2017.12.15 07:05/ Jun
現在の組織には「2つの部族」が存在している
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最近、仕事柄、多様性推進を各社で推進なさっている皆さんのお話を伺う機会が増えてきているのですが、僕の脳裏には、話を伺いながら、こんなイメージが、いつも浮かんでしまいます。
「部族」(トライブ)とは、もちろん「たとえ」です。
ひとつの組織のなかに「文化、考え方、生活の形態が微妙に異なる社会集団」が存在している様子をたとえて、そのように形容しているだけです。
ひとつめの「部族」とは、40代中盤以上の世代。
この世代は、社内結婚をした人が多く、現在、奥さんの方は会社を辞めて専業主婦をなさっているひとが多い傾向があるように思います。女性従業員として今も働いている人は、相対的に少ない傾向があります。
(すべての人がこの描写にあてはまるわけではありません)
もうひとつめの「部族」は、20代ー30代くらいの世代。
こちらの世代は、社内外の人で結婚し、共働きをしている層が比較的増えていく傾向があります。人によっては、共働き子育てをしている人もいます。女性従業員も辞めずに働いている人は、相対的に多くなる傾向があります。
もちろん、どちらがいいとか、悪いとか、いう話ではありません。また組織によっても、その傾向は違うので一概には言えません。
単純に世代間ギャップといってもいいのかもしれませんが、これほど、生活形態の異なる集団なので、あえて「部族」と形容してみました。
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問題は、会社として
多様性を推進しよう!
新たな働き方を推進しよう!
というときに、両者に配慮したり、両者の落としどころになるような施策をつくるのが、なかなか難しいと言うことです。
たとえば、「長時間労働是正の会社として推進しよう」「女性活躍を推進しよう!」というときを思い浮かべてみると、それは明瞭です。
「長時労働を是正しましょう!」「女性活躍を推進しましょう!」とひとつのスローガンをとっても、ひとつの「部族」が「常識」とする働き方は、他の「部族」にとって「非常識」になってしまう事態、あるいは、ひとつの「部族」が苦しんでいる姿が、ほかの部族には想像すらできない、という事態が生じてしまうのです。
この数十年で、人々の働き方が大きく変化してしまったために、異なる生活形態をしている人が、同じ組織の中にかなりくっきりと出てきてしまった。
わたしは多様性推進の専門家ではありませんが、
「多様性推進」とは、こうした2つの「部族」のあいだの「共生」を模索することに似ているよな
と思ってしまいます。
ま、こんなイメージをもつのは、僕だけかもしれないけれども。
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今日は多様性推進という考え方のもとに、それこそ、ひとつの組織には、生活形態の異なる社会集団が存在するね、というお話をしました。
よく「日本の組織は多様性が低い」とかいいますが、僕の目には、そんな風にはうつりません。
もちろん、程度の差はある。しかし、従業員といっても、十把一絡げに「従業員」として論じることはできず、異なる生活の仕方、異なる常識をもって、日々生きている人の集団から形成されてしまうよな、と思ってしまいます。
文化人類学者になったつもりで、自分の組織をみつめてみれば、いろいろなことが見えてくるのかもしれません。
皆さんの会社には、いくつの「部族」がいますか?
そして、それは、どんな生活をおくり、どんな常識を有していますか?
皆さんの会社の「部族」は「共生」していますか?
そして人生はつづく
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