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2017.3.3 06:25/ Jun

対話とは「意見をポットンと落とすこと」!?

 対話とは「意見をポットンと落とすこと」である
  
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 この1週間、南山大学の中村和彦先生が主催されていた「組織開発」の研究会ー「組織開発ラボラトリー」に参加させていただきました。
   
 今年の組織開発ラボラトリーのテーマは「ゲシュタルト組織開発」。
 アメリカからジョン・カーターさんをはじめとして、ヴェロニカさん、リンダさん、マルセラさんらの組織開発の専門家をお招きして、ゲシュタルト組織開発について学ぶ機会を得ました。
 ファカルティの4名は、もちろんのこと、会を主催して頂いた中村和彦先生、森泉哲先生、石川さんなどの南山大学のスタッフの方々、そして参加者の方々、また通訳の方々に心より感謝をいたします。
  
  ▼
  
 今回学んだゲシュタルト組織開発の話題は、また別途、おいおい、どこかで書くことにします(笑)。
 書き始めると長くなりそうなので(笑)
   
 今日は、ワークショップの中で、印象に残った話題をひとつ。
 それは「対話のイメージ」に関するものです。
  
 のっけから恐縮ですが、みなさんは、「対話」と聴くと、どのようなイメージをお持ちになりますか?
   
 たとえば、うちのチームと隣のチームで、一度、「対話」を行ったんだけど・・・
  
 というセンテンスからは、皆さんは、どんなイメージをお持ちになるでしょうか。
 
 対話のイメージ、もし絵心がおありでしたら、描いてみてください。そこには、どんな絵が描かれますか?
  
  ▼
   
 ジョン・カーターさんは、「対話」のイメージをこう語ります。
  

「対話とは、意見をポットンと中央に落とすことなんだ。ポットンと落とした意見が、誰かに拾われようが、拾われなかろうが、そんなことはどうでもいい。
  
また、意見をおとしあっている人々が、仲良くなれるか、どうかも、問題じゃない。
  
落とした意見から、みんなが、同じ結論に至らなくてもいい。仲良くならなくてもいい。お互いのもっている違いをあぶり出すのが、対話だ」

   
 面白いですね。
  
 これを絵にかいてみると、こんな感じかな、と思うのです。
    

  
 今、Aさん、Bさん、Cさん、Dさんが対話を行っているとします。
 彼らの頭のなかには、それぞれ異なった意見「A」「B」「C」「D」があるとします。今、これから、そういう意見の持ち主が「対話」を行うのだとする。
      
 かくして、対話がはじまった。
 まず一番上の絵は、Dさんが、ポットンと意見を落としている絵ですね。Dさんの意見は、Aさん、Cさんには拾われています。なので、中盤の絵では、それが表現されています。

 AさんとCさんは、Dさんの意見をひろったので、認識がプラスになり「A+d」「C+d」に変化している。しかし、Bさんは、それを拾っていないので「B」のままです。
     
 その後、一番下の絵では、Aさん、Bさん、Cさん、Dさんが順番に意見を「ポットン」と対話している様子が描かれています。
   
 Aさんのように、Bさんの意見とDさんの意見をひろい、その認識が「A+b+d」に変化した人もいれば、Bさんのように、まったく意見がかわらない人もいる。CさんはDさんの意見だけひろったので、認識は「C+d」に変わりました。
     
 これが「対話」です。
   
 対話とは「ポットン」と意見をおとすこと
   
 合意をつくることでもなければ
 仲良くなることでもない
    
 対話とは、お互いが「違うこと」を前提にしているコミュニケーションであり、
 「相互の違いをあぶりだすコミュニケーション」です

 多様性の時代にもっとも必要なコミュニケーションスタイルですね。  
 興味深い。
   
  ▼
   
 今日は対話のお話をしました。
  
 一般的に「対話」と申しますと、
   
「熱心に話し合い、みんなでひとつの意見をつくること」
「話し合って、仲良くなること」
  
 というイメージがありますが、それは異なっていますね。
   
 皆さんは、「対話」にどんなイメージをお持ちですか?
  
 そして
   
 皆さんは、最近、「対話」をしていますか?
  
 そして人生はつづく
  
 ーーー
      
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