「星ひゅーまのねーちゃん」のように、はたから見ていて、「オンラインイベントと対面状況下のイベント」では、かなり違っているな、と思うことが、いくつかございます。
少々妄想癖の強い小生は、「コロナ禍は、もしかすると、我が国のイベントシーンを、大きく変えてしまうかもしれないな」と妄想したりしています。
違いは、下記の5つです。
1.参加者規模が1桁多い
2.コストが安い
3.企画から実施までが超短期サイクル!
4.出入りが猛烈に激しい
5.キーメッセージはシンプルに!
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まず「1.参加者規模が1桁多い」は、そのまんまです。
日本で開催される対面状況下のイベントは、どうしても、首都圏・大都市圏での開催が多くなる傾向があるため、参加を行うためには、コストがかかります。地方に住んでおられる方、また、日本以外に住んでいる方は、なかなかアクセスが難しい。
しかしながら、オンラインイベントになると「距離」がいっきにゼロになります。地方に住んでいても、海外に住んでいても、オンラインイベントに参加することができてしまいます。
おまけに、コロナ禍のこともあって、最近は「無料イベント」ないしは「格安のイベント」も少なくありません。「2.コストが安い」とは、参加者の「フィナンシャルな敷居が低いこと」を意味します。
(緊急事態下ではやむをえないのですが、この問題は、中長期には、アーティストやパフォーマーへのペイが下がっていくことにつながっていきます。おそらく中長期には、いかにマネタイズするかが課題になるでしょう)
かくして、参加者の規模に関しては、「感覚値」ですが、オンラインイベントは通常のイベントよりも「大規模」になるのではないでしょうか。
場合によっては「1桁多いよな」というものも少なくありません。対面状況下であれば、100名集客できていたイベントが、1000名になってしまうのはザラなのかな、と思います。
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主催者側、イベントに出る立場になってみると、すごく思うのは、オンラインイベントの場合「お声がけをいただき、企画が立ち上がってから、実施までのサイクルが猛烈に短いこと」があげられます。これが「3.企画から実施までが超短期サイクル!」です。
メールでイベントにお声がけをいただき、SlackとZOOMで打ち合わせをして、Google docで当日の台本がおくられてきて、当日の数十分前にリハをやって、当日実施・・・みたいなサイクルで物事が動きます。
(おそらく、この短納期についていけないパフォーマー、アーティストは、オンラインイベントでは、厳しくなると思います。登壇者のITスキルも問われるということです)
対面状況下のイベントであれば1000名規模のイベントだと、企画準備に半年ー1年をかけるものも少なくありません。しかし、オンラインイベントならば、長くて2週間、たいていは1週間くらいで企画から実施をしてしまいます。
場所の予約とか、参加者の動線の確保とか、登壇者のお水の用意、ケータリングなどが、一切いりません。控え室とかもいりません。そういうコストもゼロなので、気軽に行えます。
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しかし、オンラインイベントは、主催者にとって「よいことばかり」ではありません。
一番思うのは、「4.参加者の出入りが激しいこと」です。
イベントの内容が「面白い」と思われれば、ぐんぐんと参加者数が伸びていきます。しかし、反面、あー、グダグダだなと思えば、グングンと「エグ」るように参加者が減っていきます。オンラインイベントでは「参加者の増減」という「評価」が常にリアルに下されます。
ポチッとおせば、ただちに退出できる。
ポチッとおせば、ただちに他のイベントの参加者になれるのです。
あるイベントから退出したとしても、他のイベントがどこかで開催されているので、どんどんとチャンネルをザッピングするかのように、イベントホッピングができます。
昨日のハフライブでは、この状況を表現する言葉として「おうち時間の争奪戦」という言葉を、ハフポストの竹下さんがあげられ、それが話題になりました。確かにおっしゃるとおりだと思います。
いま、わたしたちは、コロナウィルスの感染拡大で、「おうち時間」が伸びている。しかし、この「おうち時間」を狙って、多くのイベントが開催されています。
いま、ネット上では、
オンラインイベントによる「おうち時間」争奪の「仁義なき闘い」が起こっている
のかもしれません。
仁義なき戦いは、激烈です。ひとつのイベントにおける「ピーク時の最大参加者数」と「最小参加者数」のあいだが1桁あることもザラです。これは対面状況のイベントでは考えにくい状況です。
だって・・・会場に400席の椅子があったとして・・・
1時間の講演のあいだに、400人だった参加者が40人になるんですよ(笑)
想像するだけで寒すぎて、脳髄まで凍てつきます。
悪寒するわ。
ガクブルガクブル。
でも、それがオンラインイベントでは、頻繁に起こります。
オンラインイベントとは、そういうものだ、とも言えます。
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だからこそ、オンラインイベントでは、何か伝えたいことがあるのなら「キーメッセージはシンプルに!」が鉄則になっていきがちです。
あれも、これも、伝えたいと思うのは主催者。
しかし、
参加者は、あれも、これもは欲していません。
パッションをもって、ワンセンテンスで、なるべくシンプルに短く語ることが求められます。
まぁ、、、しかしながら、このあたりは「熟慮」も必要です。
いくらオンラインイベントでイベントホッピングされたくないと思っても、やはり緻密な議論を必要とする会合も多いからね。いくらひとを集めるからといっても、単細胞で、あまり思慮のない、うつろなメッセージが、連呼されてもね、とも思います。
今後は、場合によっては、立て込んだ、綿密な議論を行うのであれば、やはり対面状況下のイベントの方がいいのでは、という意志決定もありえるのかもしれません。
ただ・・・今いまの状況ですと、わたしたちに選択肢はないので、対面状況下のイベントは不可能に近いですが、それがまたできるようになったとき、対面状況下の「ひとが集まる意味」が問い直されるのかもしれませんね。
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今日はオンラインイベントについて考えてみました。
おそらく、今が乱立期・ピーク期で、これからオンラインイベントは、さまざまに進化していくものと思います。また、オンラインから対面状況下のイベントへの「バックラッシュ(逆戻り)」も、おそらく、来るでしょう。
しかし、いずれにしても、「アフターコロナで私たちが出会うイベント」は、「ビフォーコロナのイベント」とは少しだけ形が異なっているような気もします。
そのとき、おそらく最後まで残る重要な問いは
今、なぜ、人がリアルに集まる必要があるのか?
オンラインじゃ、なぜダメなのか?
という問いです。
そして人生はつづく
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