2020.1.21 07:01/ Jun
自分を「リード」できないひとが、他人や組織を「リード」することはできない
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せんだっての大学院ゼミでは、Chrabot-Mason, Ruderman, Nishii(2018) Leadership in a diverse workplaceを、中原研OGの島田さん(現・武蔵野大学教授)が報告してくれました(感謝です!)。
この論文は、「The Oxford handbook leadership and organization」の中にある1章で、多様性のある職場を率いることの諸相」について書かれたレビュー論文です。
この論文で最も興味深かったのは、「多様性のある職場を率いること」を3つのレベルに分けて論じてあったことです。それが冒頭に申し上げた下記の3つです。
【1.Lead self】
・自分自身をリードすること
・リーダーとしての自己のアイデンティティを確立すること
・自己理解を深めて、自分が他者からどのように見られているかを認識すること
ーーー
【2.Lead others】
・他者を動かすこと
・目標設定を行い、メンバー間のやりとりを促すこと
ーーー
【3.Lead organization】
・組織を動かすこと
・仕組みをつくり、制度をつくり、風土をつくること
ーーー
論文には、様々な知見が整理されておりましたが、わかりやすく簡潔に説明するのだと、こんな感じになるのかな、と思います。
最も印象深かった一文は、
この世には、他者を動かすスキル(Lead others)ことを探究する膨大な論文がある。それに対して、自己をリードする(Lead self)を扱う論文は少ない
とありました。
このことは、個人的には、著者らのおっしゃるとおりだと思います。
自分をコントールしたり、リーダーとしての自己のアイデンティティを確立できていないひとが、どんなに他者を動かすスキルを学んだとしても、それは役に立ちません。
おそらく、この状況を、ドラゴンクエスト(ドラクエ:昔のロールプレイングゲーム)で喩えると、
それは
街を出たばかりのレベル1の「ひよっこ勇者」に、いきなり「ハイレベルでヘビーな武器」を持たせて、さぁ、戦ってみなよ、と、敵と戦わせるようなものです。
重くて使いこなせないってーの。
ちなみに、ドラクエの喩えは、今の大学生には1ミリも通じないでしょうけれども、笑。
なんすか、そのゲーム?(笑)
スマホでできますか?
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おそらく今後の研究は、
Lead self(自己をリードすること)とLead others(他者をリードすること)の交互作用(シナジー)のありかたや、その発露メカニズムを明らかにすること
なのかなぁ、と考えていましたが、皆さんは、どのように思われるでしょうか。このあたりは、中原研究室M1の加藤さんあたりが、研究で明らかにしてくれるのではないかと期待しています。
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この世には、他者を動かす・・・というよりも、他者をそそかして、様々な権謀術数を駆使する暗黒面に堕ちたリーダーもいます。
しかし、一方で、自己を認識しつつ、他者をともに汗を流せる素敵なひともいます。
Lead yourself!(あなた自身をリードせよ!)
素敵なリーダーが社会により多く生まれることを願っています。
あなたのまわりのリーダは「Lead self」(自分をリード)できていますか?
あなたは自身は「Lead self」(自分をリード)できていますか?
自戒をこめて!
そして人生はつづく
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残業学プロジェクトでご一緒させていただいてきた盟友の岩崎真也さんが(議論に議論を重ね、教材をつくりあげていきました!)、「職場に対話を促しながら、職場ぐるみの組織開発で、働き方を改革するやり方」について解説なさっています!
働き方改革から組織開発へ 本当の働き方改革に求められる「次の一手」とは~
https://rc.persol-group.co.jp/column-report/201907020001.html
また残業学プロジェクトのスピンアウトツールである「OD-ATRAS」についても、ご紹介しています。職場の見える化をすすめ、現場マネジャーが職場で対話を生み出すためのTipsやツールが満載です。ご笑覧ください。
対話とフィードバックを促進するサーベイを用いたソリューション「OD-ATLAS」の詳細はこちら
https://rc.persol-group.co.jp/learning/od-atlas/
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