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2016.11.29 06:09/ Jun

「理論」をありがたがる人、疑ってかかる人!?

 理論を目の前にしたときの人の反応には、2種類あります。
   
 ありがたがって、飛びつくか。
 疑って、位置づけるか。
  
 理論というと「たいそうなもの」と感じる場合の方が多いと思いますので、典型的には、前者の反応なのかな、と思います。すなわち「ありがたがって、飛びつく」。
  
 アカデミックフレーバーの漂うビジネス書などで、ときおり、「理論」の紹介や引用がなされたりすることがありますが、その際の引用のされ方は、どちらかというと、こちらに近いものがあります。
  
 現象を説明するのに便利そうな理論が、アカデミック畑で見つけちゃったので、ちょっと紹介してみた、というのが、この状況です。
  
  ▼
  
 一方、アカデミックなトレーニングを受けた人であるならば、理論を目の前にして、そのまま「飛びつくこと」は、まずない、と信じたいものです。こちらは、「ありがたがって、飛びつく」のではなく「疑って、位置づける」のです。
  
 思うに、
  
 アカデミックなトレーニングとは「疑うこと」と「位置づけること」の習慣化
  
 に他なりません。
  
 アカデミックなトレーニングを受けた人は、たまたま、他人の書籍などで理論を目にして、おっ、これは素晴らしいと思っても、それをただちに真に受けることはありません。 
   
 具体的には、
  
  1.原典はどこにあるのか?
  2.どういう背景で、この理論が登場したのか?
  3.その理論自体が、どのような評価をなされているか?
  
 を調べるのではないかと思います。
  
 そうやって、理論が、何をどこからカバーしているのか。そして、そこにはどのような制約があるのか、をさぐるのだと思います。
  
 アカデミックなトレーニングとは「疑うこと」と「位置づけること」
 それを別の言葉では「批判的(クリティカル)な態度」といったりします。
  
  ▼
  
 今日は、理論に対する人々の典型的な反応を、ややカリカチュアライズしながら、2つの極にわけて、描き出してみました。
  
 あなたは理論を目にしたとき、どんな反応を示しますか?
   
 ありがたがって、飛びつく?
 疑って、位置づける?
  
 そして人生はつづく
  
 ーーー
   
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