2018.10.10 06:15/ Jun
上司「あのさー。悪いんだけど、この仕事、頼めない?」
部下「いやー、すみません。今、パッツンパッツンなんです」
上司「そうだよね。仕事、パンパンだよね。
でも、数時間で終わるけどなあ。ちょっとやれない?」
部下「すみません。残業もできませんし。
今週は本当にパッツンパツンなんですよ」
上司「そうだよね。残業できないもんね」
部下「・・・・」
上司「そうか。じゃあ、オレが巻き取るか」
部下「すみません!」
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仕事柄、毎週、たくさんの企業にお伺いいたしますが、最近、様々な場所で「パ行のやりとり」が、数多くなされている、という話を伺いました。それが冒頭紹介したようなやりとりです。
こちらは、PHP研究所の海野 翔太さんといっしょに、今、つくっている教材のなかで出てくる「よくある会社の日常の一コマ」です(お疲れ様です!)。なんとなく、この状況が目に浮かぶ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今週は、パッツン、パッツンなんですよね=仕事ありすぎて悶絶しそう
今週は、パンパンです=仕事がありすぎて、もう漏らしちゃいそうです
こういう状況に部下が陥ると、上司としては、もう部下には仕事を頼むことができません。結果おこってくるのは、「上司による仕事の代行=巻き取り」というものです。
パーソル総合研究所と中原研究室が2017年に行った「パーソル総合研究所・中原淳 長時間労働に関する実態調査(希望の残業学プロジェクト)」によると、
残業抑制策(たとえばPCシャットダウン)を行っている企業の上司の30.4%が「部下に残業を頼みにくくなった」と回答し、23.0%が自らの残業時間が増えた
と回答しています。
希望の残業学プロジェクト
https://rc.persol-group.co.jp/zangyo/
これだけのデータから「巻き取り」の実態を明らかに出来るわけではないのですが、パッツンパツンの先にあるのは「巻き取り」かな、なんて思います。ま、そうするしか、ないわな。
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さて、このブログをお読みの皆さんは、
パッツンパツンに苦しみ、あたふた仕事をなさる方でしょうか?
それとも
パンパンに仕事を抱える部下に仕事を頼めず、自分が巻き取るしかない上司の方でしょうか?
それとも
そのどちらでもなく平穏無事に日々を終える方でしょうか?
いずれにしても、健康にはどうか留意なさってください。
今日は、週の真ん中です(笑)。
嗚呼、あと半分(笑)。
週末めがけて、今日もワサワサと動きます。
そして人生はつづく
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