2017.8.16 07:45/ Jun
Aさん「グループワークやると、必ず、メンバーのなかに一人くらい、「できる、できる詐欺」がでてくるんですよ。「できる、できる、オレに任せといて」と言っていて、〆切になっても、全然、やってない。そういうのを「できる、できる詐欺」っていいます。結局、誰かが、そういうひとの仕事を「巻き取って」やらなきゃいけない」
Bさん「そうそう、それに加えて、「スポットライト詐欺」ってのもいるよね。地味な作業をしているときは、ぜんぜん、グループワークに参加しないくせに、発表とか舞台にあがるときだけは、前にでて、スポットライトを浴びちゃう人っています(笑)」
Cさん「いる、いる、いる!」
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先だって、学生さんとグループワークについて議論していた際、こんな話題になりました。「できる、できる詐欺」「スポットライト詐欺」というワンワードが、僕好みで(!)、非常にクリエィティブに感じましたので、彼らに敬意を払いつつ、この場でもご紹介させていただきます。
たしかに、近年の研修やワークショップなどでは、頻繁に「グループワーク」や「グループでの課題解決」がなされることがあります。
そのような場面では、フリーライダー(ただ乗り野郎)やグループロス(集団の影に隠れて立ち小便?)が生じてしまうのは、よく観察される事実です。
興味深かったのは、その後の学生さんとのやりとりです。
学生さん曰く
Aさん「先生は、よく社会人とか相手に研修とかをなさるんですよね。社会人だったら、「できる、できる詐欺」とか「スポットライト詐欺」とか出てこないですよね・・・。学生は、社会人ほど、意識は高くないから、どうしても熱量の低い人がいて、そういう人の対処が大変なんですよ。」
僕は、深く息をしつつ、こんなたぐいのお話をしました。
「少し手前に就職して、今は、先輩風をビュービュー吹かせている社会人だって、まったく「同じ」です。やらない人はやらないし、逃げる人は逃げる。そんなの学生だろうと、社会人だろうと、あまり変わりはないですよ。
「できる、できる詐欺」は、「どたばた業務トラブル病」という風に名前をかえます。その人の周りでは、〆切直前に、なぜか突然の業務トラブルが生じて、みんなの〆切を破り、ドタキャンをかましてくるんです。おんなじ、おんなじ(笑)。
「スポットライト詐欺」は「後半、ポッと出病」という風に名前を変えるだけです。ドタキャンかましたくせに、後半の成果を刈り取るところだけ、ポッとでてきますよ。「オレも、いっちょ噛んでたよね」という調子で、何食わぬ顔で、後半、ポッと出てきます。おんなじ、おんなじ(笑)。
君たちは、今も、これからも、ずっとこの先、そういうデコボコなチームの中で、仕事をしていかなければならないのです。でもね、学生の頃から、前もって、チームや集団はデコボコだということを経験できてよかったじゃないですか。学校は、いくら失敗してもいいんです。今は、できるだけ失敗をして、社会にでる準備をしておいてください」
皆さんは「できるできる詐欺」や「スポットライト詐欺」の被害にあわれたことはありませんか?
そして人生はつづく
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